かがやけ!みんなのエネルギー

ストーリー3 3, 世界から輸入されるエネルギー資源

学習のねらい
  • 日本はエネルギー資源に乏しいことから、そのほとんどを輸入に依存していることを考える。
  • エネルギー資源によって輸入先が異なることを理解する。
指導上のポイント
  • 石油は中東地域からの輸入割合が高い。
  • 天然ガスは比較的に色々な地域から輸入されている。
  • 石炭は地理的に近いアジア・オセアニアから輸入されている。
  • ウランは世界各地域から輸入されている。
関連する単元
  • 5年社会科私たちの生活と工業生産
  • 6年社会科世界の中の日本

日本のエネルギー自給の現状

生活や経済活動に必要な一次エネルギーのうち、国内で確保できる比率をエネルギー自給率という。

日本はかつて国産石炭や水力などの国内天然エネルギー資源を利用しており、1960年度には約6割の自給率であった。しかし、高度経済成長期以降、エネルギー需要が急増し、石油が大量に輸入されるとともに石炭も輸入中心へと移行した。さらに石油ショック以降に導入された天然ガスや原子力の燃料となるウランについてもほぼ全量が海外から輸入されている。2012年の日本の一次エネルギー自給率は約6%である。

石油

石油の主な生産国は中東地域を中心にアメリカ、ロシアなどである。日本では石油ショック以降、中東地域など特定の地域に頼りすぎないよう輸入先の多様化を図り、一度は中東からの輸入依存度が低下した。しかし、中国やインドネシアなどの非中東産油国での国内消費が増加し、1990年以降、再び中東依存度が上昇傾向にある。2012年度の石油輸入先は約8割が中東地域となっている。

石油とLPガスは国・民間企業によって石油備蓄基地が設けられ、現在、国家備蓄、民間備蓄を合わせ、石油は8,260万kl、約198日分、LPガスは287万トン、約95日分(2014年12月末現在)を備蓄している。

石油、LPガスの備蓄日数と備蓄量(2014年12月末)

天然ガス

石油に比べ資源が世界各地域に分布しており、埋蔵量も豊富である。国内でも僅かながら生産しているが、約96%を輸入に頼っている。主な輸入先は日本から地理的に近いアジア・オセアニア地域である。LNGタンカーで片道約1週間かけて運ばれてくる。

石炭

日本にも石炭は埋蔵されており、かつては盛んに採掘されていた。1960年代までは国内炭の生産が海外炭の輸入を上回っていたが、次第に安価な海外炭の輸入量が増え、国内の炭鉱も次々と閉山し、現在ではほぼ全量を輸入に頼っている。石炭は世界に広く分布していることから比較的政治情勢の安定している国々から輸入されている。

ウラン

日本はウランの100%を輸入に頼っており、輸入先はカナダとオーストラリアが約7割を占めている。安定供給の観点から長期購入計画を結んで輸入しているが、供給源の多様化が課題となっている。

日本では民間企業のウラン鉱山開発への参画を促進・支援する取り組みや、資源国との関係維持・強化に当たり首脳閣僚レベルでの人的交流などの積極的な資源外交を図っている。

海上輸送に伴うリスク

日本で使用される原油の8割は、1万2千km以上離れた中東から海上輸送されている。また、天然ガスはオーストラリアの他、東南アジアや中東から海上輸送されている。その過程で、地政学的リスクの高いホルムズ海峡や海賊行為が頻発するマラッカ海峡などの要衝(チョークポイント)を通過しなければならない。このことは日本のエネルギー供給が抱える課題のひとつである。

海上輸送に伴うリスク