日本のエネルギー2018 「エネルギーの今を知る10の質問」

3.どのくらい温室効果ガスを排出していますか?

CO2排出量の増加

Q日本は温室効果ガスをどれくらい排出していますか?

A東日本大震災以降、日本の温室効果ガス排出量は増加し、2013年度には過去最高となる14億トンもの温室効果ガスを排出しました。2013年度以降は減少に転じており、2017年度では東日本大震災前の2010年度の温室効果ガス排出量を下回ることができました。今後も、各国の目標と遜色ない水準で、削減に向けた努力をしないといけません。

日本の温室効果ガス排出量の推移

2010年度から2017年度(速報値)の日本の温室効果ガス排出量の推移を表した図。
2010年度13億500万t-CO2だった温室効果ガス排出量は、2013年度以降増加したが2015年度には減少となり、2017年度は12億9200万t-CO2と震災前の2010年度を下回った。
なお、エネルギー起源CO2排出量でみると2017年度で86.0%(11億1100万t-CO2)、そのうちの電力分は2010年度より4100万t-CO2の増加。
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出典:
総合エネルギー統計、環境行動計画(電気事業連合会)、日本の温室効果ガス排出量の算定結果(環境省)を基に作成。

2017年度(平成29年度)の温室効果ガス排出量(確報値)について
国立環境研究所:外部サイトを別ウィンドウで開くhttp://www.nies.go.jp/whatsnew/20190416/20190416.html

世界のエネルギー起源温室効果ガス排出量の推移(1990~2016)

世界のエネルギー起源温室効果ガスは、2016年は321億t-CO₂になりました。北米、EUが下降しているものの、中国、インド、アフリカが増加しています。日本は、拡大するアジア地域で唯一減少に転じた国です。

1990年から2016年のエネルギー起源温室効果ガス排出量の推移を国別で表した図。
中国が2000年より急激に増加。続いてインド、アフリカといった新興国での排出量が増加している。その一方、EU28カ国では下降している。

出典:
CO2 EMISSIONS FROM FUEL COMBUSTION 2018 Highlights (IEA)
エネルギー起源温室効果ガス排出量の多い国・地域のトップ10を抽出、カッコ内の数字は2016年排出量(百万トン)
非エネルギー起源温室効果ガス排出量は含まれていません。

2018年各国別の温室効果ガス排出量のシェアをあらわした円グラフ。
中国が26.6%でトップ、インドは4番目の6.7%と、日本のシェア2.7%とくらべても高いシェアを占めている。

単位:
CO2百万トン換算
出典:
IEA CO2 EMISSIONS FROM FUEL COMUSTION (2018 Edition)
2015 Greenhouse-gas emissions (2018Edition)

地球温暖化対策 ~パリ協定、COP交渉~

【2015年11月 COP21にてパリ協定採択】地球の平均気温の上昇を2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする目標を決めました(先進国と途上国を含めたすべての国が温室効果ガスの削減目標を提出することになりました)。
【2016年11月 パリ協定発効】
【2018年12月 COP24ポータランド・カトヴィチェにてパリ協定実施ルール決定】2020年以降、パリ協定を本格的に運用するために必要なルールを決めました(すべての国が同じルールの下、排出量の報告、削減目標の提出などを行うことになりました)。
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日本の2030年目標「2013年度比で26%削減」

各国の2030年目標を、1990年比、2005年比、2013年比別に削減率を整理した表。
2013年比で比較してみると、日本は2030年までにマイナス26.0%、米国はマイナス18~21%、EUは24%。日本の目標は他国の削減目標と比べても高いことがわかる。

日本は2013年と比べた場合の数値、米国は2005年と比べた場合の数値、EUは1990年と比べた場合の数値を削減目標として提出。比較する年度を「2013年」に合わせて数値を比べてみると、日本の目標は高いことが分かります。

出典:
主要国の約束草案(温室効果ガスの排出削減目標)の比較(経済産業省作成)

化石燃料(石炭、石油、ガス)需要見通し

化石燃料の2000年~2040年の需要見通しを3つのシナリオで表した図。
現行政策維持シナリオの場合、2040年は上昇傾向にあり151億4300万石油換算トンの見通し。新政策シナリオの場合も上昇傾向で131億3900万石油換算トンの見通し。持続可能な開発シナリオの場合、2000年とそん色のない81億8600万石油換算トンの見通しとしている。

出典:
IEA World Energy Outlook 2018
注意:
2000年、2016年は実績。2017年は推計値。

CO2排出量見通し

CO2排出量の2000年~2040年見通しを3つのシナリオで表した図。
現行政策維持シナリオの場合、2040年は上昇傾向にあり42,475メガトン(炭素換算)の見通し。新政策シナリオの場合も若干の上昇傾向で35,881メガトン(炭素換算)の見通し。持続可能な開発シナリオの場合、2000年とより減少となる17,647メガトン(炭素換算)の見通しとしている。

出典:
IEA World Energy Outlook 2018
注意:
2000年、2016年は実績。2017年は推計値。

化石燃料の消費が世界に与える影響は大きく、エネルギー転換、脱炭素化を進めることが大切です。

注釈:
現行政策維持シナリオ…現在の政策に何も変更がない場合。
新政策シナリオ…現在発表されている政策目標が実現すると想定した場合。
持続可能な開発シナリオ…クリーンエネルギー転換の加速によって、ユニバーサルアクセスの確保、気候変動、クリーンな大気の実現を目指す場合。

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