理解促進活動

シンポジウム「地域と共に歩む、地層処分事業 〜スウェーデンの取組から学ぶ〜」の開催

1.シンポジウムの要旨

 2009年10月27日、浜離宮朝日ホール・小ホール(東京都中央区)において、経済産業省資源エネルギー庁の主催、スウェーデン大使館の後援により、地層処分先進国のスウェーデンから、立地に関わった自治体等の要人を招聘したシンポジウムを開催しました。

 スウェーデンでは、高レベル放射性廃棄物の処分事業の実施主体「スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)」が、エストハンマルとオスカーシャムの2つの自治体において2002年からサイト調査を実施してきました。このサイト調査の結果から、本年6月に、処分場の候補地をエストハンマル自治体にあるフォルスマルクに選定したところです。

 当日は289名の参加者があり、活気に満ちたシンポジウムとなりました。

2.シンポジウムの概要

 シンポジウム開催にあたり、松下忠洋経済産業副大臣による主催者挨拶、ステファン・ノレーンスウェーデン大使による後援者挨拶をいただきました。続いて第1部としてスウェーデンからの要人による基調講演、第2部としてパネルディスカッションを実施しました。

松下副大臣挨拶

【松下副大臣挨拶】

ノーレン大使挨拶

【ノレーン大使挨拶】

 第1部では、SKB社社長のクラース・テーゲシュトローム氏、エストハンマル市長のヤーコブ・スパンゲンベリ氏、オスカーシャム副市長のラーシュ・ブロムベリ氏の3名により、スウェーデンの地層処分地選定の経緯を中心に基調講演をしていただきました。

 第2部では最初に、苗村公嗣資源エネルギー庁放射性廃棄物等対策室長から、我が国の地層処分事業についての説明の後、引き続き、西川正純前新潟県柏崎市長、森嶌昭夫日本気候政策センター理事長(放射性廃棄物小委員会委員長)、松田美夜子原子力委員会委員、苗村公嗣放射性廃棄物等対策室長、及び基調講演をいただいたスウェーデンの3名の要人をパネリストに迎え、井川陽次郎読売新聞東京本社論説委員をコーディネーターとしたパネルディスカッションを行いました。

3.基調講演

 クラース・テーゲシュトロームSKB社社長の講演では、スウェーデンにおける地層処分事業の概要とサイト選定手続きについて説明があり、特に、サイト選定の過程で、地元住民に対し理解促進を進めていくための具体的な取組として、@地元住民を情報担当者として長期雇用、A住民との接触機会を多く持つ介護福祉関係者の理解促進、B近隣家庭を招待し合う風習を活用して丁寧な情報提供活動等を行う、長期にわたる地道なコミュニケーションプログラム等が実践されたことが紹介されました。

 ヤーコブ・スパンゲンベリ市長とラーシュ・ブロムベリ副市長の講演では、2つの市の概要についての説明に続き、サイト選定に係る理解促進及び地域共生の取組についての説明があり、選定プロセスが良好に進んだ理由として、@自治体が自ら知識の獲得や各種評価を目的とした会議体を組織できたこと、Aその活動費用は原子力廃棄物基金によって賄われる制度があり、自治体には財政面の負担がなく、また、自治体予算の支出使途の公平性の問題が避けられたこと、BSKB社の取組や活動等によって住民レベルでの相互理解が着実に進められたこと等が挙げられるとの紹介がされました。

テーゲシュトロームSKB社社長の講演

【テーゲシュトロームSKB社社長の講演 】

スパンゲンベリ市長(左)と ブロムベリ副市長(右)

【スパンゲンベリ市長(左)と ブロムベリ副市長(右)】



4.パネルディスカッション

 パネルディスカッションは、地層処分事業に関する相互理解促進や地域共生等をテーマに、サイト選定の調査を受け入れる上で、自治体としてはどのような要素が必要か、地域共生としてどのような付加価値が望まれるかについて、パネリストの間で活発な意見交換が行われました。また、住民の理解を得るためには、処分事業の目的や安全性、立地地域の将来像等について何度も繰り返し明確に説明していくことが重要であるとの指摘がありました。

パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションの様子

【パネルディスカッションの様子】

 最後に会場の方との質疑応答があり、参加者からは、スウェーデンでは原子力発電からの段階的な撤退政策がとられているが、そのような姿勢がスウェーデンでの処分地選定に影響したかどうか、スウェーデンと異なり地震や火山活動が活発な日本において、地層処分の技術的な信頼を得ていくにはどうしていけばよいか、という質問がありました。

 スウェーデン側からは、原子力発電からの撤退政策については、もしかしたら当初は処分地選定に助けになったかもしれないということと、地震や火山活動については、スウェーデンでも日本で起きるような地震を想定した評価を行っているとの回答をいただきました。


5.当日の様子

 ご覧になりたい部分をクリックすると動画が再生されます。この映像は資源エネルギー庁に無断での複写・改編や、営利を目的とした上映・興行などの使用をお断りします。

□映像(wmv形式)

 ・スウェーデン大使挨拶(0:08:16)(36.1MB)

 ・基調講演(テーゲシュトローム SKB社長)(0:41:04)(178MB)

 ・基調講演(スパンゲンベリ市長、ブロムベリ副市長)(0:40:36)(176MB)

 ・パネルディスカッション(1:24:57)(368MB)


□当日配付資料(PDF形式)

 ・基調講演(テーゲシュトローム SKB社長)(6MB)

 ・基調講演(スパンゲンベリ市長、ブロムベリ副市長)(1.5MB)

 ・事業説明(苗村公嗣 放射性廃棄物等対策室)(1.4MB)


6.ご参考

 ・ご参考1:シンポジウム開催のご案内

 ・ご参考2:高レベル放射性廃棄物の諸外国の状況

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