かがやけ!みんなのエネルギー

ストーリー5 7, 地域や企業の取り組み

学習のねらい
  • 社会や企業のエネルギー・環境問題へのさまざまな取り組みを知る。
指導上のポイント
  • 地域や企業では、二酸化炭素の排出の少ない「低炭素社会」への取り組みが始まっている。
関連する単元
  • 4年社会科住みよいくらしをつくろう
  • 5年  理科 私たちの生活と環境

エネルギー・環境と企業

持続可能な社会を構築していくためには、個人、地域、企業、民間団体、行政などがそれぞれの立場に応じ、環境に配慮した意識を持ち行動することが求められている。皆が同時に問題意識を共有し、パートナーシップを形成しながら協力・連携し、共通の目標に取り組んでいくことが重要である。

企業はその事業活動に伴って大量の資源やエネルギーを利用している。環境保全の観点からは資源・エネルギーの効率的利用や環境負荷の削減など、製品やサービスの製造から廃棄まで全体を見渡した取り組みが求められている。

ゼロ・エミッション

ゼロエミッション(zero emission)とは、国連大学が1994年に提唱した構想で、あらゆる廃棄物を原材料などとして有効活用することにより、廃棄物を一切出さない資源循環型の社会システムのことをいう。具体的には、生産工程での歩留まり(原材料に対する製品の比率)を上げて廃棄物の発生量を減らしたり、廃棄物を徹底的にリサイクルする。

日本では、環境管理の国際規格「ISO14001」の普及や埋め立て処分費用の上昇とあいまって、工場のゼロエミッションに取り組む企業が増えている。

ISO14001

環境へ配慮した企業などの活動を進めるための国際的なルールで、国際標準化機構(ISO)が作成している。企業活動による環境への影響を少なくするためには、各企業が環境に対する方針を定め、社内に環境に関する部署を設置し、環境への影響を抑えるための計画を立て、実施・達成していくことが必要である。こうした一連の環境マネジメント(環境管理)を行うことをルールとして定めたものがISO14000シリーズの中のISO14001である。

近年はISO14001の認証取得をしている学校もあるが、学校版ISOとして正式な認証の取得ではなく「PDCAサイクル」の考え方を取り入れたリサイクル活動、緑化活動、省エネルギー活動などの取り組みを通して、児童・生徒の環境意識を育てる取り組みを行っている学校もある。

 「PDCAサイクル」とは、Plan(計画)・Do(実施・実行)・Check(点検・評価)・Action(是正・改善)の頭文字をつなげたもので、品質向上のためのシステム的な考え方となる。計画を作成(Plan)し、その計画を実行(Do)し、実施が計画に沿っているかどうか確認(Check)し、計画に沿っていない部分を是正(Action)したうえでさらに、元の計画に反映させていくことで、螺旋状に、品質の維持・向上や環境の継続的改善を図ろうとするものである。この考え方は、ISO14000のマネジメントシステムにも採用されている。

燃料電池自動車の特長と課題

燃料電池自動車の燃料となる水素は、無尽蔵に存在する水と多様な一次エネルギーからさまざまな方法で製造することができるエネルギー源である。そのため、エネルギー源の多様化に寄与すると同時に、二酸化炭素を排出せず、エネルギーの利用効率が高いため、環境負荷の低減にもつながるなど、将来の二次エネルギーの中心的役割を担うことが期待されている。

燃料電池自動車は、従来のガソリン自動車のエネルギー変換効率が20~30%であるのに比べ、最大で83%を電気エネルギーに変えることができ、エネルギーの効率的な利用ができる。

普及するための主な課題は、水素ステーションの拡充や燃料電池の低価格化である。現在、4大都市圏(首都圏、中京、関西、北部九州)を中心とした地域から水素ステーションの設置が進められており、2015年度内に100か所程度を整備するとともに、ガソリン車の燃料代と同等以下の水素価格の実現をめざしている。

他のクリーンエネルギー自動車との比較