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鉱物資源の安定的かつ効率的な供給の確保のため、中長期的な対策として探鉱開発の促進・リサイクルの促進及び短期的な供給障害への備 えとしてレアメタル備蓄事業を推進する。
1)我が国の非鉄金属産業の現状
1.非鉄金属資源の特性
我が国は、非鉄金属の大消費国。しかしながら、鉱石の供給を海外鉱山にほぼ全面的に依存(銅99.9%、亜鉛92.0%)。
非鉄金属は自動車、家電、情報関連機器、電力網等の基礎素材として国民生活・産業活動に必須のものである。特に、レアメタルは今後、我が国経済の根幹を 支えるIT技術や環境対応技術の進展にとって不可欠な物質である。また、政情不安な国を含むごく限られた地域に偏在しており、供給構造が脆弱である。
| ○世界の消費に占める 日本の比率(2001年) |
○我が国の輸入依存率 (2001年) |
| 銅 |
7.8% |
銅 |
99.9% |
| 亜鉛 |
7.3% |
亜鉛 |
92.0% |
| ○主な元素の地殻存在
度 |
○非鉄金属資源の採掘 可能年数(2001年) |
| 鉄 |
5.0% |
銅 |
47.8年 |
| 銅 |
0.0055% |
亜鉛 |
49.2年 |
| タングステン |
0.000015% |
【鉱石の主な輸入先】
| ・銅 : |
チリ(43%) |
インドネシア(20%) |
カナダ(12%) |
| ・鉛 : |
豪州(36%) |
米国(35%) |
ペルー(10%) |
| ・亜鉛: |
豪州(41%) |
ペルー(14%) |
米国(12%) |
【非鉄金属の主な用途】
銅 |
電線、伸銅品 |
亜鉛 |
メッキ鋼板、ダイカスト |
鉛 |
蓄電池、無機薬品 |
ニッケル |
ステンレス鋼、IC材料、二次電池材料 |
クロム |
スーパーアロイ(原子炉材、航空機部品)、アルミ合金 |
タングステン |
触媒(脱硫用)、超硬工具、特殊鋼 |
コバルト |
耐熱合金(ジェットエンジン、自動車部品)、磁性材料 |
モリブデン |
構造用合金鋼(一般機械、造船、建設) |
マンガン |
普通鋼、特殊鋼 |
バナジウム |
触媒、超電導用材、パイプライン用鋼管 |
【レアメタル偏在性の例(主要生産国のシェア:2001年)】
ニッケル |
ロシア(21%) |
豪州(17%) |
カナダ(16%) |
<54%> |
クロム |
南ア(42%) |
カザフスタン(30%) |
インド(16%) |
<90%> |
タングステン |
中国(83%) |
ロシア(8%) |
オーストリア(4%) |
<95%> |
コバルト |
コンゴ(19%) |
ザンビア(19%) |
豪州(18%) |
<56%> |
モリブデン |
米国(29%) |
チリ(26%) |
中国(22%) |
<77%> |
マンガン |
南ア(20%) |
ウクライナ(13%) |
ガボン(12%) |
<45%> |
バナジウム |
南ア(40%) |
中国(37%) |
ロシア(21%) |
<98%> |
注)<>は上位3ケ国のシェア (出典:MINERAL COMMODITY SUMMARIES 2002) |
2)非鉄金属産業の業態
非鉄金属産業は、最近は「金属事業」に加えて、「電子材料事業」、及び 「環境関連事業」から成っている。
○ |
金属事業
国内外の鉱山で鉱石を採掘するとともに、採掘した鉱石を国内の製錬所において銅など金属地金に製錬する 事業部門。 |
|
【主要国内鉱山】
『豊羽鉱山(北海道/鉛・亜鉛)』『菱刈鉱山(鹿児島県/金)』
【主要製錬所】
『佐賀関製錬所(大分県/銅)』 『小名浜製錬所(福島県/銅)』
『契島製錬所(広島県/鉛)』 『竹原製錬所(広島県/鉛)』
『飯島製錬所(秋田県/亜鉛)』 『安中製錬所(群馬県/亜鉛)』
|
|
|
○ |
電子材料事業 |
|
金、白金、ニッケルなど金属地金を電子関 連製品等向けに加工する事業部門。 |
|
|
○ |
環境関連事業 |
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これまで培った製錬技術や施設を利用したリサイクル(自動車の鉛バッテリーリサイ クル、家電リサイクル等)、汚染土壌の浄化など環境関連の事業部門。 |
3)最近の非鉄金属産業の業況
平成14年度の非鉄大手8社の売上高は前年度比1.7%減の25,173億円となった。これは、自動車関連向け製品需要の堅調な推 移、移動携帯電話、パソコン等関連製品の需要回復等はあったものの、銅、亜鉛等主要非鉄金属の価格低迷等により減収となったことによるもの。経常利益は、 コスト削減等により前年度比578%増の698億円となった。
15年度通期の見通しは、各社とも厳しい事業環境が継続するものと予想している。
【非鉄大手8社の業況(単位:億円)】 (平成15年5月時点)
実績
| |
11年度実績 |
12年度実績 |
13年度実績 |
14年度実績 |
売上高 |
25,400 |
27,778 |
25,608 |
25,173 |
経常利益 |
725 |
1,426 |
103 |
698 |
4)非鉄金属産業の性格
1. |
探鉱活動のリスク |
|
・鉱床の奥地化、深部化、世界的な鉱床の品位の低下等に伴い、探鉱には多大な資金と 先進的な技術が必要である。 |
|
|
2. |
鉱山開発のリスク |
|
・新規の鉱山開発は規模の経済を追求するため大型化の傾向にある。
・従来に比較して環境対応などに多額の資金が必要である。 |
|
|
3. |
集中化の傾向 |
|
・世界的な非鉄金属関連企業(非鉄メジャー)は、企業買収等により、収益力を高める とともに、資源供給のシェアを拡大しており、非鉄金属の世界市場は集中化が進展している。 |
|
|
4. |
代替困難性と再資源化可能性 |
|
・非鉄金属資源は、それぞれの特性により
IT分野をはじめ幅広い産業分野で利用され ている基礎的素材であり、代替困難な物資が多い。 |
(参考1)非鉄メジャーと我が国非鉄企業との経営力比較(2001年)
| |
探鉱費 |
売上高利益率 |
自己資本比率 |
我が国非鉄8社合計 |
20億円 |
0.8.% |
29.3% |
リオ・ティント社(英) |
160億円 |
10.3% |
52.4% |
BHPビリトン社(豪) |
407億円 |
8.0% |
49.8.% |
(参考2)2001年の非鉄メジャーの主な合併
|
合併内容 |
2001年
6月 |
BHP社(豪)とビリトン社(英)の合併。
→BHPビリトン社。世界第2位の非鉄金属生産企業。 |
2001年
7月 |
テック社(加)とコミンコ社(加)の合併。
→テック・コミンコ社。世界最大の亜鉛鉱石生産企業。 |
(参考3)主要非鉄金属の海外自主開発比率(2001年)
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海外自主開発比率(1989年 →
2001年) |
銅 |
5.8% → 42.9% |
鉛 |
4.7% → 4.4% |
亜鉛 |
3.8% → 16.4% |
(参考4)金属鉱山の動向
| |
昭和61年 |
平成3年 |
平成8年 |
平成18年 |
平成19年 |
鉱山数
(うち中小) |
52
(45) |
26
(24) |
17
(16) |
10
(9) |
11
(10) |
従業員数(人)
(うち中小) |
7,743
(3,877) |
2,404
(2,314) |
1,202
(998) |
832
(634) |
847 (637) |
(参考5)非鉄金属地金価格の推移
|
昭和61年 |
平成3年 |
平成8年 |
平成13年 |
平成14年 |
銅 |
276
(937) |
362
(1,324) |
298
(2,295) |
233
(1,578) |
236
(1,559) |
鉛 |
101
(277) |
111
(316) |
123
(774) |
95
(476) |
96
(453) |
亜鉛 |
169
(514) |
192
(118) |
153
(1,026) |
150
(886) |
141
(779) |
為替レート
(円/$) |
169.5 |
135.5 |
109.8 |
122.5 |
126.4 |
| 注)表中上段は国内建値 (千円/t)。下段( )内はLEM価格($/t)。 |
5)非金属鉱業の概要
石灰石等の非金属鉱業は、最近の景気の低迷、公共事業の減少等により生産量は伸び悩んでいる。
例)石灰石鉱山の推移
| |
昭和61年度 |
平成3年度 |
平成8年度 |
平成18年度 |
平成19年度
|
鉱山数 |
298 |
325 |
315 |
250 |
245 |
従業員数(人) |
10,291 |
9,423 |
9,069 |
8,711 |
8,609 |
生産量(億トン) |
1.6 |
2.1 |
2 |
1.7 |
1.7 |
(出典:鉱山数及び従業員数;鉱物資源課調べ、 生産量;資源統計年報) |
6)採石業の概要
採石業は、平成2年に約7億トンと史上最高の生産を記録したが、景気の低迷等に伴い生産量は年々減少傾向にある。
例)採石場の推移
| |
昭和60年 |
平成2年 |
平成7年 |
平成17年 |
平成18年 |
| 採石場数 |
5,572 |
5,089 |
4,706 |
3,594 |
3,464 |
| 従業員数(人) |
46,016 |
46,866 |
43,755 |
26,383 |
26,586 |
| 生産量(億トン) |
4.8 |
7.0 |
5.5 |
3.5 |
3.2 |
| 注)採石場数及び従業員数については各年1月1日現在 |
|
(鉱物資源課調べ) |
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