大阪・関西万博で「福島復興展示」開催。未来に向け共創の輪が広がる “復興の今”に注目!

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いよいよ開幕した大阪・関西万博。5月中旬には、「東日本大震災からのよりよい復興(Build Back Better)」をテーマに、復興と未来に向けた挑戦について紹介する期間限定の企画展を、万博会場内EXPOメッセ「WASSE(ワッセ)」にて開催します(経済産業省、復興庁合同展示)。経済産業省は、特に福島県浜通り地域等などの挑戦にフォーカスした「福島復興展示」を企画。この地域で震災後に芽生えたイノベーション、新たなビジネスへの挑戦、食・映像・芸術文化を通じた魅力あるまちづくりなどの取り組みを紹介します。今回はこの「福島復興展示」の主な見どころをピックアップしてお届けします。

人型重機の展示&デモンストレーション

SFロボットアニメでしか見たことのない世界が、リアルに目の前に!そう感じさせてくれるのが、「人型重機」の展示&デモンストレーションです。「人型重機」とは人間の代わりに重作業をおこなうロボットのこと。操縦する人は、安全な場所から遠隔でロボットを自分の手足のように操ります。

人型重機の展示・デモンストレーションのイメージ写真です

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開発を手掛けたのは、福島県南相馬市に拠点を持つ株式会社人機一体。福島第一原子力発電所事故後の作業で実用に耐えるロボットがなかったことに、ロボット研究者として無力感を感じた金岡博士氏が、ロボットの社会実装をめざして事業を進める会社です。同社はさまざまな危険作業を人に代わっておこなうロボットの開発をめざしており、今回は鉄道設備における高所重作業の解消を目的に開発された「零式人機 ver.2.0」が展示されます。2本の腕をたくみに動かし、作業するデモンストレーションは、必見。会期中、1日3〜4回のデモンストレーションがLIVE HAMADOORIのステージにて予定されています。

南相馬市発の先端ロボット工学技術が産業として社会実装されていくことで、“よりよい復興”が可能になる。そんなメッセージを万博「福島復興展示」から発信します。

デモンストレーションスケジュール
日程開催時間
5/20(火) 10:00- / 13:30- / 16:30- / 18:30-
5/21(水)10:00- / 13:00- / 16:30- / 18:30-
5/22(木)10:00- / 13:30- / 16:30- / 18:00-
5/23(金)10:00- / 11:50- / 16:30- / 18:30-
5/24(土)9:30- / 17:00- / 18:30-

※当日変更となる可能性があります。詳細は会場にてご確認ください。

VRサイクリング体験

道路の寸断など、東日本大震災で大きな被害を受けた福島。現在は、復旧・復興事業で整備された防潮堤の上がサイクリングコースとして活用されるなど、自転車による交流人口拡大や地域振興が進んでいます。浜通り地域などで開催されている「ツール・ド・ふくしま」などのサイクルレースも、サイクリングを通して復興の進む現状を見てほしいという願いが込められています。

「福島復興展示」においては、そんな復興の歩みを感じられる風景と、福島ならではの海・里山の風景を映像におさめたオリジナルのバーチャルコースで、VR用の自転車を漕ぐことができ、まるで現地を走っているかのようなリアルな景色を体感できます。

VRサイクリング体験のイメージ写真です

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フライトシミュレーター操縦体験

次世代の空の移動手段である「空飛ぶクルマ」を開発しているテトラ・アビエーション株式会社が、フライトシミュレーターの操縦体験を提供します。同社は、福島県南相馬市に研究開発拠点を持ち、空飛ぶクルマの実用化をめざして飛行実証をおこなっているスタートアップ企業。万博会場で、“人々が自由に空中を移動する未来”をいち早く体験できます。

フライトシミュレーター操縦体験のイメージ写真です

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カブトムシとのふれあい体験

昆虫好きの子どもが目を輝かせそうなのが、こちらの施設。昆虫の聖地として大人気の「ムシムシランド」(福島県田村市)の「カブトムシドーム」をモデルとしたミニドームが、会場内に登場。本物のカブトムシとふれあうことができます。福島県田村市はもともと葉タバコの生産が盛んな町で、葉タバコの肥料となる腐葉土にたくさんのカブトムシの幼虫が育っていることから、カブトムシにスポットライトを当てた町おこし事業をおこなっています。

カブトムシとのふれあい体験のイメージ写真です

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お酒・名産のタコ・唐揚げなど、福島のおいしいものの試飲・試食

「食」のエリアでは、お酒やジュース、農水産加工品など、福島のおいしいものがいっぱい。たとえば、新地町名産のタコを使った「タコシウマイ」、果物やハーブ、木材などと発酵を組み合わせたお酒「クラフトサケ」、福島県魚連が提供する「メヒカリやアンコウの唐揚げ」、大ぶりで美味しい「味付けタコ」などなど。試飲・試食(予約不要・先着順)のほか、販売もあります。お土産にもぴったりです。

試飲・試食可能な「タコシウマイ」「クラフトサケ」「味付けたこ」「メヒカリの唐揚げ」の写真です

浜通りの魅力を伝える芸術作品や、3,000人と協働するアートプロジェクトの展示

浜通りにおいては、芸術や文化の取り組みも盛り上がりを見せています。そこで、地域に滞在して制作された作品の実物展示や、紹介映像を放映するほか、地域で芸術に関わる人々の想いをパネルや映像を通じて紹介します。

展示予定の芸術作品「三塚新司作『unsent memories』」「ロッコク・キッチン」「折田千秋作『コレクティブ・イメージ/福島』」の写真です。

また、現代美術家・宮島達男氏によるアートプロジェクト「時の海 - 東北」プロジェクトのデモンストレーション作品も展示します。東日本大震災の犠牲者への鎮魂と震災の記憶の継承、これからの未来を共につくることを願い、東北に想いをよせる3,000人と協働するアートプロジェクトです。

宮島達男氏の「《Sea of Time - TOHOKU》[部分]|2020」が森美術館で部分展示された際の写真

Photo:Nobutada-Omote
宮島達男|《Sea of Time - TOHOKU》[部分]|2020| 森美術館での部分展示の様子  

会期中は紹介した展示コンテンツのほか、福島の未来を語るトークセッションや、ロボットプログラミング体験などのワークショップも予定されています。会期は2025年5月20日(火)~24日(土)。ぜひこれを機会に大阪・関西万博へ出かけてみませんか。

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