① 省エネルギー・エネルギー効率の向上 面積を小さく(CO2排出を低減)するために、まずできることはエネルギー消費量を減らすこと(省エネ)です。節電などがすぐに思いつくかもしれませんが、エネルギー効率の高い製品にすることによっても、エネルギー消費を抑えることができます。しかし、それだけではエネルギー使用量をゼロにすることは難しく、これだけでカーボンニュートラルを達成することはできません。
② CO2排出原単位の低減 省エネと同時に、一定量のエネルギーをつくる場合のCO2排出量(CO2排出原単位)を減らすことも必要です。電力部門では、再生可能エネルギー(再エネ)や原子力発電の利用といった「電源(電気をつくる方法)」の非化石化をすすめること、あるいはCO2を回収・貯留して利用する「CCUS」(「知っておきたいエネルギーの基礎用語 ~CO2を集めて埋めて役立てる『CCUS』」参照)やカーボンリサイクルを併用した火力発電を使うことなど、電源の脱炭素化を進める必要があります。カーボンニュートラルを達成するためには、電力部門のCO2排出原単位をゼロにする、つまり電源の脱炭素化が前提になってくるでしょう。
③ 非電力部門の電化 非電力分野では、高熱利用や燃料利用など脱炭素化が技術的に難しかったり、高コストになったりする場合もあり、電力部門と比較すると、比較的CO2排出原単位を低減することが難しいと言われています。そのため、排出原単位のより小さい電力をエネルギーとして利用することで、二酸化炭素排出量(面積)を小さくします。電化を進めるとともに電源の脱炭素化をおこなうことで、CO2排出量(面積)を小さくすることができるのです。