かがやけ!みんなのエネルギー

ストーリー4 3, エネルギーと地球環境問題

学習のねらい
  • 今、地球ではさまざまな地球環境問題が起こっていることに気づく。
  • 地球環境問題はさまざまな原因が複雑に絡み合って生じていることを理解する。
  • 私たち人類のエネルギー利用も一因となっていることを考える。
指導上のポイント
  • 影響が深刻化している主な地球環境問題。
  • 地球環境問題は私たちの豊かで快適な生活を求めるライフスタイルやさまざまな社 会的、経済的要因が関係している。
  • 地球環境問題は世界規模で顕著化しており、国際社会全体での取り組みが必要である。
関連する単元
  • 6年社会科世界の中の日本
  • 6年  理科 私たちのくらしと環境

複雑に絡み合う地球環境問題

私たち人間が経済を発展させ豊かで快適な生活を求めた結果、自然環境のバランスが崩れ、さまざまな環境問題が起きている。これらの問題は経済の発展だけでなく、発展途上国の貧困や人口増加など、社会的、経済的に複雑な原因が絡み合って起きたものである。また、その影響はひとつの国や地域に留まらず、国境を越え地球規模で顕著化している。今、私たちが直面している地球環境問題は、先進国も発展途上国も地球上すべての人々が加害者であり、同時に被害者でもあるといえる。

一度影響が出始めると、ひとつの国の力だけでは問題の解決が困難であり、世界各国が一致協力して取り組むことが重要である。これからの未来、私たちがエネルギー利用と環境保全の調和をどのように図っていくかが重要な課題となっている。

地球環境問題の相互関係

オゾン層の破壊

地表から15~30kmの成層圏下層にあるオゾン層の濃度が減少することをいう。オゾン層は、太陽から降り注ぐ紫外線を吸収し地表の生物を守るはたらきをしており、破壊されると地表に届く紫外線の量が増え、皮膚ガンや白内障が増加するほか、農作物の成長やプランクトンなどの生育に悪影響が出ると懸念されている。

日本ではオゾン層を破壊する特定フロンの生産はすでに全廃されている。代替フロンは、オゾン層は破壊しないものの、二酸化炭素の数百から1万倍以上という強力な温室効果を有している。そのため代替フロンへの国際的な規制の動きがある。

酸性雨

石炭や石油など化石燃料の燃焼によって排出される硫黄酸化物や窒素酸化物は、長い間大気中に浮遊する過程で複雑な化学反応を繰り返し硫酸や硝酸に変化する。それらが雨に取り込まれ、強い酸性の雨となって降ることを酸性雨という(大気の状態によっては酸性霧、酸性雪となることもある)。

東アジア地域においては近年の経済成長などに伴い、酸性雨の原因物質の排出量が増加しており、酸性雨による影響の深刻化が懸念されている。このため、日本のイニシアティブにより2001年から東アジア地域の降水中のpHを観測する「東アジア酸性雨モニタリングネットワーク」が稼働している。

熱帯林の減少

赤道付近の低緯度地方に育つ森林(熱帯林)が減少することをいう。発展途上国では焼き畑による農地拡大、また先進国に材木を輸出するため大規模な森林の伐採が行われている。熱帯林の減少は二酸化炭素の吸収源が減ることであり、地球温暖化を加速させることにつながる。また、土砂崩れや洪水など自然災害の発生増加や、生物を絶滅危機に追い込むことにもなる。

この背景には発展途上国の貧困、人口増加、土地制度など、社会的、経済的な要因が挙げられる。そのため計画的な伐採や植林を行うとともに、森林の維持管理を目的とした先進国からの資金と技術の援助など発展途上国への経済援助が必要となっている。

砂漠化

地球規模での大気循環の変動による乾燥地の移動という気候的要因、乾燥地や半乾燥地の脆弱な生態系の上で過度に行われる耕作や放牧、かんがいの不備という人為的要因が挙げられる。

国連では2006年を「砂漠と砂漠化に関する国際年」と定め、アフリカを中心とし深刻な干ばつや砂漠化に苦しむ国に対して国際社会への支援を求めている。日本は植林やかんがいなどの技術協力を行っているほか、NGO組織がアフリカや中国などで砂漠化の防止に貢献している。