第4節 鉱物資源の安定供給確保に不可欠なリサイクルの推進及び備蓄体制の強化等

鉱物資源については、その供給のほぼ全てを海外に頼っている一方、省エネ・再エネ機器等のものづくり産業に必要不可欠な原材料であり、その安定供給確保は重要な課題です。そのため、資源外交を通じた資源供給国との関係強化と並行して、鉱物資源の安定的な供給確保に向けた総合的な取組として、レアメタルの短期的な供給障害に備えることを目的としたレアメタル国家備蓄、使用済製品からの有用金属の回収・リサイクルを加速化させるための技術開発、希少金属を豊富に存在する資源で代替する技術の開発や希少金属の使用量を削減するための技術開発等の取組を進めています。

<具体的な主要施策>

(1)超電力使用削減低品位銅電解精製プロセス開発事業
【2016年度当初:1.8億円】

銅製錬業はエネルギー多消費型産業であることから、電解工程での電力使用量の大幅な低減を図るため、低品位銅においても電解精製が可能なプロセスの開発に取り組みました。

(2)次世代自動車向け高効率モーター用磁性材料技術開発
【2016年度当初:21.5億円】

モーターのエネルギー損失を低減し、省エネ化を推進するため、従来以上に強力な磁石材料の開発等を行うとともに、高効率モーターの設計及び評価を行いました。

(3)希少金属備蓄対策事業費
【2016年度当初:4.2億円】

代替が困難で、供給国の偏りが著しいレアメタルについて、短期的な供給障害等に備えるため、備蓄を行いました。