27年4月からエアコンの新たな省エネ基準がスタート!エアコンについて知っておくべきポイントは?
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化石燃料に乏しい日本は、貴重なエネルギーを大切に使うため、エネルギー消費効率の向上に努めてきました。さまざまな取り組みを進めた結果、今では、世界でもトップクラスの省エネを達成しています。その省エネ政策の中心になってきたのが、省エネ・非化石転換法です。この省エネ・非化石転換法に基づく「トップランナー制度」により、2027年4月からエアコンの新たな省エネ基準(2027年度基準)が開始され、その基準が引き上げられます。省エネ性能の向上により、ご家庭の光熱費の削減や脱炭素への貢献が期待されます。 例えば、資源エネルギー庁で試算した結果によると、6畳用エアコン(2.2kW機)について、2027年度基準を満たした製品では、現行の2010年度基準よりも省エネ性能が向上するため、年間で約2,760円の光熱費削減効果が期待されます。さらに、14畳向けエアコン(4.0kW機)については、年間で約12,600円の削減効果が期待されます。 また、内閣府によれば、エアコンの平均使用年数は約14年なので、使用期間全体では、2.2kW機で約4万円、4.0kW機で約18万円の光熱費削減効果が期待されます。 こうしたメリットがありますが、省エネ基準の引き上げに伴い、「今のエアコンは使えなくなってしまうの?」、「2027年度基準を満たさない製品は購入できなくなってしまうの?」、「購入できるが、値上がりするのでは?」と疑問を持つ方もいらっしゃると思います。 2027年度基準に関し、私たちが知っておくべきポイントをご紹介します。
2027年4月から引き上げられる省エネ基準に伴い、「今使用しているエアコンは、2027年4月から使えなくなる?」、「新基準を満たさない低価格帯のエアコンは購入できなくなる?」、「エアコンは値上がりするの?」などについて話題になっており、SNSなどではいわゆる「エアコン2027年問題」と呼ばれています。 ここでは、エアコンについて知っておくべきポイントを、Q&A方式でご紹介します。
● Q1. 今使用しているエアコンは、2027年4月から使えなくなる?
A. トップランナー制度は、製品を製造・出荷する製造事業者など(メーカー)に対して適用される制度です。ご家庭において現在使用しているエアコンを買い替える必要はありません。引き続き、ご使用になれます。
● Q2. 新基準を満たさない低価格帯のエアコンは、販売できなくなる?
A. 2027年度以降に、基準値を満たさない製品の製造・出荷を禁止するものではありません。 トップランナー制度は、メーカーが年度ごとに出荷する製品全体で基準値を満たすことを求める制度です。省エネ性能が高い製品と低い製品を販売している場合、出荷台数を踏まえた平均値で評価されます。
● Q3. 2027年度以降、既に取り付けているエアコンの修理ができなくなる?
A. 2027年度基準により、現在お使いのエアコンの修理ができなくなることはありません。メーカー毎に製造が完了した後の部品保有期間(約10年間)を設定しており、その期間は修理が可能であることが一般的です。詳細は、お使いのエアコンの製造年月を確認頂き、メーカーなどにご確認ください。
● Q4. エアコンは値上がりするの?
A. エアコンの販売価格は、①需要と供給のバランス、②各製品の性能(省エネ性能、自動お掃除機能などの付加機能)、③銅やアルミなどの素材価格、④製造・輸送コスト、⑤メーカーや販売店の戦略など、さまざまな要因によって決まります。 メーカーにもよりますが、省エネ性能の向上に伴い、エアコンの販売価格が上がる可能性があります。一方で、上記のとおり、省エネ性能の向上により、光熱費の削減が期待されます。エアコンを購入する際には、販売価格だけで判断せず、省エネ性能の向上による光熱費削減効果などを総合的に考慮し、判断することが重要です。 また、販売価格を比較する場合には同じ出力帯(冷暖房の能力)・同じ機能同士の機器で比較することも重要です。例えば、6畳で使用する付加機能の少ないスタンダート機と、14畳で使用する付加機能の多い高級機を、販売価格だけに着目して単純に比較するのは適当ではありません。
省エネ性能の高いエアコンが販売されると、家庭の光熱費はどのくらい安くなるのか見ていきましょう。 エアコンの省エネ性能は、1年間に必要な冷暖房能力を、1年間でエアコンが消費する電力量で除した数値である「通年エネルギー消費効率(APF)」であらわされます。APFの値が大きいほど省エネ性能が高いことを意味します。 2023年から2025年の電力料金の平均(31.75円/kWh)(※1)を前提とした場合、ご家庭の環境や使用される条件によりますが、6畳用エアコン(2.2kW機)にかかる1年間の光熱費は約2,760円安くなります。これは、省エネ性能が、2010年度基準(APF 5.8)から2027年度基準(APF 6.6)に向上するためです。また、14畳向けエアコン(4.0kW機)では、年間約12,600円安くなります(※2)。 内閣府「消費動向調査」によると、エアコンの平均使用年数は約14年ですので、2027年度基準のエアコンを購入すると、6畳用ではトータル約4万円、14畳向けでは約18万円光熱費が安くなることになります。
2027年度基準を満たすエアコンの光熱費削減効果(累計)
(※1)電気量単価については、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が公表する電力取引報結果に基づき、令和5年4月~令和7年12月までのデータに基づき、各月の税込・賦課金込み単価(円/kWh)に対して、全国の低圧電灯販売電力量(MWh)を重みとして加重平均値を算出し、31.75円/kWhと設定。 (※2)JISに基づく消費電力量を用いた数値です。実際には、各ご家庭の環境、使用される条件等により異なる場合があります。
2027年4月からの省エネ基準の引き上げに備え、今すぐエアコンを買い換える必要はありませんが、エアコンを購入する際には、本体価格だけで判断せず、省エネ性能の向上による光熱費削減効果などを総合的に考慮し、判断することが重要です。 購入にあたっては、設置する部屋の広さに合った冷暖房能力の製品を選ぶことや、自動お掃除機能や空気洗浄機能など生活スタイルに合った付加機能を備えた製品を選ぶことも大切です。また、製品ごとの比較を行う際には、同じ出力帯や同じ付加機能で比較するようにしましょう。 こうしたポイントを押さえておけば、長い目で見て家計にも優しく、省エネや脱炭素という地球や環境にも優しい選択をすることが可能になります。
省エネルギー・新エネルギー部 省エネルギー課
長官官房 総務課 調査広報室
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