第2節 東京電力福島第一原子力発電所事故及びその前後から顕在化してきた課題

1.東京電力福島第一原子力発電所事故による深刻な被害と原子力発電の安全性に対する懸念

東北地方太平洋沖地震とそれによる巨大津波は、被災地域に甚大な被害をもたらすとともに、電源喪失などにより原子炉を冷却できず東京電力福島第一原子力発電所の深刻な事故を引き起こしました。周辺地域の住民は避難生活を余儀なくされる事態となり、未だに約13.5万人(2014年3月現在)の避難住民が帰還できない状況が続いています。

政府は、東京電力福島第一原子力発電所事故の発生を防ぐことができなかったことを真摯に反省し、福島の再生に全力を挙げるとともに、事故の原因や原子炉内の状況を踏まえ、このような事故の再発の防止のための努力を続けていかなければなりません。

東京電力福島第一原子力発電所の廃炉は、長い時間を要し、腰を据えた取組が必要となります。汚染水処理対策、使用済燃料プールからの燃料の取出し、燃料デブリの取出し、貯蔵施設の確保と厳格な保管など、技術的に多くの困難が伴う取組ですが、官民を挙げて、かつ、世界の叡智を集め、一歩一歩着実に進めていかなければなりません(これらに関する2013年度の取組状況の詳細については、第1部第2章第1節参照)。

東京電力福島第一原子力発電所の事故は、過酷事故への対応策が欠如していたことを露呈しました。いわゆる「安全神話」に陥ってしまったことや、被災者の皆様を始めとする国民の皆様に多大な困難を強いる事態を招いてしまったことへの深い反省を、政府及び事業者は一時たりとも放念してはなりません。事故の反省と教訓を踏まえ、2012年9月19日に原子力規制委員会が設立され、世界で最も厳しい水準の規制基準が施行されました。

【第112-1-1】福島の現状等

【第112-1-1】福島の現状等

(出典)
環境省、復興庁、福島県作成資料を基に作成

【第112-1-2】東京電力福島第一原子力発電所4号機の現状

【第112-1-2】東京電力福島第一原子力発電所4号機の現状

2.化石燃料への依存の増大とそれによる国富の流出、供給不安の拡大

原子力発電所が停止した結果、原子力を代替するために、火力発電をフル稼働することが必要となったことから、石油、天然ガスの輸入が拡大することになりました。電源として海外からの化石燃料に依存する割合についてみると、震災前(2010年度)は約6割だったものが、2013年度には約9割に急増しています。

既述のとおり、日本の一次エネルギーにおける海外からの化石燃料依存度は、震災直前(2010年度)の81.8%から2012年度には92.2%となり、化石燃料の輸入増加は、エネルギー分野にとどまらず、我が国の経済上の問題となっています。原子力発電の停止分の発電電力量を火力発電の焚き増しにより代替していると仮定すると、海外に流出する燃料費は、2013年度で約3.6兆円と試算されます。

原油、LNG、石炭などの鉱物性燃料の輸入額は近年上昇し、2013年の輸入額は約27兆円となり、震災前(2010年)と比べ、額にして約10兆円、率にして約6割の増加となっています。

我が国の貿易収支(総輸出額−総輸入額)についてみると、こうした鉱物性燃料の輸入増などの影響により、2011年に31年ぶりに赤字に転落した後、2012年は赤字幅を拡大、さらに2013年には過去最大となる約11.5兆円の貿易赤字を記録し、震災前の2010年と比べると18.1兆円の貿易収支の悪化となりました。また、2013年の経常収支は約3.2兆円の黒字で、震災後からの縮小傾向が続くとともに、1985年以降最少となりました。なお、年度ベースでみると、2014年5月12日に発表された速報値では、前年度比81.3%減の7,899億円で、1985年以降では最少となりました。

震災前と比べて鉱物性燃料の輸入額が増加した要因としては、原子力発電所が停止した結果として火力発電を焚き増したために燃料輸入量が増加したこと、原油やLNG等の燃料価格が上昇したこと、為替相場が円安方向に推移したことなどが考えられます。原油は、発電用の石油の需要が増加した一方で、運輸部門や産業部門における石油の需要がエネルギー効率の向上等により減少傾向にあることから、輸入量は減少しました。LNGは発電用の需要の増加により輸入量は大幅に増加し、石炭も発電用の需要の増加により輸入量が増加しました。

鉱物性燃料の輸入額の対GDP比の推移をみると、2013年で5.7%と、原油価格などの資源価格が高騰していた2008年を上回り、第一次石油ショック時と同程度の水準にまで上昇しています。特に、液化天然ガスの輸入額の対GDP比は過去最高となっています。

海外からの化石燃料への依存の増大は、資源供給国の偏りという問題も深刻化させています。現在、原油の83%、LNGの30%を中東地域に依存しており(2013年)、中東地域が不安定化すると、日本のエネルギー供給構造は直接かつ甚大な影響を受ける可能性があります。

【第112-2-1】日本の電源構成の推移

【第112-2-1】日本の電源構成の推移

(注)
1)発電電力量を用いて依存度を算出。「石油等」の「等」には、LPGやその他ガスが含まれる。「その他ガス」とは、一般電気事業者において、都市ガス、天然ガス、コークス炉ガスが混焼用として使用されているものが中心。
(注)
2)四捨五入の関係で合計等が合わない場合がある。
(出典)
資源エネルギー庁「電源開発の概要」等より作成

【第112-2-2】原子力発電所停止に伴う燃料増加分の試算

【第112-2-2】原子力発電所停止に伴う燃料増加分の試算

(注)
この「3.6兆円」の燃料費増は、「震災前の原発の発電電力量の実績(2008年~2010年度平均:2,748億kWh)」から「2013年度に稼働していた関西電力大飯発電所の発電量(93億kWh)(同発電所3号機は2013年9月2日に、4号機は9月15日にそれぞれ運転停止)を減じた電力量分(2,655億kWh)が、火力発電で代替されていると仮定して、これに伴う燃料費の増分を試算したものです。
この代替電力量2,655億kWhに係る燃料費の試算(石炭火力:約614億円、石油火力:約1兆8,342億円、LNG火力:約1兆9,279億円で燃料費計約3兆8,233億円)と、全て原子力発電であった場合の試算(約2,655億円)との差分を求めて、3兆5,578億円(約3.6兆円)を算出。
なお、2013年度の3.6兆円の(発電用の)燃料費増の試算について、2010年度を基準に要因分析を行うと、原子力の発電電力量を火力発電で代替することについて、
(a) 化石燃料の代替に伴う消費量の増加による要因が約7割(2.6兆円)
(b) 為替の影響を除いたドルベースの燃料価格の上昇による要因が約2割(0.7兆円)
(c) 為替が円安方向に振れたことによる要因が約1割強(0.5兆円)
このほか、ウラン燃料費の削減による減少要因が約1割弱(0.3兆円)と試算され、化石燃料消費量の増加(a)が最も大きな要因となっています。
(出典)
資源エネルギー庁試算

【第112-2-3】貿易収支、経常収支及び鉱物性燃料輸入額の推移

【第112-2-3】貿易収支、経常収支及び鉱物性燃料輸入額の推移

(注)
鉱物性燃料とは、原油、液化天然ガス、石炭、石油製品、LPG等。
(出典)
貿易収支(総輸出額-総輸入額)、鉱物性燃料輸入額:財務省「貿易統計」を基に作成
経常収支:日本銀行「国際収支統計」等を基に作成

【第112-2-4】原油、LNG、石炭の輸入量の推移

【第112-2-4】原油、LNG、石炭の輸入量の推移

(出典)
財務省「貿易統計」を基に作成

【第112-2-5】鉱物性燃料の輸入額の推移(対GDP比)

【第112-2-5】鉱物性燃料の輸入額の推移(対GDP比)

(出典)
内閣府「国民経済計算」、財務省「貿易統計」を基に作成

【第112-2-6】原油・LNGの輸入先と中東依存度(2013年)

【第112-2-6】原油・LNGの輸入先と中東依存度(2013年)

(出典)
財務省「貿易統計」を基に作成

3.電源構成の変化による電気料金上昇とエネルギーコストの国際的地域間格差によるマクロ経済・産業・家計(国民生活)への影響

(1) 電気料金の上昇とその影響

電力の化石燃料依存度の増大、化石燃料価格の高騰、円安方向への推移等により、電気料金が、震災前に比べ、一般家庭部門(電灯料金)の平均単価は約2割上昇、工場、オフィス等の産業用(電力料金)の平均単価は約3割上昇しています(注)

(注)
電気料金の平均単価は、各種のインセンティブ契約、例えば、ピーク時間帯の電力消費量の削減に対して割引を行う計画調整契約や、電気料金割引を受ける代わりに電力需給のひっ迫時に電力使用の一部又は全部を抑制する随時調整契約なども含めて算出しています。なお、随時調整契約について、2011年度夏季以降は電力使用の制限が発動された事例はありません。

また、電力各社の電気料金値上げ改定をみると、原発の稼働低下に伴う火力燃料費等の増加を受け、2012年の東京電力の申請以降、7社が料金値上げを申請し、認可されました。値上げ幅も3.77%~9.75%に及びました。

さらに2012年7月から始まった固定価格買取制度(FIT)(注)に基づく、再生可能エネルギーの設備導入の増加により、2014年度、電気利用者の負担となる賦課金は、一般家庭のkWh当たりの平均電気料金24.33円に対し、kWh当たり0.75円、標準家庭モデルで年間約2,700円、総額では約6,500億円となっています。

(注)
固定価格買取制度は、再生可能エネルギーによって発電された電気を、国が定める一定期間、電気事業者が固定価格で調達することを義務付けるものです。電気事業者が調達した再生可能エネルギー電気は、電気事業者の送電網を通じて広く利用されるため、調達に要する費用は、再生可能エネルギー発電促進賦課金という項目で電気料金の一部として、全ての電気の使用者に御負担いただいています。

様々な要因による電気料金の上昇は、電力を大量に消費する産業や中小企業の企業収益を圧迫し、海外への生産移転を招いたり、海外からの対日投資拡大の障害となります。また、家計の負担も増加していくこととなります。

【第112-3-1】電気料金の推移

【第112-3-1】電気料金の推移

(注)
電灯料金は、主に一般家庭部門における電気料金の平均単価で、電力料金は、自由化対象需要分を含み、主に工場、オフィス等に対する電気料金の平均単価。平均単価の算定方法は、電灯料収入、電力料収入をそれぞれ電灯、電力の販売電力量(kWh)で除したもの。
(出典)
電気事業連合会「電力需要実績確報」、各電力会社決算資料等を基に作成

【第112-3-2】電力各社の電気料金値上げの動向

【第112-3-2】電力各社の電気料金値上げの動向

(2) エネルギーコストの国際的地域間格差の拡大とその影響

いわゆる「シェール革命」によって天然ガスの増産が進む米国では、天然ガスの国内価格が安価で推移しています。2013年平均の天然ガス価格をみると、天然ガス価格が国内市場の需給バランスで決定される市場である米国では3.7ドル/百万BTU(注1)であるのに対して、欧州の英国で取引される天然ガス市場の取引価格では10.5ドル/百万BTU、また、LNG輸入価格が原油価格と連動する日本では16.1ドル/百万BTUとなっています(注2)。すなわち、米国の天然ガス価格は、欧州の3分の1程度、我が国の4分の1以下となっています(注3)。我が国のLNG輸入価格には、米国内の天然ガス価格には含まれていない、天然ガスを液化するコストや輸送に係るコストが含まれていますが、これらを勘案しても地域間で大きな価格差が見られます。

(注1)
BTU(British Thermal Unit)とは、英国熱量単位のことであり、1BTU=1.054kJ=0.252kcal。
MM BTU=1million BTU=100万BTU=1,054MJ=252,000kcal。
(注2)
天然ガス価格については、米国の価格はヘンリーハブ価格、欧州の価格はNBP。
NBP=National Balancing Point(英国市場価格)
ヘンリーハブ=米国の天然ガスの指標価格
(注3)
ただし、2013年平均の米国の天然ガス価格を前提に、液化コストを3~4ドル、輸送コストを3ドルと仮定し、北米の天然ガスを液化して日本に輸送した場合の日本着価格を試算すると、約10~11ドル/百万BTU。

IEAの「世界エネルギー展望(World Energy Outlook)2013」では、この地域間のエネルギー価格差が継続した場合、世界で産業部門の約7割を占めるエネルギー集約型産業(化学、アルミ、セメント、鉄鋼、製紙、ガラス、石油精製)について、日本、米国、EUを比べた場合、エネルギーコストの面で優位にある米国のみが拡大し、日本、EU合わせて現在の輸出シェアの3分の1を失うと試算されています。また、エネルギー集約型産業による製品の世界市場シェアに関して、2011年と2035年を比較すると、EU企業は2011年のシェア36%から10%減少、日本企業は2010年のシェア7%から3%減少すると予測されています。

エネルギーコストの国際的な地域間格差が、エネルギー分野にとどまらず、石油化学産業等も含め、産業活動に大きな変化をもたらし、経済成長や産業構造に大きな影響を与える可能性があります。

【第112-3-3】再生可能エネルギー固定価格買取制度に基づく賦課金総額と一家庭当たり負担額

【第112-3-3】再生可能エネルギー固定価格買取制度に基づく賦課金総額と一家庭当たり負担額

(注)
1)2012年度、2013年度は余剰電力買取制度の賦課金負担も含む数字。
(注)
2)2014年度は余剰電力買取制度の賦課金負担が2014年9月の検針分まで別途発生。

【第112-3-4】国際的な天然ガス価格の比較

【第112-3-4】国際的な天然ガス価格の比較

(出典)
貿易統計、NYMEX、ICE等を基に作成

【第112-3-5】エネルギー集約型製品の世界輸出シェア

【第112-3-5】エネルギー集約型製品の世界輸出シェア

(出典)
IEA「World Energy Outlook 2013」を基に作成

4.我が国の温室効果ガス排出量の急増

原子力発電所の停止に伴い、発電分野において温室効果ガスの排出量が多い化石燃料への依存度を高めることは、コスト面だけでなく、我が国の地球温暖化問題への対応についても困難をもたらしています。

例えば、2012年度のエネルギー起源の二酸化炭素排出量についてみると、一般電気事業者以外においては東日本大震災前の2010年度と比べて27百万トン(率にして3.6%)減少している一方で、一般電気事業者においては112百万トン(同29.9%)増加しており、我が国の二酸化炭素排出量は全体として85百万トン(同7.5%)増加しています。

今後も世界全体での二酸化炭素排出量が増加することが予測される中(第1部第1章第1節4.参照)、これまで国際的な地球温暖化対策をリードしてきた我が国の姿勢が問われかねない状況となっています。

【第112-4-1】我が国の温室効果ガス排出量の推移

【第112-4-1】我が国の温室効果ガス排出量の推移

(出典)
日本の温室効果ガス排出実績(環境省)、電気事業連合会「電気事業における環境行動計画」(2009年度版から2013年度版)を基に作成

5.東西間の電力融通、緊急時供給など、供給体制に関する欠陥の露呈

国外から国内に資源を受け入れた後、需要家に供給するための国内供給網についても、大規模自然災害等への危機対応力が十分に確保されたものとするための総合的な政策を展開しました。特に、2013年12月には、「強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靱化基本法」が公布・施行されました。

(1) 電力供給体制における問題

東日本大震災では、太平洋側の多くの発電所が停止しました。日本の東西を結ぶ電力融通については周波数変換装置を通じて行いますが、当該変換装置の設備容量が100万kWであったため、供給の余裕のあった中部及び西日本から東京電力に十分な電力供給ができない状況でした。具体的には、2011年3月14日の東京電力管内の需要見通しは4,100万kWであった一方で、供給量見通しは中部及び西日本から周波数変換装置を通じて最大限の電力を融通しても3,100万kWであり、1,000万kWの電力が不足する見通し(なお、同日における中部及び西日本の電力供給は1,428万kWの余裕がある状況)でした。3月14日以後、東京電力管内において、計10日間で延べ32回の計画停電が実施されました。また、2011年7月から9月においても、電力不足による停電を避けるため、電気の使用制限が実施されました。

東西間の電力融通に関しては、震災当時100万kWであった周波数変換装置の設備容量を、2013年2月に120万kWまで増強しました。2020年度に210万kWまで、それ以降できるだけ早期に300万kWまで増強することを目標としています。

2012年度、2013年度には節電要請などの電力需給対策が講じられた結果、電力の需給バランスは維持されましたが、40年以上前から稼動を続ける老朽火力発電所を含め、火力発電をフル稼働させることで補っている状況にあり、発電施設の故障などによる電力供給不足に陥る懸念が依然として残っています。

稼働している老朽火力発電所は、震災前(2010年度)の53基から2013年度には95基まで増加(約79%増)し、特に、沖縄電力を除いた一般電気事業者9社において、36基から67基まで増加(約86%増)しています。その結果、稼働中の火力発電に占める老朽火力の割合については、2010年度において稼働中の火力発電に占める老朽火力の割合が機数ベースで全体の15.4%だったものが、2013年度には26.2%となり、設備容量ベースでは全体の10.2%だったものが、20.4%となりました。特に石油火力では急増しています。

また、沖縄電力を除いた一般電気事業者9社における老朽火力発電所におけるトラブル(計画外停止)も震災前の101件から2013年度には169件へと増加(約67%増)しています。低効率の老朽火力発電所をフル稼働させることによる燃料コストの増加や、追加的な保守・点検等を行わなければいけないことに伴う維持管理費の増加といったコスト面での悪影響、さらには低効率火力発電の稼働に伴う二酸化炭素排出の増加などの課題があります。

また、震災前後で、運転期間が40年未満の火力の予防停止件数はほぼ横ばいで推移していますが、老朽火力の一機当たりの予防停止件数は、震災後、年々増加しています。これは、老朽火力については、日々の点検の中で発見された発電設備の損傷や故障等、緊急停止のような長期の供給力減少の要因を早期段階で保守・修繕等を行う必要性がより高いことによるものと考えられます。また、緊急停止件数は40年未満の火力と老朽火力ともにほぼ横ばいで推移しています。このことから、電力各社のトラブルの未然防止のための取組の強化により緊急停止に至るようなトラブルの件数は抑制されているものの、各電力会社における現場負担増及び、予防停止も含めた老朽火力の計画外停止の発生リスクは年々高まっていると考察されます。

【第112-5-1】震災後の需給状況(2011年3月14日)

【第112-5-1】震災後の需給状況(2011年3月14日)

(注)
計画停電等により3月14日の東電管内の電力需要実績値は2,914万kWとなり、予備力186万kW、予備率は6.4%となった。

【第112-5-2】東京電力管内における計画停電の実施回数

【第112-5-2】東京電力管内における計画停電の実施回数

【第112-5-3】各地域間の送電容量

【第112-5-3】各地域間の送電容量

【第112-5-4】稼動中の火力発電に占める老朽火力の割合(機数ベース)

【第112-5-4】稼動中の火力発電に占める老朽火力の割合(機数ベース)

(注)
1)数字は、沖縄電力除く一般電気事業者9社の合計。
(注)
2)各年度の夏季(7~9月)又は冬季(12~2月)に稼働させていた発電所を計上。
(注)
3)長期停止中のもの、廃止されたもの、緊急設置電源の休止中のものは、当該年度に計上していない。(ただし、2010年10月に廃止された姫路第二1~3号機(LNG)は2010年度に計上)。

【第112-5-5】老朽火力の割合の推移(設備容量(kW)ベース)

【第112-5-5】老朽火力の割合の推移(設備容量(kW)ベース)

(注)
1)数字は、沖縄電力除く一般電気事業者9社の合計。
(注)
2)各年度の夏季(7~9月)又は冬季(12~2月)に稼働させていた発電所を計上。
(注)
3)長期停止中のもの、廃止されたもの、緊急設置電源の休止中のものは、当該年度に計上していない(ただし、2010年10月に廃止された姫路第二1~3号機(LNG)は2010年度に計上)。

【第112-5-6】各年度の計画外停止の件数

【第112-5-6】各年度の計画外停止の件数

計画外停止
突発的な事故あるいは計画になかった緊急補修など予期せぬ停止。ユニットの自動停止等、緊急的に運転を停止する「緊急停止」と、発電機補機のトラブル等により出力抑制したもの、及び需要の低い週末等に作業をするために停止する「予防停止」からなる。
報告対象
電気事業法電気関係報告規則に基づき、感電等による死傷事故やボイラータービン等、主要電気工作物の破損事故は産業保安監督部への報告対象。電気集塵機の性能低下、異音発生等に伴う、計画外停止は産業保安監督部への報告対象外。)
老朽火力
2012年度に運転開始から40年を経過した火力。

【第112-5-7】老朽火力発電所の割合とトラブル件数

【第112-5-7】老朽火力発電所の割合とトラブル件数

(2) 石油・都市ガス供給体制における問題

石油とLPガスについてみると、東日本大震災の際には、石油とLPガスが、供給障害に陥った電力や都市ガスを補完しました。危機に強いエネルギーとして石油の重要性が再確認される一方で、震災発生直後(2011年3月12日)に被災3県では石油サービスステーション(SS)の営業率が5割台まで下落するなど、被災地での円滑な石油供給に大きな課題が存在することも確認されました。また、天然ガスについては、パイプラインのバックアップを含めた安定供給確保の検討が必要であることが認識されました(石油をはじめとする国内エネルギー供給網の強靱化に関する2013年度の取組状況の詳細については、第1部第2章第2節参照)。

【第112-5-8】震災時の石油・LPガス供給における課題

【第112-5-8】震災時の石油・LPガス供給における課題

【第112-5-9】震災時の被災地及び関東圏でのガソリン・軽油等の供給確保

【第112-5-9】震災時の被災地及び関東圏でのガソリン・軽油等の供給確保

6.エネルギーに関わる行政、事業者に対する信頼の低下

東京電力福島第一原子力発電所事故以前から、事故情報の隠蔽問題や、もんじゅのトラブル、六ヶ所再処理工場の度重なる操業遅延、高レベル放射性廃棄物の最終処分地の選定の遅れ等、原子力政策をめぐる多くのトラブルやスケジュールの遅延が、エネルギーに関わる行政や事業者に対する国民の不信を招いてきました。

さらに、東京電力福島第一原子力発電所事故とその後の対応を進める中で、行政と事業者は、情報共有の在り方、地元とのコミュニケーションに関する問題意識の不足など多くの批判を受け、国民からの信頼を著しく低下させる事態を招きました。

【第112-6-1】新しい「エネルギー基本計画」のパブリックコメントに寄せられた御意見

【第112-6-1】新しい「エネルギー基本計画」のパブリックコメントに寄せられた御意見

7.需要動向の変化-コージェネレーションの導入増や節電行動の変化

東日本大震災後、我が国の最終エネルギー消費は、2010年度から2012年度にかけて4.2%減少しましたが、そのうち電力消費については、我が国では経済が成長したにもかかわらず、生産量の減少や節電効果、2010年度と比べて冷夏暖冬であったこと等から8.0%の減少となりました。

電気料金上昇の影響から、一般家庭での節電行動の動機は、電力供給不足への協力というものから、電気料金上昇の家計への影響を緩和するためのものへと変化しながら、節電の定着が進み、2013年度夏季の定着節電量は2010年度比で約1,667万kW(2010年度夏季最大需要比で9.3%)となっています。

また、電気料金の設定方法の多様化(ピーク時の料金を上げる)や、需要抑制に対する報酬の支払い(節電に対して対価を支払う)により需要家の消費活動を変化させる「ディマンドリスポンス」等の取組を促すことにより、エネルギー消費のスマート化の取組を進めることも重要です。経済産業省では、スマートコミュニティ4地域(北九州市、けいはんな学研都市、横浜市、豊田市)で、大規模なディマンドリスポンスの実証実験を行い、北九州市では、通常料金や夜間料金を低料金にするかわりに、翌日の需要予測に応じて、ピーク時間帯の電気料金を最大150円/kWhまで変動させる料金体系で電力供給を行ったところ、2割ものピークカットが継続的に実現可能との結果が出ました。

加えて、東日本大震災以降、電気料金が上昇する中で、省エネ性に加え、電力需給ピークの緩和、災害時におけるエネルギー源の確保といった観点から、熱と電気を同時に利用するコージェネレーションによる効率的なエネルギー利用が増加しています。2012年度のコージェネレーションの発電容量は、2010年度に比べて2.7%増となりました。

【第112-7-1】震災前後の我が国の電力消費量の推移

【第112-7-1】震災前後の我が国の電力消費量の推移

(注)
四捨五入の関係で%等が合わない場合がある。
(出典)
資源エネルギー庁「総合エネルギー統計(最終エネルギー消費のうちの電力)」、内閣府「国民経済計算年報」を基に作成

【第112-7-2】夏季(7~9月)の定着節電量の推移(2010年度の需要実績比)

【第112-7-2】夏季(7~9月)の定着節電量の推移(2010年度の需要実績比)

(注)
1)定着節電:ストレスが小さく、かつ、コストが少ない、もしくは投資回収ができる節電。
(注)
2)( )内の数値は定着節電量を2010年度夏季最大電力需要量(17,987万kW)で除した値。
(出典)
総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 第5回電力需給検証小委員会(2014年4月17日)資料を基に作成

【第112-7-3】ディマンドリスポンスの効果

【第112-7-3】ディマンドリスポンスの効果

(注)
CPP(Critical Peak Pricing、ピーク別料金)とは、需給がひっ迫しそうな場合に、事前通知をした上で変動された高い料金を課すもの。
(出典)
京都大学大学院依田教授、政策研究大学院大学田中教授及びボストン大学経済政策研究所伊藤研究員による統計的検証結果

【第112-7-4】我が国におけるコージェネレーション設備容量の推移

【第112-7-4】我が国におけるコージェネレーション設備容量の推移

(出典)
コージェネレーション・エネルギー高度利用センター「コージェネ導入実績報告 2012年度版」を基に作成

8.中東・北アフリカ地域の不安定化等資源供給地域の地政学的構造変化

2010年12月にチュニジアで発生したジャスミン革命を契機に、中東・北アフリカ地域で反政府運動が拡がったいわゆる“アラブの春”の影響を背景に、原油価格も激しく変動しました。2010年12月初めには1バレル当たり90ドル以下であったアジア向け中東産原油スポット価格は、エジプトやアルジェリアなど産油国における混乱や、リビア産原油の供給途絶などにより、2011年4月末には1バレル当たり120ドルまで上昇しました。

また、イランの核開発疑惑は、地域の緊張を高めました。2011年12月には、米国で国防授権法が制定されました。同法は、イラン産原油の輸入を削減しない限りイラン中央銀行等と取引をする外国金融機関に金融制裁を科すとするもので、日本を含む各国はイラン産原油の輸入が制限されることとなりました。また、EUにおいても、2012年1月にEU各国のイラン産原油の輸入禁止を含む対イラン制裁が決議されました。これらを受け、原油価格は同年3月19日には1バレル当たり124.5ドルの最高値をつけました。

その後、欧州債務不安の高まりや世界的な経済指標の悪化を受けて、原油需要が減少するとの観測から原油価格は下落しましたが、2012年7月にシリアでアサド政権と反体制派による内戦が激化すると再び1バレル当たり100ドルを上回りました。

その後も原油価格は1バレル当たり100ドルを超える水準に高止まっており、2013年7月のエジプトでの政情不安に続き、同年8月にシリアへの米欧の軍事介入懸念が高まった際などには、1バレル当たり110ドルを超える水準まで原油価格は上昇しました。

中東・北アフリカ地域は、全世界の原油貿易量の半数以上を占める地域であり、こうした地域全体の政治・社会構造の不安定化は、原油の供給不足発生への懸念から原油市場の不安定化を招くこととなりました。

また、現在、我が国は原油の83%を中東地域に依存しており(2013年)、そのほとんどがホルムズ海峡を通過するタンカーによる輸入となっています。タンカーはホルムズ海峡を通過後も、航行量の多いマラッカ海峡を通ることとなりますが、マラッカ海峡のある東南アジア海域では、2008年以降、海賊事件発生件数が増加傾向にあります。

中東地域から日本への原油等の供給ルートとなる、いわゆるシーレーン全体を視野に入れると、シーレーン上の沿岸国間に海洋境界を巡る緊張関係が見られます。このように、我が国が直接関わるエネルギー供給ネットワークを巡る状況は決して安定しているわけではありません。

【第112-8-1】中東の主な出来事と原油価格の推移(2010年以降)

【第112-8-1】中東の主な出来事と原油価格の推移(2010年以降)

(注)
「ジャスミン革命」:2010年12月チュニジアで起こった民主化運動。ジャスミン革命により周辺のアラブ諸国に民主化の気運が高まり、こうしたアラブ諸国における民主化の流れは「アラブの春」と呼ばれ、2011年12月まで続いた。
(出典)
日経ドバイを基に作成

【第112-8-2】世界の原油貿易量に占める中東・北アフリカ産原油の輸出の割合(2012年)

【第112-8-2】世界の原油貿易量に占める中東・北アフリカ産原油の輸出の割合(2012年)

中東:
サウジアラビア、イラン、イラク、クウェート、UAE、カタール、オマーン
北アフリカ:
アルジェリア、エジプト、リビア
(出典)
BP統計「Statistical Review of world Energy 2013」を基に作成

【第112-8-3】世界各地域の海賊事件発生件数の比較

【第112-8-3】世界各地域の海賊事件発生件数の比較

(出典)
International Maritime Bureau(IMB) 「Annual Report 2007、2008、2011、2012」を基に作成

【第112-8-4】海賊等主要産資源国のカントリーリスク

【第112-8-4】海賊等主要産資源国のカントリーリスク

(出典)
カントリーリスク:OECD「Country Risk Classification」を基に作成
なお、OECD域内高所得国やユーロ圏内高所得国は評価・分類なし。
海賊行為、チョークポイント:International Institute for Strategic Studies(IISS)「THE MILITARY BALANCE 2013」を基に作成

9.北米におけるシェール革命の進展による国際エネルギー需給構造の変化の兆し

北米では2000年代後半以降、シェール層に含まれる非在来型の天然ガス・原油の商業生産が行われるようになりました。特に、米国では、シェールガスの増産に伴い、2018年には天然ガスの純輸出国になることが見込まれているとともに、シェールオイルの生産拡大に伴い、2008年以降、米国の原油輸入量は減少傾向にあります。

世界に目を向けると、シェールガスの資源量は約7,300兆cf(LNG換算:1兆5,328億トン)で、天然ガスの埋蔵量を約1.5倍増加させます。また、シェールオイルの資源量は、約3,450億バレルで、石油の埋蔵量を約1.2倍増加させます。([参考]在来型資源の埋蔵量(IEA試算):天然ガス16,308兆cf(LNG換算:3兆4,250億トン)、石油:約2兆2,450億バレル)

このように、非在来型の石油・ガス開発は北米以外の地域でも取組が進められつつあり、シェール革命は今後の国際的なエネルギー需給構造を大きく変化させる可能性があります。

具体的には、シェール革命により、米国ではシェールガスの生産が本格化し、米国のLNG輸入の見通しが大幅に下方修正されることとなりました。この結果、米国市場へのLNG輸出のために生産量の拡大準備を進めてきたカタールでは、米国という市場を失い、日本や欧州市場の開拓に動き始めました。カタール産LNGの欧州市場への流入と、シェールガス革命の影響により米国内での需要が減少し、価格が安くなった石炭が欧州に流入したことにより、欧州のガス市場において強い影響力を有していたロシアは欧州の電力・ガス事業者等から価格引下げ等の圧力に直面することになり、ロシアがアジア市場の開拓に乗り出す重要な契機となりました。

こうしたエネルギー需給構造の変化は、中長期的には、米国による中東情勢への関与を弱めさせ、結果として中東情勢をより不安定化させる可能性や、アジアにおけるエネルギー需要の中心となる中国の影響力の拡大といった、エネルギー問題の枠を超えた国際関係の変化を引き起こす原因にもなり得るものであり、それが我が国に与える影響についても注視しなければなりません。

なお、2014年5月、イタリアで開催されたG7エネルギー大臣会合において、緊迫するウクライナ情勢等を踏まえ、エネルギー安全保障を強化する方策について議論がなされ、共同声明が採択されました。その中で、ガス市場については、売り手の同意なしに第三者や他地域への転売を禁止する当事者間の契約事項である仕向地条項の緩和や、生産者と消費者の対話等を通じた天然ガス市場の柔軟化を促していくことの重要性が共同声明で確認されました。

【第112-9-1】米国の天然ガスの生産量、消費量、輸出入の実績・見通し

【第112-9-1】米国の天然ガスの生産量、消費量、輸出入の実績・見通し

(出典)
左)EIA「Annual Energy Outlook 2012, 2014「Early Release版のReference Case」を基に作成
右)EIA「Annual Energy Outlook 2013 Early Release、2005、2009、2011」を基に作成

【第112-9-2】米国の原油輸入と今後の見通し

【第112-9-2】米国の原油輸入と今後の見通し

(注)
1)米国ではシェールオイルを「light tight oil(ライトタイトオイル)」と呼ぶ。
(注)
2)シェールオイル生産量は原油生産量の内数。
(出典)
EIA「Annual energy outlook 2013」、IEA各種データ等を基に作成

【第112-9-3】シェールガス、シェールオイルの技術的回収可能資源量

【第112-9-3】シェールガス、シェールオイルの技術的回収可能資源量

(出典)
EIA「Technically Recoverable Shale Oil and Shale Gas Resources」(2013年)を基に作成

【第112-9-4】世界各地でのシェールガス開発に向けた取組

【第112-9-4】世界各地でのシェールガス開発に向けた取組

(出典)
EIA「Technically Recoverable Shale Oil and Shale Gas Resources」等を基に作成

【第112-9-5】シェール革命による世界のエネルギー需給構造の変化

【第112-9-5】シェール革命による世界のエネルギー需給構造の変化

10.新興国を中心とした世界的な原子力の導入拡大

経済成長の著しいアジアを中心に、急激なエネルギー需要の伸び、地球温暖化問題への対応、化石燃料の主要な供給地域である中東・北アフリカ地域の政情不安、化石燃料価格の不安定化等を背景に、エネルギー安全保障の観点から、化石燃料を補完する有力なエネルギー源として、原子力の利用を拡大しようとする動きが見られます。国際原子力機関(IAEA)による試算では、世界の原子力発電容量は、2012年の3.73億kWから、2030年には低位予測4.35億kW(約17%増)、高位予測7.22億kW(約94%増)となっています。東アジアについてみると、2012年の0.83億kWから、2030年には低位予測1.47億kW(約77%増)、高位予測2.68億kW(約223%増)であり、世界全体の増加率を大きく上回っています。

中国、韓国で原子力発電所の建設を増大させる動きが見られるほか、アラブ首長国連邦では、2008年に策定した原子力計画に基づき10数基を、サウジアラビアでは2010年の国王令を契機に今後20年で16基建設を予定しています。また、インドにおいては、2012年に「第12次5ケ年計画」で、2030年までに原子力発電量が6,000万kWに達する見込みであり、アジア全体で原子力発電の導入に向けた動きが進んでいます。

また、アジア以外の国をみると、米国では20基程度の原子力発電所の新設が現在計画されています。また、欧州については、英国も2基の建設の新設を予定し、フランスも原子力比率を75%から50%に低減する一方、建設予定の原発1基の建設を続行する等原子力発電の維持・導入に前向きな国とドイツ、スペイン、ベルギーのように脱原発の方向に進んでいる国とがあります。

【第112-10-1】2030年における世界各国の原子力発電の見通し(IAEA試算)

【第112-10-1】2030年における世界各国の原子力発電の見通し(IAEA試算)

(注)
原子力発電容量は、IAEAの予測(2013年8月)
(出典)
IAEA「Energy,Electricity and Nuclear Power Estimates for the Period up to 2050, 2013 Edition」を基に作成

【第112-10-2】東アジア地域における原子力発電所建設計画

【第112-10-2】東アジア地域における原子力発電所建設計画

(出典)
日本原子力協会「世界の原子力発電開発の動向2014年版」を基に作成

COLUMN

電気料金上昇が企業活動に与える影響

第1章第1節においては、東日本大震災による電源構成の変化(原子力発電の停止、それを代替するための火力発電の焚き増し)と、これによる貿易赤字・国富の流出、電気料金の上昇について、紹介しました。

本コラムでは、特に電気料金の上昇が企業活動にどのような影響を与えているのかについて、総合資源エネルギー調査会において公表されたアンケート調査等を基に紹介します。

1.電気料金の上昇による影響

経済産業省が実施した「電気料金値上げをめぐる需要家の状況・追加調査」1によれば、52.1%の事業者が、電気料金の上昇の企業活動への影響があったと回答しています。業種別にみると、この傾向は非製造業よりも製造業の方が強く、影響があったと回答した企業は、非製造業において35.8%であったのに対し、軽工業2においては70.4%でした。

最近の電気料金値上げによる企業活動への影響はありましたか

2.「影響があった」と回答した事業者の電気料金上昇への具体的な対応等

電気料金値上げに対して、48.2%の企業が「営業利益が減少した」と回答しています。また、対応については、「現在の企業活動内容を維持したまま節電した」(70.8%)という回答が最も多く、これに次いで「電気料金上昇分の一部を企業コストの削減で吸収した」(19.2%)、「活動内容や生産プロセスをなるべく電気を消費しないものに変更した」(17.6%)、「人員を削減した」(10.2%)という回答が多くなっています。

最近の電気料金値上げにより、企業活動にどのような影響が出ていますか

また、今後の事業活動に与える影響についての回答をみると、36.3%の企業が、営業利益が減少すると回答しています。対応については、「現在の企業活動を維持したまま、節電する」(62.9%)が最も多く、続いて「活動内容や生産プロセスをなるべく電気を消費しないものに変更する」(23.7%)、「電気料金上昇分の一部を企業コストの削減で吸収する」(20.9%)、「努力が限界に達してきており、これ以上取り組めることはない」(18.3%)といった回答が多くなっています。

最近の電気料金値上げにより、今後どのような対応をお考えですか

3.業種別に見た電力料金上昇の影響

電気料金値上げの影響回避のために取った行動の内容についてみると、業種によって違いがあることが分かります。

例えば、「現在の企業活動内容を維持したまま、節電する」「電気料金上昇分の一部を企業コストの削減で吸収する」と回答した企業は、輸送用機械器具製造業ではそれぞれ78.8%、39.4%であるのに対し、プラスチック製品・ゴム製品製造業では、それぞれ44.0%、14.0%となっています。

逆に、「努力が限界に達してきており、これ以上取り組めることはない」と回答した企業は、輸送用機械器具製造業では3.0%であるのに対し、プラスチック製品・ゴム製品製造業では32.0%となっています。

電気料金値上げの影響回避のために取った行動

1
第12回総合資源エネルギー調査会基本政策分科会(2013年12月6日)事務局提出資料。①調査方法:郵送発送/郵送回収法、②調査期間:2013年11月、③調査対象:製造業・非製造業に属する国内の大企業・中小企業(有効回答1,530通)、④調査内容:昨今の電気料金上昇額の売上高/営業利益に占める割合、電気料金上昇への対応策等
2
食料品・飲料・たばこ・飼料製造業、繊維工業、木材・木製品・家具・装飾品製造業、印刷・同関連業