第1節 エネルギーに関する国民各層の理解の増進
〈具体的な主要施策〉
1.エネルギー政策等普及広報事業
国民のエネルギーに対する意見や考えを把握することや、国民一人ひとりがエネルギーに対する関心を高め、正確な知識を身に付けられるよう、正確でわかりやすい情報の提供を行うことを、あらゆる機会を通じて継続的に行っていくことが重要です。また、長期的な視点からの取組として、日本の将来を担う子供たちがエネルギー問題に関する理解を着実に深めていけるよう、エネルギーに関心を持ち、広く学ぶことができる環境を整えることも重要です。こうした認識の下、エネルギー広聴・広報を実施するとともに、エネルギー教育の充実を図るため、以下の取組を行いました。
(1)エネルギー全般に係る広報
①エネルギー政策に係る広報媒体の作成・配布【2022年度当初:18.6億円の内数】
日本のエネルギーの現状について、写真や図表を用いながらできるだけわかりやすく紹介したパンフレット「日本のエネルギー」(約3万部)を作成しました。産業界や公共施設、授業での活用を希望する学校等に対して配布し、エネルギーに関する知識の普及を図りました。
②エネルギーのことがわかりやすく学べる特設ページの開設やインターネット等を用いた広報活動【2022年度当初:12.6億円の内数】
2022年11月、資源エネルギー庁のホームページ上に掲載していた情報サイト「スペシャルコンテンツ」を、「エネこれ」と命名してリニューアルするとともに、エネルギーに関する知識が少ない方や、今までエネルギーに対する関心が薄かった方にも、日本のエネルギー政策の基本的な考え方である「S+3E」をはじめ、エネルギーの基礎知識をわかりやすく学べる特設ページを開設しました(第3111-1-1)。
【第3111-1-1】「エネこれ」特設ページ 二次元コード1
【第3111-1-1】「エネこれ」特設ページ 二次元コード(ppt/pptx形式:59KB)
また、年齢や性別を問わず多くの方にこの特設ページをご覧いただく目的で、インターネットや電車内ビジョン等を用いた広報活動も実施しました。日本のエネルギー政策の基本的な考え方である「S+3E」について紹介した動画を「YouTube」で配信し、2022年度のキャンペーンでは、合計4,400万回以上の再生回数を記録しました。
③エネルギーに関する話題をわかりやすく解説する記事の配信【2022年度当初:18.6億円の内数】
エネルギーに関する最新動向や国際情勢、エネルギー源ごとの役割、エネルギーに関する専門用語等、幅広い内容の記事を資源エネルギー庁のホームページ上の情報サイト「エネこれ」に掲載しました。記事は内容別に大きく8つに分けられ、「エネルギー安全保障・資源」「地球温暖化・省エネルギー」「福島」「電力・ガス」「再生可能エネルギー・新エネルギー」「原子力」「安全・防災」「エネルギー総合・その他」のテーマに即した解説を掲載しました。また、記事の切り口から、「インタビュー」「基礎用語・Q&A」「国際」「エネルギー白書」といった分類でも記事が見つけられるよう工夫を行いました(第3111-1-2)。
【第3111-1-2】「エネこれ」記事ページ 二次元コード2
【第3111-1-2】「エネこれ」記事ページ 二次元コード(ppt/pptx形式:73KB)
(2)エネルギー教育の推進
①エネルギー教育普及事業【2022年度当初:18.6億円の内数】
エネルギー基本計画を受け、児童・生徒等の次世代層がエネルギー全般についての関心と理解を深め、将来のエネルギーに対する適切な判断と行動を行うための基礎を構築することを目的として、次の事業を実施しました。
(ア)授業展開事例集及びエネルギー教育に係る副読本の配布・改訂
子供たちがエネルギーについてより良く理解できるように、2022年度に作成した小学生用及び中学生用(教員用解説編を含む)のエネルギー教育副読本を配布しました。
また、エネルギー教育における実践結果等を参考に、普段の授業(単元)の中でもエネルギー・環境問題を意識した授業を実践することができる事例をまとめ、参考書として活用できる冊子「明日からできるエネルギー教育〜授業展開例〜」(小学校用、中学校用)を印刷・配布しました。
(イ)小学生かべ新聞コンテストの実施
小学生のエネルギー問題に対する関心と当事者意識を喚起するとともに、学校や家庭・地域における実践行動を促すことを目的とし、「かべ新聞コンテスト」を実施しました。2022年度は405作品766人からの応募を受け、最優秀賞(経済産業大臣賞)、優秀賞等を決定しました。
(ウ)ポータルサイトの設置・運営
資源エネルギー庁のホームページ上にエネルギー教育を進める上で参考となる様々な関連情報を掲載するとともに、エネルギー教育に活用できるコンテンツ等をまとめたポータルサイトを設置・運営し、コンテンツの拡充等を図りました。