| 第2部 エネルギー動向 | ||||||||
| 第2節 部門別エネルギー消費の動向 2.民生部門のエネルギー消費の動向 |
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(1)民生部門のエネルギー消費の動向 民生部門は、家庭部門と業務部門の2部門から構成され、2007年度の最終エネルギー消費全体の31%を占めています。家庭部門は、自家用自動車等の運輸関係を除く家庭消費部門でのエネルギー消費 10 を対象とし、民生部門の43%を占めています。業務部門は、企業の管理部門等の事務所・ビル、ホテルや百貨店、サービス業等の第三次産業 11 等におけるエネルギー消費を対象としており、民生部門の57%を占めています(第212-2-1)。 【第212-2-1】民生部門のエネルギー消費構成
(注) 「総合エネルギー統計」では、1990年度以降、数値の算出方法が変更されている。 (出所)資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」をもとに作成 Excel形式のファイルはこちら (2)家庭部門のエネルギー消費の動向 家庭用エネルギー消費は、生活の利便性・快適性を追求する国民のライフスタイルの変化、世帯数の増加等の社会構造変化の影響を受け、個人消費の伸びとともに、著しく増加しています。1973年度の家庭用エネルギー消費量を100とすると、2007年度には216.2となっており、第1次石油ショック当時に比べて、現在の家庭では2倍以上のエネルギーを消費していることになります(第212-2-2)。 【第212-2-2】家庭部門におけるエネルギー消費の推移
(注) 「総合エネルギー統計」では、1990年度以降、数値の算出方法が変更されている。 (出所)内閣府「国民経済計算年報」、日本エネルギー経済研究所「エネルギー・経済統計要覧」、資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」をもとに作成 Excel形式のファイルはこちら 家庭部門のエネルギー消費量は、「世帯あたり消費量×世帯数」で表すことができます。したがって、世帯あたり消費量の増減及び世帯数の増減が、家庭部門のエネルギー消費の増減に影響を与えます。世帯あたりのエネルギー消費を見ると、家庭用機器のエネルギー消費効率が大幅に向上したことから、伸び率自体は鈍化しているものの、機器の大型化・多様化等により増加傾向にあります。2007年度の世帯あたり消費量は1973年度の1.4倍となっているのに加えて、世帯数が1973年度の1.6倍と増加しており、世帯あたり消費量と世帯数の増加の相乗効果により、全体として家庭部門におけるエネルギー消費量は増加したといえます。 用途別に見ると、家庭用エネルギー消費は、冷房用、暖房用、給湯用、厨房用、動力・照明他(家電機器の使用等)の5用途に分類することができます。1965年度におけるシェアは、給湯(34 %)、暖房(31 %)、動力・照明(19%)、厨房(16%)、冷房(1%)の順でしたが、家電機器の普及・大型化・多様化や生活様式の変化等に伴い、動力・照明用のシェアが増加しました。またエアコンの普及等により冷房用が増加し、相対的に暖房用・厨房用・給湯用が減少しました。この結果、2007年度におけるシェアは動力・照明(34%)、給湯(30%)、暖房(22%)、厨房(9%)、冷房(3%)の順となっています(第212-2-3)。 【第212-2-3】世帯あたりのエネルギー消費原単位と用途別エネルギー消費の推移
(注) 「総合エネルギー統計」では、1990年度以降、数値の算出方法が変更されている。 (出所)(財)日本エネルギー経済研究所「エネルギー・経済統計要覧」、資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」をもとに作成 Excel形式のファイルはこちら 家庭におけるエネルギー源は、1965年度頃までは家庭用エネルギー消費の3分の1以上を石炭が占めていましたが、主に灯油により代替され、1975年度には石炭はわずか3%になりました。この時点では、灯油、電力、ガスがそれぞれ約3分の1のシェアでしたが、その後の新たな家電製品の普及、大型化・多機能化等によって電気のシェアは大幅に増加しました。近年はオール電化住宅の普及拡大もあり、2007年度の電気のシェアが約45%に達し、電気が家庭で最も多く使われるエネルギーとなっています(第212-2-4)。 【第212-2-4】家庭部門におけるエネルギー源の推移
(注) 「総合エネルギー統計」では、1990年度以降、数値の算出方法が変更されている。 (出所)(財)日本エネルギー経済研究所「エネルギー・経済統計要覧」、資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」をもとに作成 Excel形式のファイルはこちら なお、家庭において最も電気を消費しているのはルームクーラーや冷暖房兼用エアコンといった空調機器であり、2007年度では家庭用電力消費の約4分の1を占めています。また、家庭における世帯あたり待機時消費電力量 12 は、家庭の世帯あたり全消費電力の7.3%を占め 13 、その削減が省エネルギーの観点から必要となっています。 (3)業務部門のエネルギー消費の動向 業務部門は、事務所・ビル、デパート、卸小売業、飲食店、学校、ホテル・旅館、病院、劇場・娯楽場、その他サービス(福祉施設等)の9業種に大きく分類されます。これら9業種のエネルギー消費を見ると、かつては、ホテルや事務所・ビルがエネルギー消費の多くを占めていましたが、近年では、事務所・ビルが最も大きなシェアを占め、次いで卸・小売業となっています(第212-2-5)。
業務部門のエネルギー消費量は、「延床面積あたりエネルギー消費原単位×延床面積」で表すことができます。そのエネルギー消費の推移を見てみると、1965年度から1973年度までは、高度経済成長を背景に年率15%増と顕著に伸びましたが、第1次石油ショックを契機とした省エネルギーの進展により、その後のエネルギー消費はほぼ横這いで推移してきました。しかしながら、1980年代後半からは再び増加傾向が強まり、1990年度から2007年度までの17年間で年率2.0%の増加を示しています(第212-2-6)。 これは、この時期に事務所や小売等の延床面積が増加したことと、それに伴う空調・照明設備の増加、そしてオフィスのOA化の進展等によるものと考えられます。 業務部門のエネルギー消費を用途別に見た場合、暖房、冷房、給湯、厨房、動力・照明の5用途に分けられます。用途別の延床面積あたりエネルギー消費原単位の推移を見ると、動力・照明用のエネルギー消費は、OA化等を反映して高い伸びを示しています。その結果、動力・照明用の業務部門のエネルギー消費全体に占める割合は、2007年度では約46%に達しています。一方、冷房用のエネルギー消費原単位は、第1次石油ショックまでは年率10%を超える勢いで伸びていましたが、それ以降は省エネルギーの進展、空調機器購入が一巡したことにより、ほぼ横這いで推移しています(第212-2-7)。 【第212-2-7】業務用エネルギー消費原単位の推移
(注)「総合エネルギー統計」では、1990年度以降、数値の算出方法が変更されている。 (出所)(財)日本エネルギー経済研究所「エネルギー・経済統計要覧」をもとに作成。 資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」により推計 Excel形式のファイルはこちら また、業務用のエネルギー源は、動力・照明等の消費増加を反映して、電力やガスが増加傾向にある一方、石油は減少傾向にあります(第212-2-8)。 業務部門における省エネルギーを実現するためには、建物の断熱強化や冷暖房効率の向上、照明等の機器の効率化を行うとともに、更なるエネルギー管理の徹底が必要であるといえます。 【第212-2-8】業務用エネルギー源の推移
(注)「総合エネルギー統計」では、1990年度以降、数値の算出方法が変更されている。ガスは都市ガスとLPGの合計である。 (出所)(財)日本エネルギー経済研究所「エネルギー・経済統計要覧」、資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」をもとに作成 Excel形式のファイルはこちら |
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| 第1章 国内エネルギー動向 |