かがやけ!みんなのエネルギー

ストーリー2 2, 電気の道のりをさかのぼってみよう

学習のねらい
  • 電気が家の外から供給され、家の中でさまざまな設備に使われていることを理解する。
  • 発電所で作られた電気がさまざまな設備を通って家庭に運ばれることを理解する。
  • 電気の利便性に気づくとともに、電気を大切に使うことの重要性について考える。
指導上のポイント
  • 家の中にあるコンセントはどこにつながっているのかたどる。
  • 電気は発電所から電柱の変圧器までさまざまな設備を通って届けられている。
  • 変電所、送電線、配電線、変圧器などそれぞれの設備には電気を安定して送るための役割がある。
  • 電気が安全に安定して家へ届くまでには多くの人の手が必要である。
関連する単元
  • 4年社会科住みよいくらしをつくる(電気やガスの確保)
  • 4年  理科 電気の働き
  • 5年  理科 電流の働き
関連ワークシート
  • ⑤ LPガスの道のりを旅してみよう
  • ⑥ 天然ガスの道のりを旅してみよう

クイズの答え 正解:② 約100周分

日本全国の送電線と配電線を延長した距離は約422万km(2012年度、出所:電気事業連合会「電気事業便覧」)、およそ地球の100周分に相当する。

ブレーカーの役割

電柱の柱上変圧器(トランス) が、電圧を6,600Vから100または200Vに下げた後、引き込み線を通じて各家庭に送られる電気は、電力量計(電気メーター)を通り、分電盤から各回路に分配されていく。

分電盤は一定量以上の電流が同時に流れた場合に電流を遮断する「アンペアブレーカー」(関西、中国、四国、沖縄地方では各電力会社にアンペア契約がないのでついていない)、それぞれの部屋での過電流やショートなどに対応する複数の「回路用ブレーカー」、主に漏電に対応する「漏電ブレーカー」によって構成される。アンペアブレーカーや回路用ブレーカーが切れたときは、電気製品のスイッチを切るなどその原因を取り除き、ブレーカーレバーを上げると元の状態に戻る。

ブレーカースイッチの切れるしくみ

電力量計(メーター)

電気の使用量(電力量)を計る計器。電力量計は引き込み線が家の中へ入ってくるところについている。電気を使うと円盤が回転し、使用量によって円盤の回転速度が変化する。円盤の回転数にしたがって電気の使用量(kWh=キロワットアワー)が表示されるしくみになっている。現在はスマートメーター(44~45ページ参照)の導入が進められている。家庭のメーターを児童に観察させるのもよい。

柱上変圧器(トランス)

配電用変電所から送られた電気は、電柱上などに設置された変圧器で家庭で使う100Vまたは200Vに電圧を下げ、供給されている。

配電線

消費地に最も近い最後の変電所を配電用変電所という。そこから柱上変圧器やビルなどに電気を送る電線を配電線という。普通は6,600Vで送られる。

電気の道筋

電気は多量に貯蔵しておくことができず(近年は大容量の蓄電池が研究/開発されつつある)、生産と消費が同時に行われるため(電気の速さは光速とほぼ同じ)、最大の需要に合わせて設備を建設していかなければならない。

発電所で発電された電気は、電線の抵抗による電力ロスを少なくするため高い電圧で送り出される。

電気は変電所でそれぞれの用途にあった電圧に変えられ、さらに電柱の上の変圧器で家庭で使いやすい電圧(100V、200V)に下げられ、私たちの家庭へ届けられる。

変電所

発電所で作られ、一度電圧を上げて超高圧の状態で送られた電気は、ビル・工場・家庭など各需要地に合わせて順次電圧を下げていくが、このとき電圧を下げる役割をするのが変電所である。変電所は、電圧を調節する変圧器、落雷時に高電圧の電気を逃がして設備内の機器を保護する避雷器、送電の停止や事故などの時に自動的に電気を止める遮断機などから構成されている。

変電設備を持つ学校やビル、工場などは、配電用変電所から直接電気が送られる。また、地下に変電所や送電線が設置されている場合もある。

送電線

発電所と変電所、変電所から次の変電所を結ぶのが送電線である。発電所でつくられた電気は50万Vや27万5,000Vといった超高圧で送られる。多量の電気を送るとき、電圧を上げるほどロスが抑えられるのは、電圧が高いほど流れる電流が小さくなり電気抵抗も少なくなるため、結果的に送電時に熱などに失われていく割合が小さくなるためである。

現在は、100万V設計の送電線も建設されている。

※送電線には大量のエネルギーを消費する大都市の道路の下などにはりめぐらされている地中送電線や、本州と北海道や四国を連系するための海底ケーブルもある。