ASEAN+3及び東アジアサミットのエネルギー大臣会合が開催されました
2025年10月22日
10月17日(金曜日)、本年のASEAN議長国であるマレーシアが主催するASEANエネルギー大臣関連会合がクアラルンプールで開催され、ASEAN+3及び東アジアサミット(EAS)のエネルギー大臣会合が開催されました。両会合の成果は、「共同声明」として取りまとめられました。
両会合は、エネルギー需要が増大するASEANにおいて、持続的な経済成長を実現しつつ、エネルギー安全保障や気候変動対策を強化することを目的として、各国のエネルギー担当大臣が政策協調や国際協力に向けた議論を行う場であり、今年はマレーシアが議長国となって開催されました。
1.ASEAN+3エネルギー大臣会合
- ASEAN+3は、エネルギー安全保障と脱炭素化の両立に向けた地域協力の強化を確認しました。
- 会合では、2026年から2030年を対象とする新たな「ASEANエネルギー協力行動計画(APAEC)」が承認され、LNG、水素、燃料アンモニア、CCUS、小型モジュール炉(SMR)などの低炭素技術の導入促進、越境電力取引の拡大、再生可能エネルギーの統合強化が重点分野として位置づけられました。
- 活動報告では、ASEANエネルギーセンター(ACE)から、昨年公表した「第8次ASEANエネルギーアウトルック」の報告がなされ、ACEの貢献に各国から祝意が示されました。
- また、「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)」に加え、アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ(AETI)、アジア・トランジション・ファイナンススタディ・グループ(ATF SG)、石炭エネルギーセンター、原子力国際協力センター(JICC)、日ASEAN省エネルギーパートナーシップ(AJEEP)やCleaner Energy Future Initiative for ASEAN (CEFIA)等の取組が共同声明に記載されました。
2.東アジアサミット(EAS)エネルギー大臣会合
- 本会合において、今後5年間のASEANエネルギー政策の指針となり、「エネルギー安全保障の確保と脱炭素化の加速による公正かつ包摂的なエネルギー移行に向けた地域協力の推進」を全体テーマに掲げる、「ASEANエネルギー協力行動計画(APAEC)(2026-30)」が採択されました。また、ASEANパワーグリッドに関する覚書等の重要な進展を確認しました。
- 送電容量や電力網などの電力インフラの近代化・拡充がエネルギー安全保障の強化において重要であること、また、CCUS、エネルギー貯蔵、スマートグリッド、人工知能など、エネルギー技術の推進が重要であることを再確認しました。
- 活動報告では、ACEがAPAECについて発表しました。ERIA(東アジア・ASEAN経済研究センター)は、脱炭素ロードマップ、ASEANパワーグリッド、トランジションファイナンス、アジア・ゼロエミッションセンター等、これまでに実施したエネルギー政策研究や取組について発表しました。
- また、日タイのエネルギー・省エネに関する取組、日本における再生可能エネルギー、水素、アンモニア、LNG、クリーンコール技術、CCUS、移行ファイナンス、そしてアジアエネルギー移行イニシアティブ(AETI)などの取組が共同声明に記載されました。
関連資料
お問合せ先
資源エネルギー庁国際課長 大江
担当者: 班、中川、佐藤
電話:03-3501-1511(内線 4491)
E-MAIL:bzl-kokusaika-france★meti.go.jp
※[★]を[@]に置き換えてください。
最終更新日:2025年10月22日