第3部 平成18年度においてエネルギーの需要に関して講じた施策の概況


第3章第4節


新エネルギーの開発、導入及び利用

1. 新エネルギーの考え方及びこれまでの取組
(1)エネルギー政策上の位置付け
 現行の新エネルギーは、「新エネルギーの利用等の促進に関する特別措置法」(新エネ法)において、「新エネルギー利用等」として規定されていますが、2005年7月から2006年10月にかけて開催された総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会において、新エネルギーの概念の範囲の見直しが行われました。この結果を踏まえ、「新エネルギー」の概念については、再生可能エネルギーのうち、その普及のために支援を必要とするものとして整理されました。また、再生可能エネルギーの供給、エネルギー効率の飛躍的向上、エネルギー源の多様化に資する新規技術等については、今回、新たに「革新的なエネルギー高度利用技術」として整理されました。(第112-2-8参照)。
 新エネルギーは、エネルギー自給率の向上や地球温暖化対策に資するほか、分散型エネルギーシステムとしてのメリットも期待できる貴重なエネルギーです。また、太陽電池を始めとして、大きな技術的ポテンシャルを有する分野であり、その積極的な技術開発を進めることは経済活性化にも資するものです。更に、風力発電や太陽光発電等は、国民一人一人がエネルギー供給に参加する機会を与えるものであり、非営利組織の活動等を通じて、地域の創意工夫を活かすことができるものでもあります。他方、現時点では、出力の不安定性や高コスト等の課題を抱えていることも事実であり、これらの課題の克服には、更なる技術開発等の進展が必要です。
 したがって、当面は補完的なエネルギーとして位置付けつつも、安全の確保に留意しつつ、コスト低減や系統安定化、性能向上等のための技術開発等について、産学官等関係者が協力して戦略的に取り組むことにより、長期的にはエネルギー源の一翼を担うことを目指し、施策を推進することとしています。
 我が国の新エネルギー政策は、省エネルギー政策とともに石油ショックを契機として開始しています。1970年代の2度の石油ショックにより、我が国の経済は大きな影響を受け、石油代替エネルギーとしての新エネルギーの重要性が認識されることとなりました。
 まず、法制度については、第二次石油ショック後の1980年に、エネルギーの安定的かつ適切な供給確保の観点から、石油代替エネルギーの開発・導入の法的枠組みとして「石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律」(代エネ法)を制定しました。
 その後の国内外のエネルギーをめぐる経済的・社会的環境の変化に伴い、石油代替エネルギーのうち、経済性における制約から普及が十分でなく、石油代替エネルギー供給目標の達成のために促進を図ることが特に必要な新エネルギーの普及促進を目的として、1997年に「新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法」(新エネ法)が制定されました。新エネルギー法は、国や地方公共団体、事業者、国民等の各主体の役割を明確化する基本方針の策定や新エネルギー利用等を行う事業者に対する金融上の支援措置等を定めたものです。
 新エネルギー関連技術開発については、1974年に通商産業省工業技術院(当時(現独立行政法人産業技術総合研究所))において「サンシャイン計画」を開始しました。この計画は、将来的にエネルギー需要の相当部分をまかない得るクリーンなエネルギーの供給を目標として、太陽、地熱、石炭、水素エネルギーの4つの石油代替エネルギー技術について重点的に研究開発を進めるものでした。
 また、1980年に設立された新エネルギー総合開発機構(現独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)において石炭液化技術開発、大規模深部地熱開発のための探査・掘削技術開発、太陽光発電技術開発等が重点プロジェクトとして推進されました。
 1993年、「サンシャイン計画」は、「ムーンライト計画」と統合され、「ニューサンシャイン計画」として再スタートすることとなりました。「ニューサンシャイン計画」は、従来独立して推進されていた新エネルギー、省エネルギー及び地球環境の3分野に関する技術開発を総合的に推進するものでありましたが、2001年の中央省庁再編に伴い、「ニューサンシャイン計画」の研究開発テーマは、以後「研究開発プログラム方式」によって実施されることとなりました。この「研究開発プログラム方式」においては、産業界、学界等の意見を国(経済産業省)が研究開発のプログラムに反映させ、これに基づいて研究開発を行うものであり、その成果について厳しく評価を行うものです。


 第3章 多様なエネルギー開発・導入及び利用


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