事例集
《 令和7年度
再エネ種別:太陽 》
本事業は、長年利活用が課題となっていた長野県王滝村の旧村営スキー場跡地を、地域の未来を支える公共的エネルギー資産へと再定義した、約2.9MWの太陽光発電事業(FIT売電)である。村と自然電力が土地選定の段階から協議を重ね、2021年11月に運転を開始した本発電所は、年間約600世帯分に相当する電力を創出し、人口約630人規模の王滝村における再生可能エネルギー比率の向上に寄与している。
開発初期段階から、公害・災害防止や自然環境保護に配慮した設計等を前提とする協定を村と締結し、複数回の住民説明会や条例に基づく協議会で進捗共有を重ね、景観や排水対策等地域の声を反映した計画設計を行った。
村内初のメガソーラーでありながら、脱炭素という社会的な課題(マクロ)の解決に貢献するだけでなく、土地利用料を通じた長期的な自主財源の確保や、後述する地域還元の取組といった「地域づくり」を通じた個別課題(ミクロ)の解決、その両方を実現した事例である。
①地域社会の産業基盤構築:王滝村の教育支援事業(村内在住およびUIターンの若者世代を対象とした奨学金返済支援制度)に、売電収益の一部を還元している。再生可能エネルギー事業を単なる発電設備にとどめず、人口減少や担い手不足といった地域固有の課題に向き合うしくみとして設計している。
②災害時の地域レジリエンスへの貢献:施工や除雪・草刈等の維持管理には地元事業者が参画し、地域経済への波及効果を図るとともに、住民要望を踏まえた旧スキー場の排水路整備等により、防災・レジリエンス面にも寄与している。
③長期的事業実行計画:村とは、FIT期間終了後も発電所を中長期的な地域電源として活用していくことを協議しており、村と発電所双方の20、30年先を見据えた事業運営を行っている。
本事業は、行政・住民・自然電力が時間をかけて対話を重ね、信頼関係を築くことで実現しました。私たちは、再生可能エネルギーは社会全体の課題解決に資するものであると同時に、ひとつひとつの地域の未来に具体的な価値をもたらす存在であるべきだと考えています。
王滝村での取組が、遊休地の活用や人口減少といった全国共通の課題に対し、マクロとミクロの双方から向き合う再エネ事業の一つのモデルとなることを願っています。
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