未来のエネルギー技術が集結!大阪・関西万博の見どころをチェック ~資源の循環・モビリティ編

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(画像提供)左写真上:経済産業省、左写真下:関西電力・Osaka Metro

2025年4月13日から10月13日の会期で開催される、大阪・関西万博。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、さまざまな領域の最先端技術によりもたらされる未来社会の姿が提示されます。大きな見どころのひとつ、エネルギー分野について、『エネこれ』では3回にわたって紹介します。前回(「未来のエネルギー技術が集結!大阪・関西万博の見どころをチェック ~カーボンリサイクル編」)は、CO2を再利用する「カーボンリサイクル」に関する展示を中心に紹介しました。今回は、資源の循環やモビリティ分野での展示に関して、注目ポイントをお伝えします。

ごみが電力に?「資源の循環」をさまざまな形で表現した日本政府館

今回、特に見逃せないのが、万博のホスト国として日本政府が出展する「日本政府館」(略称「日本館」)。「いのちと、いのちの、あいだに」をテーマに、その根底にある「循環」の価値を伝えるための3つの展示エリアで構成。パビリオンを一周することで、循環の過程を追体験することができます。

日本政府館を構成する3つの展示エリア「Plant AREA」「Farm AREA」「Factory AREA」を一周すると循環の過程を追体験できることを図で示しています

とりわけ、エネルギー関連での注目は、「バイオガス発電」と呼ばれる技術。日本館には、バイオガスプラントが併設されており、万博会場内で集めた生ごみを微生物の力によって分解し、バイオガスを発生・発電させ、日本館の一部で活用する、その循環の過程をご覧いただけます。

併設されるバイオガスプラントの画像です

併設されるバイオガスプラント

さらに、日本館では、「未来のエネルギー技術が集結!大阪・関西万博の見どころをチェック ~カーボンリサイクル編」でご紹介したカーボンリサイクルに関連して、「水素酸化細菌」と呼ばれる微生物を活用してCO₂からバイオプラスチックを製造する技術などもご覧いただけます。

生ごみが微生物の力で分解されてバイオガスを生み出し、その中に含まれるCO₂から、藻類や微生物のはたらきによってプラスチックや燃料、飼料などが生まれる。日々のいとなみがバイオものづくりの技術によって循環する、そんな循環型社会を日本館の中で体感してみませんか?

走りながら自動給電も可能!来場者移動EVバス

広い会場内、そして会場に到達するまでのルート上でも100台を優に超えるEVバスが走る予定ですが、ここで使われているのは運行管理と一体となったエネルギーマネジメントシステムという最新鋭の走行管理システムです。無人の自動運転などの新技術も融合させ、走行中の自動給電のようなほかでは見られない大規模な実証もおこなわれる予定のため、移動するだけでも、よりスマートなモビリティが実装されていく未来社会を感じられそうです。

EVバスが走行するイメージ図

画像提供:関西電力・Osaka Metro

原子力発電の電気を活用した水素燃料電池船

このほか、モビリティ関連では、「太陽光・水素編」(「未来のエネルギー技術が集結!大阪・関西万博の見どころをチェック ~太陽光・水素編」 参照)でご紹介した水素燃料電池船「まほろば」も見どころです。

水素燃料電池客船「まほろば」の写真です

(出典)岩谷産業株式会社

「まほろば」の特徴のひとつに、脱炭素電源である原子力発電により製造された福井県嶺南産の水素が供給されることがあげられます。1970年に開催された大阪万博では、福井県の敦賀発電所、美浜発電所の電気が、大阪万博に届けられ「原子の灯」を灯しました。半世紀を越え、福井県にある原子力発電で製造された水素が万博で活用されます。

3回にわたってご紹介した、大阪・関西万博。今回ご紹介できなかった、さまざまな先端技術の展示も予定されています。たとえば、電力館では、核融合や水素、ヒートポンプ、ディマンドレスポンス(DR、電力需給バランスを調整するためのしくみ)などエネルギーに関する”可能性のタマゴ”を数多く体験でき、「エネルギーの可能性で未来を切り開く」ことを感じていただくことができます。近い未来訪れるであろう未来社会を体験しに、ぜひ大阪・関西万博へ出かけてみませんか?

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