第3章 エネルギーコストへの対応

東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故以降、我が国の原子力発電所は次々と停止し、それを補う形で化石燃料の輸入が急増しました。その間、2014年夏にかけて国際的に原油価格が高騰し、化石燃料の輸入増加が貿易収支悪化の重要な要因となり、多額の国富が流出しています。

また、こうした化石燃料の輸入増加は国富の流出のみならず、電気料金の上昇をもたらし、家庭や中小・小規模企業を始めとする産業界に対して大きな影響を与えています。2014年夏以降、原油の国際価格が下落基調となり、ガソリン価格の上昇傾向は是正されたものの、電気料金などのエネルギーコストは依然として家庭や企業にとって大きな負担となっています。

本章では、エネルギーコストの状況とそれが家庭や企業に与えている影響、2014年度補正予算の内容を中心に、エネルギーコストへの対応について紹介します。