石油製品の品質確保について
平成30年度揮発油等の品質の確保等に関する法律に基づく立入検査の実施状況等をとりまとめました
令和元年8月8日
平成30年度における揮発油等の品質の確保等に関する法律(以下「品確法」といいます。)が定める規格に適合しない揮発油等の事例は、375件となっています。
これらの不適合事例については、資源エネルギー庁及び各地方経済産業局が揮発油等を販売する給油所に対して立入検査等を実施し、適正な品質の揮発油等の販売に関する指導を行っています。平成30年度は全国で198件の立入検査を行いました。
また、品確法が定める規格に適合しない揮発油、軽油又は灯油を販売した事例のうち、特に消費者に影響を与えるおそれがあった品確法の違反事例について、揮発油販売業者における一層の品質管理の徹底等の参考情報として、当該事例の発生原因(①荷下ろし時の作業ミス、②配管の腐食劣化)及び発生後の揮発油販売業者の対処を周知します。
1.立入検査の実施状況について
立入検査件数 | 198件 |
---|---|
うち指摘事項あり※ | 75件 |
うち指摘事項なし | 123件 |
- ※主な指摘事項の内容は、以下のとおりです。
- 登録や届出内容の不備(登録内容関係、品質管理者関係、品質維持計画関係)
- 書類管理や店頭表示の不備(分析帳簿、登録内容表示義務違反)
- 揮発油等の品質(標準規格関係、品質不適合、未分析)
2.品確法の違反事例について
以下、特に消費者に影響を与えるおそれがあった品確法の違反事例を紹介します。
- (事例1)灯油に揮発油が混入
- 【発生の経緯】
- 給油所の店長が顧客へ販売中に色相異常に気付き発覚。
- 【発生の原因】
- タンクローリーの運転手が、灯油と揮発油の2油種同時荷卸し作業を行ったところ、ローリー配管内のバルブが1/3程度解放してしまっていたため、揮発油が灯油と混在した状態で地下タンクに入った。
- 【発生後の対処】
- 全油種の販売停止。
- 店頭告知、POS情報から顧客リストを作成。
- 連絡が取れる現金顧客、掛売顧客、クレジットカード使用顧客へ連絡した。
- 連絡先の不明な現金顧客に対しては、給油所周囲辺のポスティング、新聞6紙に折り込み広告、事業者HPに掲載。その結果、全量回収にいたった。
- (事例2)揮発油に水が混入
- 【発生の経緯】
- 購入客からのクレームにより発覚。
- 【発生の原因】
- 地下水により腐食劣化した配管に穴が開き、当該ピンホールから給油時に地下滞水を吸い上げた ことにより燃料に水が流入した。
- 【発生後の対処】
- 給油所の営業を全面停止。
- 店頭告知、プレスリリースを実施、カード会員等により判明した顧客へ連絡した。
- 不具合の生じた顧客への修理対応を行った。
お問合せ先
資源・燃料部 石油流通課長 松浦
担当者:成瀬、山下
電話:03-3501-1511(内線 4661)、03-3501-1320(直通)
FAX:03-3501-1837