第4節 鉱物資源の安定供給確保に不可欠なリサイクルの推進及び備蓄体制の強化等
鉱物資源については、その供給のほぼ全てを海外に頼っている一方、省エネ・再エネ機器等のものづくり産業に必要不可欠な原材料であり、その安定供給確保は重要な課題です。そのため、資源外交を通じた資源供給国との関係強化と並行して、鉱物資源の安定的な供給確保に向けた総合的な取組として、レアメタルの短期的な供給障害に備えることを目的としたレアメタル国家備蓄、使用済製品からの有用金属の回収・リサイクルを加速化させるための技術開発、希少金属を豊富に存在する資源で代替する技術の開発や希少金属の使用量を削減するための技術開発等の取組を進めています。
<具体的な主要施策>
(1)次世代自動車向け高効率モーター用磁性材料技術開発【2017年度当初:40.0億円の内数】
モーターの高効率化・小型化を実現するため、従来以上に強力でありつつ同時に希少金属の使用を大幅に低減させた磁石材料の開発等を行いました。2017年度より、第2章第1節2.(24)「輸送機器の抜本的な軽量化に資する新構造材料等の技術開発事業」の一部として実施。
モーターのエネルギー損失を低減し、省エネ化を推進するため、従来以上に強力な磁石材料の開発等を行うとともに、高効率モーターの設計及び評価を行いました。
(2)希少金属備蓄対策事業【2017年度当初:4.3億円】
代替が困難で、供給国の偏りが著しいレアメタルについて、短期的な供給障害等に備えるため、備蓄を行いました。
(3)高効率な資源循環システムを構築するためのリサイクル技術の研究開発事業費【2017年度当初:5.0億円】
我が国の都市鉱山の有効利用を促進し、資源の安定供給及び省資源・省エネルギー化を実現するため、廃製品・廃部品の自動選別技術及び高効率製錬技術の開発を行いました。