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2011年度

11.11.06

再生可能エネルギーシンポジウム開催報告

去る11月6日(日)にお台場シネマメディアージュにて、資源エネルギー庁主催「映画を通して考える 再生可能エネルギーシンポジウム」を開催いたしました。
本シンポジウムではTOHOシネマズ株式会社とのコラボ企画として、若手クリエーターの登竜門である「TOHOシネマズ学生映画祭」で過去に優秀賞を受賞した6名のクリエーターに再生可能エネルギーをテーマにショートフィルム(10分程度)を制作していただき、上映いたしました。

再生可能エネルギーシンポジウム

シンポジウムの構成は、このショートフィルムを軸にして、フィルム上映前に資源エネルギー庁による講演を行い、フィルム上映後にパネルディスカッションを行うというものです。
ゲストとしてテレビでも有名な映画監督の崔洋一氏を招き、ショートフィルムに対するコメント、パネルディスカッションでのパネリストとしてご参加いただきました。
当日は、悪天候にも関わらず崔監督の知名度もあり、150名程度の皆様に御来場いただきました。今回のような映画を活用したアプローチは非常にユニークであり、御来場の皆様からは好評価をいただきました。

再生可能エネルギーシンポジウム

ショートフィルムは先述の通り6作品あり、制作者に対しては事前に再生可能エネルギーの概要についてオリエンテーションの実施や再生可能エネルギー設備見学会を行った上で、2か月間という短期間で制作いただきました。
当日は一作品毎に制作者から再生可能エネルギーのどういう観点に着目して制作したのかという意図を紹介いただき、上映後は崔監督ご自身の再生可能エネルギーに対する思いを踏まえた各作品の講評をいただきました。以下に、二本だけ概要をご紹介いたします。

【作品名:映写技師】

映写技師

・二人の老映写技師が主人公。映写機のリールの中を、老技師二人が交代で、実験中のモルモットのように走りながら映写機を動かすシーンでアニメが始まります。しかし二人は、重労働に四苦八苦。老体にむち打ちながら何とかしようとがんばるけれど、もう限界。ハイタッチをしながら代わりばんこに走り続ける二人の姿に、猛烈な哀愁が漂いはじめます。
・困った二人は、昼休みの休憩中、通りがかったネズミをみて、代わりに走らせることを思いつきます。しかし、気まぐれなネズミは、すぐ職場を放棄。なかなかうまく働いてくれません。そこで、二人は、再びふたやむなく交代で走り始めますが、最後には、とうとう過労とけがで倒れてしまいまいます。
・倒れ込む二人。途中で止まるスクリーン。騒ぐ観客。っと、そのときです。逃げ出したはずのネズミが屋上にある風車にフィルムを取り付けることを思いつき、倒れてちぎれたフィルムの先端を自分の口にくわえて、ネズミは排気口を走って屋上に向かいます。そこで風車に巻き付け、めでたく回り始めるフィルム。喜ぶ観客。
・以降、この映画館では、風車の動力を使って映写機を動かすようになりました、というところで映像終了。

崔監督のコメント:老技師二人の生き様が自分の人生にかぶって見えて、泣ける。面白い題材。しかし、風が吹かない日は、このPoPo屋シアターはどうなるのか。詰めが甘いとリアリティが出ない。メッセージの絞り込みは大事だけれど、ディティールにはこだわらないと嘘っぽくなる。もう一歩踏み込んで欲しかった。

 

【作品名:あおぞら】

あおぞら

・30才の誕生日を迎える独身女性が主人公。結婚せよと迫る郷里の母親からの電話を辟易としながら切ると、ラジオからエコ番組のナレショーンが流れ出す、というシーンで映像が始まる。
・「エネルギーより、私の肌を再生可能にしてよっ」そう叫ぶ主人公は、エコの嘘っぽさを愚痴ります。翌日の誕生日にやった2by2の合コンも、相手はエコ大好きなイケメンと、それにただ頷くばかりのオタクのお兄さん。一生懸命、意見をあわせようと試みるけど、話のピントもどこか合わず、空振り続き。
・その翌日、主人公は子供が生まればかりの姉の団地へ行きます。姉は、結婚しない妹を気遣いつつも、新築予定の一戸建てに太陽光パネルを乗せることを披露する。「お姉ちゃん、すごーい、一戸建てたてるんだ・・・。パネルって、高いんでしょ。」カタログを見ながらそう呟く妹に対して、姉は赤ちゃんを抱きながらこういいます。「この子に、青い空を残したいんだよね。団地の窓一枚分くらいにしかならないかもしれないけれどさ。」
・この台詞に何かを感じたのか、主人公。次の日、めでたくデート。ただ、その待ち合わせで、現れた相手は、何故か合コンしたふたりのうちの、オタクな方の彼氏でした・・・。というところで映像が終わります。

崔監督のコメント:もうちょっと煮詰めれば、経済産業省が採用するかも。日常感とエネルギー問題の距離感を、ありきたりだけど上手な組み合わせで表現。ただ、最後に、合コン相手のうちダサイ方の彼氏が出てくるのはいかがなものか。かっこいい方を使ってナンボだろう。

 

上記の2作品のほか4作品についても、制作者それぞれの再生可能エネルギーに対する思いを表現した作品となっており、とても面白い作品となっております。これらの6作品は今後ホームページ上でご紹介していきますのでご期待ください。

休憩を挟んだパネルディスカッションでも、活発な議論が展開されました。崔監督からは、自らの考え方は「脱・原発」。ただし、現実路線の重要性について語り、逆に、エネルギーコストはもっと高くしても良いじゃないか、再エネ賦課金をもっと上げてでも、生活に実感を持ってもらうことが大事だとアピール。同じくパネラーの松本真由美氏からも市民ファンドの事例からスマートハウスに至るまで幅広く議論を展開していただき、これらをコーディネーターの横山隆一氏がわかりやすくまとめるとともに、スマートコミュニティについても解説いただきました。

パネルディスカッション
パネルディスカッション

以上がシンポジウムの概要です。これまでとは趣向を変えた非常にユニークな内容であり、一般の皆様には、まさにタイトルのとおり映画を通して再生可能エネルギーを考えてもらう良いきっかけになっていただけたのではと感じさせるシンポジウムでした。

 

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