このたび資源エネルギー庁では、各都道府県、大学所属有識者及びマスコミ等関係者の皆様を対象に、核燃料サイクル、なかでも高レベル放射性廃棄物処分に関するご理解やご認識を深めて頂くことを目的として、欧州の原子力関連施設の見学及びそのような施設立地を受け入れている地元自治体関係者との意見交換会を開催しました。見学会は、東北大学 杤山 修 教授を団長とする全11名の訪問団で、次の日程でフィンランド及びスウェーデンを訪問しました。
フィンランドでは、高レベル放射性廃棄物処分の実施主体であるポシヴァ社が、処分場サイトとしてユーラヨキ自治体のオルキルオトを選定し、2000年の政府決定、2001年の議会承認を経て、最終処分地として決定されています。現在、地下特性調査施設(ONKALO)の建設と並行して各種調査が進められています。ポシヴァ社はこれらの調査結果などを踏まえ、2012年には建設許可申請を行い、2020年には処分場の操業を開始する予定です。
オルキルオトでは、高レベル放射性廃棄物の処分場以外に、オルキルオト原子力発電所(1号、2号が操業中、現在3号機を建設中)と中低レベル放射性廃棄物処分場が操業しています。
オルキルオトでのこれらの原子力関連施設の見学では、ポシヴァ社や電力会社(テオリ・スーデン・ヴォイマ社)の方々より、施設の技術的説明や事業者としての苦労話など色々な情報を知ることができました。また、ポシヴァ社本社があるオルキルオト・マンションでの意見交換会では、オルキルオト自治体議員やポシヴァ社コミュニケーション担当者より、ユーラヨキ自治体がオルキルオトに高レベル放射性廃棄物の処分場を受け入れるまでの経緯や住民感情の変遷、実施主体としての理解活動等について多くの話を聞くことができました。
地下特性調査施設ONKALO(建設中)の入り口
意見交換会の様子
スウェーデンでは、放射性廃棄物処分の実施主体であるスウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)が、高レベル放射性廃棄物処分場の候補地である、オスカーシャム及びエストハンマルの2つの自治体において、2002年からサイト調査を行っています。このサイト調査及び環境影響評価の結果に基づき、2009年には、高レベル放射性廃棄物処分場サイトが選定される予定となっています。
オスカーシャムには、オスカーシャム原子力発電所があり3基の原子炉が運転中です。また、SKB社が所有する使用済燃料の集中中間貯蔵施設であるCLABや地下研究所のエスポ岩盤研究所が設置されています。
オスカーシャムでの見学では、CLAB及びエスポ岩盤研究所の施設見学を実施しました。CLABでは、SKB社の担当者より使用済燃料貯蔵プールの温度管理など技術的な説明を受けました。エスポ岩盤研究所では、実際に地下約400mの研究施設で、同研究所における研究などについての説明を受け、いろいろな情報を得ることができました。また、エスポ研究所の会議室で行われたオスカーシャム自治体職員と自治体議員を招いての意見交換会では、オスカーシャム自治体議会の諮問組織として設置されているLKOの活動、役割などについてさまざまな情報を得るとともに、活発な意見交換を行いました。
エスポ岩盤研究所の見学の様子
オスカーシャム自治体での意見交換会参加者