わたしたちのくらしとエネルギー

社会科 2 ( 3 )エネルギー資源による世界とのつながり

社会科

  • 地 理…世界の諸地域
  • 地 理…世界から見た日本の資源・エネルギー
  • 公 民…国際問題と日本(資源エネルギー問題、世界の中の日本)

その他の教科

  • 理科3年…科学技術と人間/いろいろなエネルギー
学習のねらい
  • 日本のエネルギー事情を踏まえ、その課題や国際社会との関係の重要性に気づく。
  • 日本がエネルギーを安定供給し続けるため、どのように取り組んでいけばよいか考える。
指導上のポイント
  • 原油は政情の不安定な中東地域から多く輸入され、リスクのあるルートを通過して輸送しなければならない。
  • エネルギーや化学製品の原料である有用資源の石油やLPガスは、国内に多数の備蓄基地を保有している。
  • シェールガスは、世界のエネルギー事情を変える可能性のあるエネルギー資源である。
  • メタンハイドレートは、可能性はあるものの、今のところ研究段階である。

エネルギー資源の備蓄

 石油は日本の一次エネルギーの4割以上を占めており、その輸入先の8割以上は中東地域に依存している。

 第一次石油ショック後、国際エネルギー機関(IEA)が発足し、各加盟国に90日分の石油備蓄が義務づけられた。これを受けて日本では1975年に石油備蓄法が制定され、本格的な民間備蓄が始まり、1978年からは国家備蓄も開始された。

 湾岸戦争時には、備蓄量が142日分(1990年12月末)という高水準にあったため、日本国内では冷静な対応が可能となり、石油の供給と価格の安定に効果を発揮した。

日本の国家石油・LPガス備蓄基地


シェール革命による世界のエネルギー需給構造の変化

 2000年代後半以降、アメリカやカナダでは、シェール層に含まれる非在来型の天然ガス・原油の商業生産が行われるようになり、近年は、北米以外の地域でも開発が進められつつある。シェールガスやシェールオイルは、今後の国際的なエネルギー需給構造を大きく変化させる可能性があると見られており、「シェール革命」とも言われている。

 日本も2016年にはアメリカなどからシェールガスを輸入開始する予定である。

 エネルギー需給構造の変化は、中長期的には、アメリカによる中東情勢への関与を弱めさせ、結果として中東情勢をより不安定化させる可能性や、アジアにおけるエネルギー需要の中心となる中国の影響力の拡大といった、エネルギー問題の枠を超えた国際関係の変化を引き起こす原因にもなり得る。

シェールオイル・シェールガス掘削のしくみ


メタンハイドレート

 メタンハイドレートは、将来的なエネルギー資源として期待されているものの、今のところ、効率的・経済的に採取する方法が開発されておらず、商業化は難しい。現在は、資源量の把握や地質サンプルの採取などの海底調査がおこなわれている。