火山国・日本の恵み
日本は火山帯に位置するため、地熱利用は戦後早くから注目されていました。
本格的な地熱発電所は1966年に運転を開始し、現在では東北や九州を中心に展開。
総発電電力量はまだ少ないものの、安定して発電ができる純国産エネルギーとして注目されています。
特長
- 1.高温蒸気・熱水の再利用
- 発電に使った高温の蒸気・熱水は、農業用ハウスや魚の養殖、地域の暖房などに再利用ができます。
- 2.持続可能な再生可能エネルギー
- 地下の地熱エネルギーを使うため、化石燃料のように枯渇する心配が無く、長期間にわたる供給が期待されます。
- 3.昼夜を問わぬ安定した発電
- 地下に掘削した井戸の深さは1,000~3,000mで、昼夜を問わず坑井から天然の蒸気を噴出させるため、発電も連続して行われます。
課題
地熱発電所の性格上、立地地区は公園や温泉などの施設が点在する地域と重なるため、地元関係者との調整が必要なこと。地熱直接利用の開発。
バイナリー方式とは?
現在、新エネルギーとして定義されている地熱発電は「バイナリー方式」のものに限られています。バイナリー方式は、地熱流体の温度が低く、十分な蒸気が得られ
ない時などに、地熱流体で沸点の低い媒体(例:ペンタン、沸点36℃)を加熱し、媒体蒸気でタービンを回して発電するものです。
事例紹介
ケーススタディ1
八丁原地熱発電所(出力110,000kW)
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- 八丁原地熱発電所は、風光明媚な阿蘇くじゅう国立公園特別地域の一画にある国内最大規模の地熱発電所。
発電所の運転や計器の監視などは約2km離れた大岳発電所から行っており、通常は無人運転が行われている。
ケーススタディ2
霧島国際ホテル 地熱バイナリー発電施設(出力220kW)
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- 鹿児島県の霧島温泉郷にある同ホテルでは、既存の3本の温泉井を活用して地中70~300mから地熱蒸気
を取り込み、媒体イソペンタンを介してタービンを駆動させて発電している。
媒体にイソペンタンを使用した事例としては国内初。
発電施設を空から見てみよう!