第1節 エネルギーに関する国民各層の理解の増進
エネルギーに関する国民各層の理解を増進するためには、国民のエネルギーに対する意見・考えの把握や、国民に対する正確でわかりやすい情報の提供を、あらゆる機会を通じて継続的に行っていくことが重要です。
また、長期的な視点からの取組として、日本の将来を担うこどもたちがエネルギーへの関心を持ち、エネルギーに関する理解を着実に深めていけるよう、エネルギーについて学ぶことができる環境を整えることも重要です。
〈具体的な主要施策〉
1.エネルギー政策全般に係る広報
(1)エネルギー政策に係る広報媒体の作成・配布
日本のエネルギーの現状について、写真や図表を用いながらわかりやすく紹介したパンフレット「日本のエネルギー」(日本語版・英語版)を作成するとともに、資源エネルギー庁のホームページでも掲載1しました。地方自治体や産業界、公共施設等への配布も行い、エネルギーに関する知識の普及を図りました(第3111-1-1、第3111-1-2)。
【第3111-1-1】「日本のエネルギー」・「Japan’s Energy」の表紙
【第3111-1-1】「日本のエネルギー」・「Japan’s Energy」の表紙(ppt/pptx形式:286KB)
- 資料:
- 経済産業省作成
【第3111-1-2】「日本のエネルギー」 二次元コード
【第3111-1-2】「日本のエネルギー」 二次元コード(ppt/pptx形式:43KB)
(2)エネルギーのことをわかりやすく学べる特設ページの運用やインターネット等を用いた広報活動【2023年度当初:12.6億円の内数】
2022年11月に、資源エネルギー庁のホームページ上に掲載している情報サイト「スペシャルコンテンツ」を、「エネこれ」としてリニューアルするとともに、エネルギーに関する知識や関心がなくても、日本のエネルギー政策の基本的な考え方である「S+3E」をはじめ、エネルギーのことがわかりやすく学べる特設ページ2を開設しました(第3111-1-3)。
【第3111-1-3】「エネこれ」特設ページ 二次元コード
【第3111-1-3】「エネこれ」特設ページ 二次元コード(ppt/pptx形式:40KB)
2023年度は、引き続き、年齢や性別を問わず多くの方々に「エネこれ」をご覧いただく目的で、インターネットを用いた広報活動を実施しました。YouTubeでは、「S+3E」等について紹介した動画3を配信し、2023年度のキャンペーンでは、計5,800万回以上の再生回数を記録しました。これにより、前年度からの合計で1億回以上の再生回数となりました(第3111-1-4)。
【第3111-1-4】「エネこれ」動画 二次元コード
【第3111-1-4】「エネこれ」動画 二次元コード(ppt/pptx形式:41KB)
(3)エネルギーに関する話題をわかりやすく解説する記事の配信【2023年度当初:18.6億円の内数】
エネルギーに関する最新動向や国際情勢、エネルギー源ごとの役割、エネルギーに関する専門用語等、幅広いテーマに関する解説記事を、資源エネルギー庁のホームページ上の情報サイト「エネこれ4」に掲載しました。記事はカテゴリ別に大きく8つに分けられ、「エネルギー安全保障・資源」、「地球温暖化・省エネルギー」、「福島」、「電力・ガス」、「再生可能エネルギー・新エネルギー」、「原子力」、「安全・防災」、「エネルギー総合・その他」のテーマに即した解説記事を掲載しました。また、「脱炭素」や「カーボンニュートラル」、「サステナビリティ」等、多くの方の興味・関心を惹きやすいと考えられるテーマにフォーカスを当て、既存の記事をよりわかりやすい表現で掲載する等、幅広い層に読んでいただけるように工夫を行いました。こうした取組の結果、2023年度には月間100万件以上のアクセスを記録しました(第3111-1-5)。
【第3111-1-5】「エネこれ」記事ページ 二次元コード
【第3111-1-5】「エネこれ」記事ページ 二次元コード(ppt/pptx形式:40KB)
2.エネルギー教育の推進
エネルギー教育普及事業【2023年度当初:18.6億円の内数】
2021年10月に閣議決定された「第6次エネルギー基本計画」を踏まえ、児童・生徒等の次世代層がエネルギー全般への理解と関心を深め、将来のエネルギーに関する適切な判断と行動のための基礎を構築することを目的に、下記の事業を実施しました。
(1)エネルギー教育に係る情報の提供
次世代層がエネルギーについて楽しく学べる「電力バランスゲーム」や、2022年度に改訂した小学生用及び中学生用(教員用解説編を含む)の副教材等のコンテンツをまとめたポータルサイト「SDGsエネルギー学習推進ベースキャンプ5」を運営しました(第3111-2-1)。
【第3111-2-1】ポータルサイト「SDGsエネルギー学習推進ベースキャンプ」 二次元コード
【第3111-2-1】ポータルサイト「SDGsエネルギー学習推進ベースキャンプ」 二次元コード(ppt/pptx形式:39KB)
また、副教材等については、希望者に対して印刷物を送付しました。
(2)小学生かべ新聞コンテストの実施
小学生のエネルギー問題に対する関心と当事者意識を喚起するとともに、学校や家庭、地域における実践行動を促すことを目的に、「かべ新聞コンテスト」を実施しました。2023年度は、307作品680人から応募があり、審査を経て、最優秀賞(経済産業大臣賞)、優秀賞等を決定しました。
(3)政策提案型パブリック・ディベート全国大会の実施
全国の中学生と高校生が、エネルギーに関する様々なコンテンツや授業等を通じて得た知識・体験を整理してアウトプットできる機会を設けつつ、日本のエネルギーの未来について考える契機を創出するため、「エネルギー政策〜エネルギー安定供給と脱炭素の実現〜」をテーマに、「政策提案型パブリック・ディベート全国大会」を実施しました。2023年度は、中学校32校82チーム、高等学校36校62チームから応募があり、審査を経て、それぞれ16チームがトーナメント戦に出場し、優勝チーム等を決定しました。
(4)エネルギー教育成果発表会の開催
2024年3月9日〜10日に、「小学生かべ新聞コンテスト」及び「政策提案型パブリック・ディベート全国大会」の受賞者を日本科学未来館に招待し、表彰式を開催するとともに、入賞作品の展示を行いました。