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我が国では、原油・原材料価格の乱高下や地球温暖化問題への取組の世界的な高まり等、資源・エネルギー政策を取り巻く環境が大きく変化している中、これらの構造的な成長制約から脱却し、中長期的な発展基盤をいち早く確立するために、エネルギー資源の低廉かつ安定的な供給の確保と低炭素社会の実現を政策の両輪として、エネルギー安全保障、地球温暖化対策、経済成長の一体的解決に加速的に取り組んでいます。 こうした観点からは、特に今後、エネルギー需給構造を高度化し強靱なものとするため、エネルギーのベストミックスを図りつつ非化石エネルギーの導入拡大と化石エネルギーの徹底的な高度化・有効利用に向けた施策を強化して行きます。 |
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石油ショック以降、原子力等非石油系に電源構成をシフトし、現在、日本では総発電電力量の約3割が原子力発電によって供給されています(図-24)。 |
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日本は2005年2月に京都議定書が発効したことを受け、同年4月に「京都議定書目標達成計画」を策定しました。原子力は発電過程において二酸化炭素を排出しないクリーンなエネルギーであることから(図-25)、同計画に基づき省エネルギー対策とともに、開発・導入が積極的に進められています。
例えば、135万kW級の原子力発電所1基に平均的な火力発電所が置き換わることにより、1990年における日本の二酸化炭素排出量の0.5%を削減できます。
また、2008年の7月に閣議決定された「低炭素社会づくり行動計画」において原子力は、低炭素エネルギーの中核として、地球温暖化対策を進める上で極めて重要な位置を占める、とされ、改めて環境対策としての原子力発電の重要性が認識されました。 |
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米国においては1973年の石油ショックの影響による経済の後退と電力需要の伸びの急激な減少を契機として原子力発電所の建設は停滞し、また、1979年の米国スリーマイルアイランド原子力発電所事故、1986年の旧ソ連チェルノブイリ原子力発電所事故等を契機に、米国に加えその他の国々においても、原子力発電所の建設が停滞した状況がこれまで続いていました。
しかしながら、近年になって、新増設が停滞していた米国、英国、フィンランド等でも、地球温暖化対策やエネルギー安定供給等の観点から、原子力発電所の新増設が見られるようになっており、「原子力ルネサンス」が世界的に進展しています。
世界的な原子力低迷の時代においても着実な原子炉建設を続けてきた日本は、その経験から原子炉製造技術や原子力発電所建設についての高い能力を獲得し、世界の主要な原子力産業グループの中心的な立場を占めています。世界の安全で経済的な原子力発電拡大に向けたリーダーシップ発揮が求められています。 |
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ウラン資源を安定的に確保するためには、多様な国の鉱山権益を取得し、自主開発をしていくことが重要です。このため、資源エネルギー庁では、我が国民間企業のウラン鉱山開発への参画を促進・支援する取組を行っています。具体的には、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)を通じた我が国民間事業者の海外探鉱事業への支援制度の強化を図っています。
また、資源国に対する資源外交の展開等を図っており、カナダ、豪州といった従来からの資源国に加え、近年我が国企業がプロジェクトに参画して、カザフスタンなどの有望な資源国との原子力分野における関係強化に取り組んでいます(図-26)。 |
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| 世界の濃縮設備はRosatom(露)、USEC(米)、AREVA(仏)、URENCO(英・蘭・独)等の企業で9割超を担っており、また、ウラン資源価格の上昇により、濃縮の過程でできるだけ少ない量のウランから多くの燃えるウラン235をしぼりだすため、濃縮役務の需要が高まっています。このため、濃縮の需要拡大への対応も、ウラン資源確保と併せて重要な課題です。我が国は、国際的に比肩し得る経済性と性能の実現を目指して濃縮のための遠心分離機の技術開発を行っています。2020年度頃には我が国の需要(約5,700tSWU/年)の約4分の1に当たる施設規模(1,500tSWU/年)を有する国内濃縮工場の設備を目標にしています。また、濃縮技術を有する国や濃縮事業者との関係強化も重要な問題であり、政府レベルでも情報交換を積極的に行っています(図-27)。 |
| 注)tSWU:ウランの濃縮に必要な仕事量を表す単位(100万kWの原子力発電所1基が1年間に必要とする燃料の濃縮に必要な仕事量は約120tSWU) |
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原子力発電所で使用したウラン燃料(使用済燃料)には、まだ使えるウランやプルトニウムといった有用な物質が残っています。これらの有用物質を再処理といわれる化学的な処理により、分離回収し、再利用することによって限りあるウラン資源を有効利用することができます。このようにウラン燃料などの核燃料をリサイクルする一連の流れを核燃料サイクルといい(図-28)、供給安定性などに優れる原子力発電の特長を一層向上させるものです。
使用済燃料を再処理し、回収したウランやプルトニウムを既存の原子力発電所(軽水炉)で利用することにより、直接処分した場合に比べて、1〜2割のウラン資源の節約効果があります。
更に、高速増殖炉(※)を用いた核燃料サイクルが実用化されれば、より一層のウラン資源の有効利用を図ることができます。 |
| (※)高速増殖炉は、発電しながら消費した以上の核燃料を生成することができる原子炉であり、ウラン資源の利用効率を飛躍的に高めることができます(23頁・図-29参照)。 |
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プルサーマルとは、軽水炉でMOX(ウランとプルトニウムの混合化合物)燃料を利用することをいいます。プルサーマルは、貴重なエネルギー資源を有効活用するための取組であり、エネルギー資源の大部分を輸入に依存する日本にとって大きな意義があります。
現在、運転中の原子力発電所でもプルトニウムは発電に貢献しています(図-30)。これは運転中にウラン238から生まれたプルトニウムの一部が核分裂するためです。現在、軽水炉でプルトニウムの核分裂により発生するエネルギーは全体の約1/3に達しています。世界では1960年代からプルサーマルが開始され、MOX燃料集合体にして約6,020体、57基(2007年12月末現在)の原子炉で実績があり、その安全性は十分に確認されています。
また、日本の新型転換炉「ふげん」で約24年にわたり770体以上、敦賀原子力発電所1号機で2体、美浜発電所1号機で4体のMOX燃料利用実績があります。 |
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原子力発電や核燃料サイクルなどの原子力の推進に伴って発生する放射性廃棄物の安全で確実な処分は極めて重要な課題です。
放射性廃棄物は、高レベル放射性廃棄物と低レベル放射性廃棄物に大別されます。更に、低レベル放射性廃棄物は、放射性物質の種類や濃度、発生場所によって様々な種類に分類され、管理されます(図-31左)。
放射性廃棄物の処理・処分に当たっては、これらの分類に応じて安全かつ合理的に行うことが重要であり、放射能レベルに応じた深度や障壁(バリア)を選び、浅地中処分、余裕深度処分、地層処分に分けて処分が行われます(図-31右)。
高レベル放射性廃棄物等の地層処分は、地下深くの安定した地層(天然バリア)に、複数の人工障壁(人工バリア)を組み合わせることにより、放射性物質を閉じ込め、人間の生活環境への影響を十分小さくします(図-32)。高レベル放射性廃棄物等の地層処分が必要な廃棄物については、全国の市町村を対象に原子力発電環境整備機構(NUMO:ニューモ)が処分候補地を公募しています。 |
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| 「新エネルギー」とは、自然のプロセス由来で絶えず補給される太陽、風力、バイオマス、地熱、水力などから生成される「再生可能エネルギー」のうち、コストが高いためその普及のために支援を必要とするものを指します(図-33)。 |
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| 新エネルギーは、エネルギー源の多様化や低炭素社会実現に資するほか、分散型エネルギーシステムであり地域経済の活性化への貢献も期待できる貴重なエネルギーです。太陽光発電、バイオマス利用等は、国民一人一人がエネルギー供給に参加する機会を与えられるものであり、地域の創意工夫を生かすことができます。更に、太陽電池、燃料電池、蓄電池を始めとして、大きな技術的ポテンシャルを有する分野であり、その積極的な技術開発を進めることは、産業戦略としても重要です。 |
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一方で、新エネルギーの導入においては、投資額が高く、かつ、自然条件に左右されるなどの理由から利用率が低い等の課題があるため、火力発電等既存のエネルギーと比較してコストが高くなっています(表-3)。また、出力が不安定であり、設置できる地点も限られています。
このため、当面は、補完的なエネルギーとして位置付けつつ、課題克服のための技術開発や導入・普及のための取組を進めています。 |
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現在では、一次エネルギー供給に占める新エネルギーの割合(水力・地熱を除く)は2.2%にとどまっていますが、2010年度には3%程度にまで向上させる目標を設定しています(表-4)。このため、新エネルギーを導入する自治体、事業者、NPO(民間非営利組織)等に対する支援を積極的に行っています。中長期的な観点で新エネルギーが更に普及するよう、技術開発にも積極的に取り組んでいきます。
また、国民が新エネルギー等を実際に見て触って体験できる『次世代エネルギーパーク』の設置を推進しています(2009年3月末現在13件認定)。
さらに、2008年度に住宅用太陽光パネルの設置に対して、補助する制度を創設しました。これに加え太陽光発電による電気を買い取る新制度の創設を検討しており、これを通じて太陽光発電の更なる普及を目指します。 |
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太陽光発電の導入量は、2007年末において192万kWとなっています(図-34)。
30年以上にわたる技術開発や設置補助等の国の支援により、1kWh当たりの発電コストは低下してきていますが、約49円/kWhと家庭用電気料金の約2倍とまだ高いのが現状です。
世界的に見ると、日本は2004年末まで最大の導入国でしたが、ドイツにおいて導入量が急速に進んだ結果、2005年末には、ドイツに抜かれて世界第2位となっています。しかし、太陽電池の生産量は、世界でトップの地位にあり、世界の4分の1近くを日本企業が生産しています(図-35、表-5)。
導入が進むことと並行してコストも下がっています。コスト削減が図られたのは、官民共同による技術開発の成果と政府による導入支援策、RPS法(※1)による規制並びに電力会社の余剰電力購入(※2)、グリーン電力証書(※3)活用等の民間の自主的な取組に総合的に取り組んだことにより、太陽光発電の国内市場が拡大した結果と考えられます。 |
| ※1 RPS法:「電力事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法」の通称。小売事業者に、風力、太陽光、バイオマス等の新エネルギー等から発電される電気を一定量以上利用することを義務付けることにより、電力分野における新エネルギー等の更なる導入拡大を図ることを目的とする。 |
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| ※2 余剰電力購入メニュー:新エネルギーなどの導入促進の観点から、各一般電気事業者が太陽光発電や風力発電等から生ずる余剰電力の購入条件を各社の需給状況等に応じて予め設定し、これをメニューの形で示しているもの。 |
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| ※3 グリーン電力証書:電力需要家が使用電力量に応じてグリーン電力証書を購入し、その資金がグリーン電力発電事業者に提供されることにより、再生可能エネルギーの普及拡大を支援する仕組み。
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風力発電の導入量は、2007年度末において168万kWとなっています(図-36)。
技術開発や大規模化によるコスト低減から事業採算性が向上しており、北海道や東北を中心に大規模なウインドファームの建設が進んでいます(図-38、表-6)。
世界的に見ると、日本の風力発電導入量は、2007年末時点で世界第13位になっています。日本は欧米諸国に比べて平地が少なく地形も複雑なこと、電力会社の系統に余力がない場合があること等の理由から、風力発電の設置に適した地域が少ないといった事情があります(図-37)。 |
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現在、水力発電は日本の発電設備容量の約20%を占め、火力、原子力とともに我が国の電力供給において、主要な電源の一つとして活用されています。
一方、地熱発電は、火山帯に位置する我が国の国土を最大限活用し得る発電方法として、戦後早い段階からその可能性が注目され研究開発が進められてきました。
現在では、日本において18箇所で発電されており、その総発電設備容量は53万kW以上となっています。
水力発電は、ダムなどの落差を活用して水を落下させ、その際のエネルギーを用いて発電する方式であり、地熱発電は、地下深部にある高温のマグマにより熱せられた水蒸気を、地下に掘削した坑井を用いて取り出し発電する方式です。そのため、発電過程における二酸化炭素の排出がないクリーンなエネルギーであり、太陽光や風力などと同様に繰り返し利用することができる純国産の再生可能エネルギーとしても注目されています。
更に、水力発電には、夜間の余剰電力を活用してダムに汲み上げた水を、昼間に放水することによって発電する揚水発電があり、負荷平準化に貢献し、電力需要のピークに対応するなど、電力の安定供給に資する電源としても活躍しています(図-39)。
こうした特徴を有する水力・地熱発電は、急峻な地形や火山帯に位置するといった日本の地理的な特性をいかした発電方式であり、我が国のエネルギー政策の基本方針である「安定供給の確保」及び「環境への適合」に合致した重要なエネルギー源です(図-40)。その資源ポテンシャルについても、水力発電は約1,000万kW、地熱発電は約247万kW程度と見込まれておりますが、開発コストが高い等のデメリットをカバーするため、政策的な支援が不可欠です。
水力・地熱発電の一部は、「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法」(通称:RPS法)において対象電源となっています。 |
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燃料電池は、家庭用、自動車用、携帯機器用など小型のものから業務・産業・発電施設用の中・大型のものまで、いくつかの種類の開発が進められています。
中でも、家庭用燃料電池は、世界に先駆けて2009年度から本格販売が開始されます。また、燃料電池自動車は、2015年から一般ユーザーへの普及開始を目指しています。
燃料電池自動車は、走行時に排出するのは水だけで有害なガスは一切発生しません。
究極のクリーンエネルギーである「水素」を利用する燃料電池は、CO2削減効果や省エネルギー効果が高いことなど、低環境負荷社会にふさわしい優れた特徴を持っています。 |
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出力の不安定な太陽光発電や風力発電の大規模導入に伴って、周波数等、電力系統の品質を悪化させる可能性が指摘されています。より一層の導入拡大を図るためには、太陽光発電や風力発電の出力を安定化させ電力系統への影響を緩和するための蓄電池の導入などの方策が必要とされています(図-41)。
また、蓄電池は、運輸部門のCO2排出量の削減においても重要です。今後普及が見込まれる、電気自動車やプラグインハイブリッド自動車の導入拡大には蓄電池の高性能化、低コスト化が求められています。このため、蓄電池の技術開発を積極的に進めています。
日本の民生用蓄電池の生産量は世界トップシェアであり、携帯電話用はもとより、系統連系用、電気自動車用など更に利用用途が拡大し、エネルギー貯蔵技術として大きな期待が寄せられています。 |
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日本の一次エネルギー供給に占める石油依存度は第一次石油ショック以降低下し、現在は50%弱となっています。
しかし、石油はさまざまな分野で使用されて、日本の経済社会を支えており、今や私たちの社会生活に欠かせない存在となっています。すなわち、石油は、自動車や船舶などの燃料として利用されているほか、家庭での暖房、工場などのボイラー用燃料、火力発電所の発電用燃料、そして石油化学製品の原料などにも利用されています。また、石油は常温常圧で液体であり、輸送や貯蔵が極めて容易です。このように、用途の多様性や輸送・貯蔵の容易性から石油は他のエネルギーと比べても利便性に優れているといえます(3頁・図-3参照)。 |
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日本は、2度の石油ショックを経て、省エネルギーとエネルギー源の多様化を進めてきましたが、今もなお、石油はエネルギー総供給の約5割を担う重要なエネルギー資源です。
日本では、石油ショック以降、中東地域など特定の国・地域に頼り過ぎないよう、輸入元の多様化を図った結果、1度は中東への依存度が低下しました。しかし、中国やインドネシアなどの非中東産油国において国内消費が増加し、これら地域からの輸入が減少した結果、1990年以降、中東依存度が再び上昇傾向にあります(図-42、図-43)。
中東地域への高い依存度は今後も続くことが見込まれるため、産油国との交流を政府だけでなく民間レベルでも引き続き着実に実施していくとともに、エネルギー分野での高度精製技術等の共同研究開発や技術協力等を積極的に推進していくことが重要です。
また、エネルギーの輸入依存度を低減し、安定的な供給を確保するため、国産エネルギーの開発を進めることも重要です。我が国では昨年から三次元物理探査船「資源」を導入し、我が国近海の潜在的な資源の探査を進めています。 |
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不測の事態により石油の輸入が突然ストップした場合に備えて、石油の備蓄を政府と民間企業の両方で行っています。2008年末現在で、合計8,834万kL、182日分(2007年度末、合計8,614万kL、177日分)が備蓄されています(図-44)。
こうした石油備蓄は、石油ショック時以降の有事の際に有効に機能してきました。例えば、1990年8月の湾岸危機、2005年8月の米国へのハリケーン襲来の際に民間備蓄義務量を下げることで市場に石油を放出しています。 |
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| Excel形式のファイルはこちら(図-44) |
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天然ガスは、埋蔵量が豊富で世界各地に広く存在しています。また、石油や石炭に比べて、燃焼時の二酸化炭素や窒素酸化物などの排出量が少ないため、クリーンなエネルギーとしても知られています。このため、日本では、石油に代わるエネルギーとして積極的に導入が進められ、第一次石油ショック当時には、日本のエネルギー供給に占める割合は2%に過ぎませんでしたが、2007年には16%を占めるまでに至っています。
一方で、日本は天然ガス供給の約96%を海外からの輸入に依存しておりますが、輸入元は、東南アジア、大洋州、中東など複数の地域に及ぶため、中東依存度が高い原油と異なり分散化が図られています(図-45)。
天然ガスを輸入する場合、ヨーロッパや米国では、天然ガスを気体のままパイプラインで輸送していますが、日本はガス田から遠く離れているため、天然ガスをマイナス162度まで冷やして、液体(液化天然ガス:LNG)にし、タンカーで日本まで運びます。LNGは、日本の受入基地で再び気体に戻し、パイプラインなどで発電所や家庭へ運びます。 |
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今後、天然ガスの利用を拡大する方法としては、火力発電所の燃料を石油や石炭から天然ガスに転換する、家庭用ガスの原料をLPガスから天然ガスに転換する、天然ガス自動車を普及するなどが挙げられます。
また、更に新しい方法として、天然ガスを液体石油製品に改質して輸送用燃料や産業用原料などに利用する、GTL(ガス・トゥ・リキッド)やDME(ジ・メチル・エーテル)といわれる技術も研究されています。 |
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天然ガス資源の一種であるメタンハイドレートは、メタンガスと水が低温・高圧の状態で結晶化した『氷状の物質』で、日本周辺の海域に相当量の賦存が見込まれていますが、生産・回収するための技術が確立していないため『将来のエネルギー資源』と呼ばれています。
このため政府では、メタンハイドレートの実用化に向けて、積極的に技術開発を進めているところです。 |
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LPガスは、酸性雨の原因となる硫黄酸化物の排出がほとんどないことと併せて、地球温暖化の原因といわれているCO2(二酸化炭素)の排出量も少ないクリーンなガス体エネルギーです。また、地震のような災害時における初期対応に適する等、国民生活に密着した分散型エネルギーです。 |
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LPガスは、油田や天然ガス田から産出されるほか、原油を精製する過程でも生産されます。日本のLPガス供給は、約4分の3を海外から輸入し、残りは国内に輸入された原油を精製する際に生産されています(図-46)。
LPガスの輸入元はサウジアラビアが全体の約34%、中東全体で約91%を占めていることから、石油同様、中東依存の低減が課題です(図-47)。
安定供給確保のため、現在輸入業者に対して法律で義務づけられている民間備蓄(年間輸入量の50日分)に加え、国家備蓄についても全国5基地で150万トン備蓄の整備を着実に推進しています(図-48)。 |
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石炭は、可採埋蔵量が豊富でその可採年数は、石油の3.2倍、天然ガスの2.2倍となっています(14頁・図-18参照)。また、豪州、インドネシアなど比較的情勢が安定している国から輸入しており(図-49)、石油に比べて熱量当たりの単価が安く経済的にも有利です。 |
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石炭は他の化石燃料に比べ、燃焼過程における単位熱量当たり二酸化炭素の排出量が大きいこと等、環境面での制約要因が多いという課題を抱えています。
我が国の石炭火力発電の効率は世界トップクラスである(図-50)等、我が国は石炭利用に伴う環境負荷を低減する技術(クリーン・コール・テクノロジー)について非常に優れています。今後も、石炭をガス化して高効率に燃焼するなどの、クリーン・コール・テクノロジーの開発・普及を推進し、石炭がよりクリーンなエネルギーとして幅広く利用されることが重要です。 |
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レアメタルとは、我が国の産業に重要な希少金属として、現在31種類を定めています。このレアメタルは、特に我が国が優位性を持つハイテク製品の製造に不可欠な素材であるため、「産業のビタミン」とも呼ばれています。例えば、自動車等に用いられる高性能モーターにはジスプロシウム、ハイブリッド自動車の触媒にはプラチナ、そして液晶パネルにはインジウムが、それぞれ用いられています(下図参照)。 |
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| レアメタルには様々な種類があり、その一部は特定の資源国に偏って存在しています。中でも、レアアース(中国:97%)※、タングステン(中国:86%)※、プラチナ(南アフリカ:80%)※が存在する国は限られています。近年、資源価格の高騰や供給の安定性の観点から、我が国近海に存在するレアメタル資源にも大きな期待が寄せられています。 ※(国名:産出量比率) |
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レアメタルの安定供給確保のため、以下のような多面的・総合的な対策を講じています。
@資源国と友好関係を構築するための交流を行うとともに、民間企業の鉱山開発等を支援する。 |
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| A石油や天然ガスと異なり、レアメタルはリサイクルが可能なため、技術開発によって国内で回収された使用済製品等から得られる有用な資源の回収率向上を促進する。 |
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| Bレアメタルの使用量を減らすために、同等の機能を発揮する新材料を開発する。 |
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| C短期的な供給障害への対応策として、レアメタルの備蓄を実施する。 |
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我が国は石油ショック以降、官民が一体となって省エネに取り組み、エネルギー消費効率を過去30年間で37%改善しました。その結果、我が国のGDP単位当たりの一次エネルギー供給量は、世界で最小の水準となっています(図-51)。
他方で、1973年から2006年までの最終エネルギー消費はほぼ一貫して増加傾向にあり、特に、民生部門(業務・家庭部門)は約2.5倍と大幅に増加しています(5頁・図-5参照)。エネルギー安定供給の確保と地球温暖化対策の推進のためには、エネルギー消費の増加が著しい民生部門を中心に、一層の省エネ対策の強化を図ることが必要です。 |
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政府は、省エネ法により、エネルギー使用量が年間1,500kl(原油換算)以上の工場・事業場にエネルギー管理を義務付けてきました。具体的には、1,500kl以上の各工場・事業場は、エネルギー管理者を選任し、年間のエネルギー使用状況を毎年定期報告書として提出しなければならないというものです。住宅・建築物の省エネ対策としては、一定規模以上の大規模な住宅・建築物について、新築や改修、大規模修繕を行う建築主に、建物の外壁や窓の断熱化等に関する省エネ措置の届出を義務付けていました。
また、民生部門のエネルギー消費量が大幅に増加している現状を踏まえ、2008年5月に省エネ法を改正し、これまでの工場・事業場単位から企業単位でのエネルギー管理を義務付けました。これにより、企業全体(本社、工場、支店、営業所など)のエネルギー使用量が合計して1,500kl(原油換算)以上であれば、そのエネルギー使用量を企業単位で国へ届け出ることが必要になります。フランチャイズチェーンについても、一事業者として捉え、企業単位の規制と同様の規制体系を導入します(図-52)。今回の改正省エネ法は、住宅・建築物の省エネ対策についても強化されています。具体的には、新築、改修、大規模修繕を行う建築主の取組が不十分な場合に、これまでは政府による指示、公表が行われていましたが、本改正により、それに加えて新たに命令(罰則)が追加されます。更に、一定以上の中小規模の建築物(住宅を除く)についても、新たに省エネ措置の届出義務の対象に追加され、民生部門における省エネ対策の強化が図られています。 |
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省エネ性能の高い機器を普及促進するため、省エネ法では、メーカーなどに機器の省エネルギー目標基準値の達成をトップランナー方式に基づいて義務付けています。このトップランナー方式とは、自動車の燃費基準や電機製品等の省エネ基準を、それぞれの機器において現在商品化されている製品のうち最も優れている機器の性能以上にするという考え方です。こうした制度に基づいた企業の努力によって、我が国の省エネ機器は、高い省エネルギー効率を達成しており、現在、エアコン・テレビ・電機冷蔵庫などの21品目がトップランナー基準の対象となっています(表-7)。 |
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エネルギー消費が大幅に増加している民生部門(業務・家庭部門)への対策として、高効率給湯器等の導入支援や住宅・建築物の断熱化等による省エネ性能の向上に取り組んでいます。特に、住宅に対する支援策の拡充については、平成21年度税制改正において、太陽光発電設備を含む省エネ・バリアフリー住宅のリフォーム投資型減税を新たに創設し、省エネ住宅の普及促進を積極的に行っています(図-53)。
また、IT技術を活用したビル用エネルギーマネジメントシステム(BEMS)の普及や家庭用エネルギーマネージメントシステム(HEMS)、中堅・中小企業対策として、工場及び事務所における包括的な省エネルギーサービスを提供するESCO(Energy Service Company)導入支援の強化を行っています。今後は、こうした取組を引き続き進めるとともに、規制と支援の両面から更なる省エネルギー対策を推進します。 |
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家電製品やOA機器等について、消費者が省エネルギー機器を選択しやすくするために、省エネルギー機器の普及促進や、機器の製造事業者等に対して一層の効率改善努力を促すことを目指して、ロゴマークを用いた省エネルギーラベリング制度(図-54)及び国際エネルギースタープログラム制度の普及啓発を行っています。更に、小売事業者が製品の省エネルギー関連情報を表示するための統一省エネルギーラベルについての普及啓発を行うなど、消費者に対して、家電製品の省エネ性能に関する情報提供を行っています。 |
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日本の一次エネルギー供給に占める石油の割合は約5割ですが、特に自動車などの運輸部門は、ほぼ100%を石油に依存しており、エネルギーの安定供給を確保する上で最も脆弱性が高くなっています。このため、新・国家エネルギー戦略においても、運輸部門における石油依存度を2030年に80%まで低減させることを目標としており(図-55)、運輸エネルギーの次世代化が将来に向けての課題となっています。 |
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現実には、利便性・効率ともに優れ、既に燃料供給インフラも整っている石油に依存せざるを得ない中、まずは燃費の改善に向けた取組を引き続き進めるとともに、バイオマス由来燃料やGTL(ガス・トゥ・リキッド)などの新燃料を既存の石油系燃料に混合することにより運輸部門の燃料を多様化していくことが必要です。また、中長期的には、燃料電池自動車、電気自動車などの次世代を担う自動車の実用化・普及により、運輸部門の燃料を電力、水素等に多様化していくことも必要となります。
2030年に石油依存度80%という戦略目標に向け、自動車業界、石油業界とも協力しながら、取組を進めているところです。 |
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(1)バッテリー:技術開発や充電スタンドの整備を進め、2030年には電気自動車の本格普及を目指します。
(2)水素・燃料電池:研究開発を進め、実証試験を実施し、2030年までにガソリン車並みの低価格を目指します。
(3)クリーンディーゼル:産学官の連携によりイメージを改善し、ディーゼルの導入に向けた検討を行い、研究開発も進め、2009年以降、日本でのクリーンディーゼル自動車の本格導入を目指します。
(4)バイオ燃料:産学官の連携により技術開発を加速し、品質確保のための法制度を整備、2015年に国産次世代バイオ燃料が100円/リットルを目指し、更に技術革新を進めることで、40円/リットルを目指します。
(5)世界一やさしいクルマ社会構想:自動運転や交通制御のための技術開発を進め、2030年までに都市部の平均走行速度を2倍とすることを目指します。 |
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| 日本のエネルギー資源の安定供給の確保を図る上で、資源国との総合的な関係強化を図ることが重要です。このため、日本としても、首相や閣僚による資源・エネルギー外交を積極的に行うとともに、ODA(政府開発援助)等を活用しつつ、資源国のニーズに的確に対応する形で、科学技術分野の研究開発、教育、医療等の資源エネルギー分野にとどまらない広範な協力を行うこととしています。また、昨今の原油価格の乱高下に対処するため、様々な国際会議や産油国・消費国との会談等において原油価格の安定化のための働きかけを行っています。引き続き、原油価格動向について注視するとともに、原油市場の安定に向けて、各国に対して積極的に働きかけを行っていきます。 |
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中国、インドをはじめとするアジア諸国ではエネルギー需要の急増が見込まれており、アジア諸国のエネルギー問題への取組は、世界全体のエネルギー市場の安定化にとっても不可欠です。アジア全体でのエネルギー安全保障の確立や環境問題の解決に貢献するため、優れたエネルギー・環境技術を有する日本として、省エネルギー技術や石炭のクリーン利用技術の普及などのアジア・エネルギー環境協力を推進していきます。
また、特に中国・インドについては閣僚級のエネルギー対話を開催し関係を強化していきます。 |
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■ 国際エネルギーフォーラム(IEF)
2008年4月、ローマにおいて第11回国際エネルギーフォーラム(IEF)が開催され、甘利経済産業大臣(当時)が出席しました。本会合では、原油情勢や気候変動問題を中心に議論が交わされ、甘利大臣は、産油国・消費国による連携の必要性を訴えました。この結果、双方が、世界経済の安定に貢献すべきことなどについて、幅広い共感を得られました。
■ 5カ国エネルギー大臣会合、G8、G8+中・印・ 韓エネルギー大臣会合
2008年6月、青森において5カ国エネルギー大臣会合、G8、G8+中・印・韓エネルギー大臣会合を甘利大臣が開催しました。一連の会合では、原油価格の異常な高騰に強い懸念を共有し、投資拡大や市場の透明性向上、再生可能エネルギーや原子力等の低炭素エネルギーの促進、省エネルギーの推進、そして我が国主導で設立を進める国際省エネ協力パートナーシップ(IPEEC)等を盛り込んだ共同声明を採択しました。これらの成果は、その後G8首脳間で油価の急激な上昇に対して強い懸念を共有するなど、洞爺湖サミットに大きく貢献しました。
■ 石油産消国閣僚会合
2008年6月、サウジアラビアにおいて石油産消国会合が開催され、甘利大臣が出席しました。本会合は、産油国リーダーであるサウジアラビアが本会合を開催したこと、そして、サウジアラビアとIEA、OPEC、IEFの3つの国際機関が共同声明をとりまとめたことに歴史的意義があります。また、この際に主要産油国を歴訪し、サウジアラビア、クウェート、イラクより、増産の表明を引き出しました。
■ IPEEC閣僚会合、ロンドン・主要産消国会合
2008年12月、ロンドンにおいて主要産消国会合が開催され、二階大臣が出席しました。
ここでは、過度な価格変動の抑制等についてスピーチを行うとともに、石油と世界経済、特に金融危機がエネルギー市場の安定に与える影響等について議論が行われました。また、その前日にIPEEC閣僚会合を主催し、その基本的枠組みに合意するとともにできるだけ早期の活動開始を確認しました。 |
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■ ASEAN+3/EASエネルギー大臣会合
2008年8月、バンコクにおいてASEAN+3/EASエネルギー大臣会合が開催され、我が国からは 川経済産業副大臣が出席しました。両会合において、川副大臣は共同議長を務め、特にEASエネルギー大臣会合においては省エネ分野のリード国として強いリーダーシップを発揮し、2009年までの省エネ目標・行動計画策定に向けた中間報告等を行いました。
■ 日印エネルギー対話
2008年9月、東京において、二階大臣とアルワリア計画委員会副委員長との間で第3回日印エネルギー対話を開催しました。本会談では、省エネ、石炭・電力、再生可能エネルギー、石油・天然ガスなど幅広い分野での協力について議論し、共同声明に署名しました。
■ 日中省エネ環境総合フォーラム
2008年11月、東京において第3回日中省エネルギー・環境総合フォーラムを開催し、二階大臣、解振華国家発展改革委員会副主任をはじめ、過去最大の官民総勢約1100名が参加しました。今回のフォーラムでは、「省エネルギー人材育成協力枠組」を含む19件の協力合意がなされ、産業分野のみならず、民生、環境保全等、多様な分野に省エネ・環境協力が拡大しました。 |
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| ■ 2030年までのエネルギー起源CO2の排出量見通し 2005年度総排出量比増減(90年度総排出量比増減) |
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「最大導入ケース」に向け、技術的ポテンシャルの最大限まで機器・設備効率を改善し、これらの製品を更新時に最大限導入するには、今から2020年までに約52兆円の社会的負担が必要。
※これ以上のスピードでの普及を図るには、購入時点での消費者への義務づけ、さらには耐用年数到来前の強制買換といった国民行動への強権的な措置の導入が必要。
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エネルギー技術開発は、実用化まで長期の時間と大規模投資を伴う一方、将来の不確実性が大きいことから、民間企業が持続的な取組を行うことは必ずしも容易ではなく、政府研究開発投資の役割が大きい分野であります。
しかしながら、各国の官民のエネルギー研究開発投資は、2度にわたる石油ショックを受け増加したものの、その後の原油価格の安定に伴い、1980年をピークに停滞しています(図-56)。
国別の投資額では、日米欧が世界を牽引しており、エネルギー安全保障に加え、気候変動問題への対応というグローバルな課題に直面する中、エネルギー分野における長期的・継続的な取組を世界が協調して推進することが不可欠となっています(図-57)。 |
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「Cool Earth-エネルギー革新技術計画」では、エネルギー分野における革新的技術開発を加速・推進するため、発電・送電、運輸、産業、民生等の分野で、我が国が世界をリードできる技術として、CO2を大幅に削減できる21の技術を選定し、これらの技術について、長期にわたる技術開発を着実に進めていくためのマイルストーンとして、各技術の開発に向けたロードマップを作成しています。 |
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エネルギー革新技術の例としては、高効率石炭火力発電、二酸化炭素回収・貯留や革新的太陽光発電があります。高効率石炭火力発電は、石炭をガス化して高効率の火力発電を実現し、更に、発生したCO2を効率的に分離・回収して、地中に貯留する技術(CCS)により、CO2排出をゼロにします(図-58)。 |
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また、革新的太陽光発電は、量子ドットのような新構造や有機材料のような新材料等を活用した高効率・低コストな太陽電池技術や薄膜シリコン等の活用により自由に折り曲げることができ、場所を選ばずに設置可能な太陽電池技術です。
この他、様々な分野でCO2の大幅削減に資する技術が創造されることが期待されます。ロードマップを踏まえ、着実に研究開発を進めていくことが重要です(図-59)。
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授業や課外活動などを通じ、エネルギー教育に積極的に取り組もうとする小学校、中学校及び高等学校等を「エネルギー教育実践校」として選定し、各種の実践研究を行わせるとともに、実践校での成果を全国の学校へ周知することにより、エネルギー教育の組織的な取組の促進及び質の向上、多様化を図っています。2008年度までに、小学校174校、中学校106校、高等学校110校がエネルギー教育を実践しています。
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2009年度からは、あらかじめ用意された「学習テーマ」及び実際の授業へ展開する方法の例を示した「授業展開例」に沿って1年間エネルギー教育を実践する「トライアル校」並びに各校があらかじめ与えられた「課題」を基に独自の学習プログラムを作成し、3年間エネルギー教育を実践する「パイロット校」に分けて選定することとしました。 |
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地域においてエネルギー教育に関する研究・実践の拠点となる大学を、2008年度までに地域拠点大学(36校)及び地域先行拠点大学(11校)として選定し、エネルギー教育の推進のための研究及び組織化を推進してきました。
2009年度より、「北海道・東北」、「関東・甲信越」、「中部・北陸・近畿」、「中国・四国」、「九州・沖縄」の全国5ブロックにおいて、ブロック内のエネルギー教育関係者を構成員とする「エネルギー教育推進会議」を組織し、エネルギー教育の普及・啓発、実践・研究活動を行おうとする者を選定し、エネルギー教育の実践・研究活動を推進することとしました。 |
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| 小学校、中学校、高等学校の教師及び大学の教育学部等教員養成課程の学生等を対象とした、最新のエネルギー情勢やエネルギー・環境問題等に関する専門家の講演、エネルギー教育実践事例発表、カリキュラム・教材開発に関するワークショップなどにより構成される研修会や、エネルギー関連施設見学会など開催地の実情に合わせた研修会を全国5箇所程度で開催するとともに、小学校、中学校、高等学校の授業で使用する副教材を作成し各学校へ配布しています。 |
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