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交流電動機

 

対象範囲


交流電動機(籠形三相誘導電動機に限る)。
ただし、以下のものを除く。

①防爆型のもの

②次のイからトまでの全てに該当するもの以外のもの

 イ.定格周波数又は基底周波数が50ヘルツ±5パーセントのもの、60ヘルツ±5パーセントのもの又は50ヘルツ±5パーセント及び60ヘルツ±5パーセントの共用のもの

 ロ.同一速度で運転するもの

 ハ.定格電圧が1,000ボルト以下のもの

 ニ.定格出力が0.75キロワット以上375キロワット以下のもの

 ホ.極数が2極、4極又は6極のもの

 ヘ.JIS C 4034-30(2011)に規定する使用の種類がS1のもの、又はS3のものであって、負荷時間率が80パーセント以上のもの

 ト.商用電源で駆動するもの

③製品(輸出用のものを除く。)に組み込まれているものであって、分離して法第80条第1号イに規定する特定エネルギー消費機器のエネルギー消費効率が測定できないもの

④JIS C 4003(2010)に規定する耐熱クラスが180(H)、200(N)、220(R)及び250のもの

⑤デルタスター方式のもの

⑥船舶及び海洋構造物用に設計されたもの

⑦液体中で使用される構造のもの

⑧同期速度と回転子の回転速度との差の比率が次に掲げるもの

 イ.出力が0.75キロワット以上110キロワット以下の場合:5パーセント以上

 ロ.出力が110キロワット超375キロワット以下の場合:3パーセント以上

⑨ダム及び堰のゲート用に設計されたもの

⑩固定子又は回転子が金属材料で覆われたもの

⑪極低温用のもの(マイナス20度未満で使用するために設計されたものをいう。)

⑫インバータ駆動のもののうち、他力通風形のもの

⑬輸出用の製品に組み込まれるために製造されたもの

 

エネルギー消費効率


JIS C 4034-2-1に規定する方法により測定した数値を用い、出力(W)※1を入力(W)で除した数値(%)とする。

※1:入力(W)から全損失(W)を引いた値。

 

区分・目標基準値


目標年度以降の各年度において、エネルギー消費効率を区分ごとに出荷台数により加重平均した値が、各区分の目標基準値を下回らないようにすること。


表1 各区分における基準エネルギー消費効率

区分〈目標基準値〉
基準エネルギー消費効率
区分名定格周波数又は基底周波数定格出力
160ヘルツ0.75キロワット以上0.925キロワット未満85.5
20.925キロワット以上1.85キロワット未満86.5
31.85キロワット以上4.6キロワット未満89.5
44.6キロワット以上9.25キロワット未満91.7
59.25キロワット以上13キロワット未満92.4
613キロワット以上16.75キロワット未満93.0
716.75キロワット以上26キロワット未満93.6
826キロワット以上33.5キロワット未満94.1
933.5キロワット以上41キロワット未満94.5
1041キロワット以上50キロワット未満95.0
1150キロワット以上100キロワット未満95.4
12100キロワット以上130キロワット未満95.8
13130キロワット以上375キロワット以下96.2
1450ヘルツ0.75キロワット82.5
151.1キロワット84.1
161.5キロワット85.3
172.2キロワット86.7
183キロワット87.7
194キロワット88.6
205.5キロワット89.6
217.5キロワット90.4
2211キロワット91.4
2315キロワット92.1
2418.5キロワット92.6
2522キロワット93.0
2630キロワット93.6
2737キロワット93.9
2845キロワット94.2
2955キロワット94.6
3075キロワット95.0
3190キロワット95.2
32110キロワット95.4
33132キロワット95.6
34160キロワット95.8
35200キロワット以上375キロワット以下96.0
36その他備考2参照
備考
  1. 測定して得られたエネルギー消費効率の値に、表2及び表3に掲げる係数 a から f をそれぞれ乗じ、小数点以下2桁を四捨五入した数値で評価を行うものとする。
    なお、表2に掲げる定格出力以外の出力の場合(60 ヘルツ)、その出力の前後にある表2の定格出力間の中間点以上となるものにあっては高い定格出力の係数 a から c を、中間点未満となるものにあっては低い定格出力の係数 a から c を用いることとする。

    表2 60ヘルツにおける出力別係数
    定格出力
    [キロワット]
    2極4極6極
    係数 a係数 b係数 c
    0.75 1.1104 1.00001.0364
    1.1 1.0298 1.00000.9886
    1.5 1.0117 1.00000.9774
    2.2 1.0347 1.00001.0000
    3.7 1.0113 1.00001.0000
    5.5 1.0246 1.00001.0077
    7.5 1.0166 1.00001.0077
    11 1.0154 1.00001.0076
    15 1.0220 1.00001.0142
    18.5 1.0207 1.00001.0065
    22 1.0207 1.00001.0065
    30 1.0184 1.00001.0000
    37 1.0161 1.00001.0043
    45 1.0150 1.00001.0053
    55 1.0192 1.00001.0095
    75 1.0138 1.00001.0042
    90 1.0042 1.00001.0042
    110 1.0084 1.00001.0000
    150 1.0084 1.00001.0042
    185~3751.0042 1.00001.0042

    表3 50ヘルツにおける出力別係数
    定格出力
    [キロワット]
    2極4極6極
    係数 d係数 e係数 f
    0.75 1.02231.00001.0456
    1.1 1.01691.00001.0383
    1.5 1.01311.00001.0339
    2.2 1.00931.00001.0285
    3 1.00691.00001.0245
    4 1.00571.00001.0207
    5.5 1.00451.00001.0182
    7.5 1.00331.00001.0146
    11 1.00221.00001.0122
    15 1.00221.00001.0099
    18.5 1.00221.00001.0098
    22 1.00321.00001.0087
    30 1.00321.00001.0075
    37 1.00211.00001.0064
    45 1.00211.00001.0053
    55 1.00321.00001.0053
    75 1.00321.00001.0042
    90 1.00211.00001.0032
    110 1.00211.00001.0032
    132 1.00211.00001.0021
    160 1.00211.00001.0021
    200~3751.00211.00001.0021

  2. 表1に掲げる区分36 の基準エネルギー消費効率 E は、次の式で算出された値とする。
    E= A0×(log10(PN/PC))3+B0×(log10(PN/PC))2+C0×log10(PN/PC)+D0
    ここで、E : 基準エネルギー消費効率(単位 パーセント)
        PN: 定格出力(単位 キロワット)
        PC: 1(単位 キロワット)
        A0: 0.0773、B0: -1.8951、C0: 9.2984、D0: 83.7025(補間係数)
    ただし、極数が2 極及び6 極のものについては、測定して得られたエネルギー消費効率の値に、2 極であれば係数g を、6 極であれば係数h を乗じて算出された値(小数点以下2 桁を四捨五入した数値)で評価を行うものとする。
    係数g=(A0×(log10(PN/PC))3+B0×(log10(PN/PC))2+C0×log10(PN/PC)+D0)/
        (A1×(log10(PN/PC))3+B1×(log10(PN/PC))2+C1×log10(PN/PC)+D1)
    ここで、PN: 定格出力(単位 キロワット)
        PC: 1(単位 キロワット)
        A1: 0.3569、B1: -3.3076、C1: 11.6108、D1: 82.2503(補間係数)
    係数h= (A0×(log10(PN/PC))3+B0×(log10 (PN/PC))2+C0×log10(PN/PC)+D0)/
        (A2×(log10(PN/PC))3+B2×(log10(PN/PC))2+C2×log10(PN/PC)+D2)
    ここで、PN: 定格出力(単位 キロワット)
        PC: 1(単位 キロワット)
        A2: 0.1252、B2: -2.6130、C2: 11.9963、D2: 80.4769(補間係数)
  3. 3 定格(6 定格)を含み出荷する場合、200 ボルト/60 ヘルツ(400 ボルト/60 ヘルツ)については、測定して得られたエネルギー消費効率の値に、表4 に掲げる係数 i ~ k をそれぞれ乗じ、小数点以下2 桁を四捨五入した数値で評価を行うものとする。
    なお、表4 に掲げる定格出力以外の出力の場合(60 ヘルツ)、その出力の前後にある表4の定格出力間の中間点以上となるものにあっては高い定格出力の係数 i から k を、中間点未満となるものにあっては低い定格出力の係数 i から k を用いることとする。
    また、3 定格と6 定格の定義は以下のとおり。
    3定格: 200 ボルト/50 ヘルツ、200 ボルト/60 ヘルツ、220 ボルト/60 ヘルツ、又は400 ボルト/50 ヘルツ、
        400 ボルト/60 ヘルツ、440 ボルト/60 ヘルツ
    6定格: 200 ボルト/50 ヘルツ、200 ボルト/60 ヘルツ、220 ボルト/60 ヘルツ、400 ボルト/50 ヘルツ、
        400ボルト/60 ヘルツ、440 ボルト/60 ヘルツ

    表4 3定格(6定格)における定格出力別係数
    定格出力
    [キロワット]
    2極4極6極
    係数 i係数 j係数 k
    0.75 1.1325 1.0130 1.0452
    1.1 1.0485 1.0188 1.0023
    1.5 1.0298 1.0188 0.9908
    2.2 1.0468 1.0147 1.0170
    3.7 1.0229 1.0147 1.0170
    5.5 1.0362 1.0099 1.0246
    7.5 1.0246 1.0099 1.0246
    11 1.0244 1.0109 1.0221
    15 1.0310 1.0142 1.0288
    18.5 1.0286 1.0119 1.0207
    22 1.0286 1.0119 1.0207
    30 1.0262 1.0107 1.0107
    37 1.0227 1.0107 1.0150
    45 1.0215 1.0106 1.0128
    55 1.0258 1.0032 1.0171
    75 1.0192 1.0032 1.0117
    90 1.0095 1.0032 1.0117
    110 1.0138 1.0042 1.0074
    150 1.0126 1.0042 1.0116
    185~3751.0084 1.0042 1.0116

  4. 事業者ごとの出荷台数において、備考3に掲げる3定格(6 定格)を含み出荷する場合、それぞれの定格ごとの台数を求めるために、表5に掲げる台数比率を用いるものとする。算出にあたっては、小数点以下1桁を四捨五入して整数値とし、端数の台数調整が生じる場合は、台数比率の最も高い定格での調整を行うこととする。また3定格(6定格)を含まず出荷する場合、それぞれの定格ごとの台数とする。

    表5 3定格(6定格)における各電圧・周波数の台数比率
    (1)200ボルト、220ボルトの3定格
    定格電圧200ボルト220ボルト
    定格周波数50ヘルツ60ヘルツ
    台数比率50%30%20%

    (2)400ボルト、440ボルトの3定格
    定格電圧400ボルト440ボルト
    定格周波数50ヘルツ60ヘルツ
    台数比率50%30%20%

    (3)200ボルト、220ボルト、400ボルト、440ボルトの6定格
    定格電圧200ボルト220ボルト400ボルト440ボルト
    定格周波数50ヘルツ60ヘルツ50ヘルツ60ヘルツ
    台数比率40%25%10%10%5%10%

 

目標年度


2015年度以降の各年度

 

省エネ効果


目標年度(2015年度)において2010年度比約7.4%の効率改善見込み。

 

表示事項


●品名

●定格出力

●極数

●定格電圧

●定格周波数又は基底周波数

●使用の種類

●エネルギー消費効率

●効率クラス

●製造事業者等の氏名又は名称

 

表示場所


機器本体の見やすい箇所及び、性能表示のあるカタログ又は機器の選定にあたり製造事業者等により提示される資料の見やすい箇所。

 

勧告及び命令の対象となる要件


製造又は輸入の事業を行う者に係る、年間の生産量又は輸入量(国内向け出荷に係るものに限る。)が1,500台以上。