かがやけ!みんなのエネルギー

ストーリー3 1, 電気やガスはどこからくるの?

学習のねらい
  • エネルギー資源(石油、ガス、石炭、ウラン)の種類についておおまかに理解する。
  • 海外から輸入された各エネルギー資源は、さまざまな過程を経て家庭に届けられていることを理解する。
指導上のポイント
  • 日本はエネルギー資源をほとんど持っていないので海外から購入し運んでくる。
  • 石油は石油化学コンビナートで成分を分けてさまざまな用途に利用されている。
関連する単元
  • 5年社会科私たちの生活と工業生産
関連ワークシート
  • ⑤ LPガスの道のりを旅してみよう
  • ⑥ 天然ガスの道のりを旅してみよう
  • ⑩ 石油やガスの起源を探ろう

石油

主に中東地域の油田から採掘された原油は、片道20日かけてタンカーで輸送される。中東からはVLCC(Very Large Crude Oil Carrier)とよばれる大型原油タンカー(20万~30万重量トン)が使われている。ドラム缶にして150万本分、日本の一日の消費量の半分近くを積載できる。

製油所(石油精製所)で精製された石油はガソリンや灯油、軽油、重油などの各種石油製品に生まれ変わる。石油は燃料だけではなく、プラスチック類、化学繊維、肥料、医薬品、アスファルト、洗剤など多種多様なかたちの原料としても利用されている。

石油の精製

原油は、まず350℃の炉の中で熱せられてガスとなり、蒸留装置へ送られる。送られたガスは軽いものは上へ、重いものは下へと分かれ、そこで冷えて液体へと戻り、それぞれの製品へと分かれていく。

その後、必要に応じて分解や混合などの化学処理が行われ、ガソリンや灯油などの石油製品が製造される。また、硫黄などの不純物もここで取り除く。石油からはさまざまな石油製品が製造されるが、製造することのできる割合は原油の品質により決まっているため、需要に応じて特定の一製品だけを製造することはできない(連産品)。従って、ある一つの製品の生産を調整しようとした場合は、同時に生産される他の製品にも影響を及ぼす。

蒸留装置のしくみ

LPガス

LPガスは油田・ガス田で生産され、冷却して液化された状態で輸入される(プロパンは-42℃、ブタンは-5℃で液化する)。また国内の石油精製過程でも生産される(LPガスの道のりはワークシート5)。

天然ガス

天然ガスはー162℃前後まで冷却すると液化(液化天然ガス=LNG=Liquefied Natural Gas)する。欧米諸国では気体のままパイプラインで輸送しているが、日本はこの天然ガスの特性を利用し、産出国で液化し、特殊なタンカーで輸入している。標準的な大きさのLNGタンカー1隻が1度に運ぶLNGの量は、14万5000立方メートル、およそ20万世帯が1年間に使うガスの量に匹敵する。オーストラリアからは9日、マレーシアからは6日かけて輸送される。

 LNGの供給には生産国における天然ガスの探鉱・開発、液化プラント建設、積み出し港湾建設、LNGタンカーの建造、輸入国での受け入れ基地建設等のインフラ整備に巨額の設備投資を必要とする。そのため日本の電力会社やガス会社では、約10~30年といった長期契約を売り主と結び、調達している。(天然ガスの道のりはワークシート6)

LPガスと都市ガス(天然ガス)の違い

LPガスは容器(ボンベ)に詰めて各家庭に届けられる。一般的に空気より軽いという性質を持つ都市ガスに対し、LPガスは空気より重く、都市ガスの2倍の熱量を持つ。

(プロパン発熱量:24,000kcal/立方メートル、ブタン発熱量:31,000kcal/立方メートル、都市ガス発熱量:11,000kcal/立方メートル)

一方、都市ガスは、天然ガスを主な原料としており、都市部を中心に地下にはりめぐらされたガス管を通して各家庭に届けられる。

石炭

石炭は専用の石炭運搬船で海上輸送される。オーストラリアからは7日かけて輸送される。運搬船には小型(6万トン以下)から中型(6~8万トン)、大型(11~15万トン)があり、輸入先(航路)によって使用されるサイズが異なる。

ウラン

原子燃料輸送物は、車両または船舶などへの積載方法、積載量などについて厳しく規制されている。

輸送容器は、設計が技術的基準を満たしているかどうか審査を受け、製作段階では設計どおりに製作されていることが確認されるなど、安全性をチェックしている。