日本のエネルギー 2021年度版 「エネルギーの今を知る10の質問」

8.福島の復興

福島第一原子力発電所の廃炉・汚染水・処理水対策

Q福島第一原発の廃炉・汚染水・処理水対策は進んでいますか?

A廃炉・汚染水・処理水対策は世界にも前例のない困難な作業ですが、中長期ロードマップに基づき、安全かつ着実に取組を進めています。

廃炉

各号機は安定状態を維持しており、使用済み燃料プールからの燃料取り出しに向けたガレキ撤去や除染などを行っています。燃料デブリ(溶けて固まった燃料)の取り出しに向けては、2021年7月に取り出し用のロボットアームが英国から日本に到着し、日英共同で開発作業を進めています。今後、準備が整い次第2号機で試験的取り出しを開始し、段階的に規模を拡大していく予定です。

(各号機の現状)

廃炉(各号機の現状)

汚染水・処理水対策

福島第一原発で1日あたりに発生する汚染水の量は、凍土壁等の重層的な対策により、対策開始前の1/4程度に低減しています。発生した汚染水は複数の浄化設備で処理し、可能な限り放射性物質を除去した上でタンクに貯蔵しています。
現在、これらのタンクやその配管設備等が、敷地を大きく占有する状況となっており、その在り方を見直さなければ、今後の廃炉作業の大きな支障となる可能性があります。こうした状況も踏まえ、2021年4月、各種法令等を厳格に遵守するとともに、風評影響を最大限抑制する対応を徹底することを前提に、 ALPS処理水について、2年程度後を目途に海洋放出する方針を決定しました。今後、皆様の御懸念を払拭すべく、政府一丸となって取り組んでいきます。

汚染水・処理水対策

福島第一原発「廃炉・汚染水・処理水対策」の取組

福島第一原発「廃炉・汚染水対策」の取組 - こちらのQRコードで記事がご覧頂けます。

廃炉・汚染水・処理水対策についてはホームページでも解説しています。

  • 「復興と廃炉」に向けて進む、処理水の安全・安心な処分
  • あれから10年、2021年の福島の「今」 etc.

福島の復興

Q福島の復興は進んでいますか?

A現在、「帰還困難区域」以外の地域では、すべての避難指示が解除されています。
「帰還困難区域」については、2020年3月のJR常磐線全線開通に合わせて駅周辺の避難指示解除を行ったほか、本年春に予定されている特定復興再生拠点区域の解除に向けて準備を進めているところです。特定復興再生拠点区域外についても、昨年8月の政府方針に基づき、2020年代をかけて、帰還意向のある住民が帰還できるよう必要な取組を進めます。
また、事業・なりわいの再建に加え、福島イノベーション・コースト構想や福島新エネ社会構想を推進し、新たな産業集積・育成を進めるほか、食品の安全性確保なども通じ、福島の地域再生に向けた取組を進めています。

福島イノベーション・コースト構想

福島県浜通り地域などの産業を回復するため、新たな産業の創出に向けた様々な取組が進められています。福島ロボットテストフィールドを産業集積の核として、震災以降これまでに62社ものロボット関連企業が進出しています。

福島ロボットテストフィールド(南相馬市、浪江町)

福島ロボットテストフィールド(南相馬市、浪江町)

無人航空機向けとしては国内最大級となる飛行空域、滑走路等を整備。研究棟では空飛ぶクルマ等の先端技術の研究開発を推進。(2020年3月開所)

福島県浜通り地域における新たな取組事例

福島県浜通り地域における新たな取組事例

水上離発着型ドローンを地元企業と共同開発。開発したドローンは次世代移動通信システム(5G)の実証試験に参画。

福島新エネ社会構想

福島を未来の新エネ社会の先駆けの地とすべく、再生可能エネルギーの更なる導入拡大や水素社会実現に向けた取組を加速し、エネルギー分野からの復興の後押しを実施しています。

再生可能エネルギーの導入支援

再生可能エネルギーの導入支援

阿武隈山地や福島県沿岸部において、風力発電などの導入拡大のための共用送電線の整備等を支援。

福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)

福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)

世界有数となる1万kwの水電解装置を用いて、再生可能エネルギーから大規模に水素を製造する実証事業を実施。(2020年3月開所)

福島県の食品の安全性

県産農林水産物は出荷前に検査を実施、安全性を確認しています。基準値を超過した品目は、市町村単位で出荷が制限され、流通しません。

  • 主食である米については、県内全域で生産・出荷される全ての米を検査してきましたが、平成27年度以降5年間基準値超過がないことから、令和2年産米から避難指示等のあった12市町村を除きモニタリングへ移行しました。
  • 避難指示等のあった12市町村においては、営農再開が進んでいない地域や新たに作付が行われる水田もあり、引き続き全量全袋検査を継続していきます。
  • 県では、放射性物質の吸収抑制対策や異物混入による二次的な汚染の確実な防止など、県産米の安全をしっかりと確保していきます。

野菜・果物、畜産物等の検査結果(令和2年4月1日~令和3年3月31日)

野菜・果物、畜産物等の検査結果(令和2年4月1日~令和3年3月31日)

出典:
ふくしま復興のあゆみ

「エネルギーの今を知る10の質問」一覧ページに戻る