再生可能エネルギー導入事例

11.09.27 川崎バイオマス発電株式会社

企業や自治体の再生可能エネルギー拡大の取り組み

11.09.27

川崎バイオマス発電株式会社

建築廃材から33,000kWを発電!
都市型バイオマス発電所

バイオマス発電所を2011年の2月より運転開始し、都市型の木質バイオマス発電の開発で注目を集める「川崎バイオマス発電株式会社」を訪ねました。

川崎バイオマス発電株式会社
■3社合併で生まれた、発電会社。

川崎バイオマス発電所があるのは、川崎市の工場街・扇町。
木質チップを燃料としたバイオマス発電を行う発電所として、2011年2月に運転を開始したばかりの発電所です。
このバイオマス発電所を建設し運営しているのが、発電所内にある「川崎バイオマス発電株式会社」。住友共同電力株式会社、住友林業株式会社、フルハシEPO株式会社の3社合併によって生まれた会社です。少数精鋭の社員で、発電所を中心とした発電にかかわるすべての発電事業を担っている「発電会社」です。

■約38,000世帯の一年分の電力量を発電。

川崎バイオマス発電の燃料は、木質チップ。発電所に隣接した「ジャパンバイオエナジー株式会社」で木質の廃材をチップ化したものと、購入した木製チップ製品で、年間18万tの木質チップを使用し、現在33,000kWを発電しています。この電力量は、一般家庭で言えば約38,000世帯が1年間使用する量に相当するそうです。
最近、食品会社からも燃料となる原材料が納入されるようになったとのこと。人が口にする食品由来の原料なだけに、燃焼させる上でも有害なものが発生する心配がないのだとか。今後のバイオマス燃料への可能性が期待されるところです。

■家の廃材や剪定の枝などを木質チップに。

燃料になる木質の廃材とは、住宅を解体したときに出てくる木材(柱や梁や、木製家具など)、剪定した樹木、使用ずみ物流用のパレット、などのこと。
これら木質の廃材は発電所に隣接する「ジャパンバイオエナジー株式会社」内の工場に集められます。取材に訪れた日にも、建設廃材をいっぱいに積んだトラックが何台も施設内に出入りしていました。
さまざまな廃材は、何回かの行程を経て細かく粉砕されていきます。途中、廃材にまざった釘や鉄くずなども取り除かれ、燃料として使用できる木質チップになります。日に197tものの粉砕を行っているのだそうです。
できあがった燃料チップは、直接、コンベアで発電所内に運ばれます。遠くからの運搬を不要にすることもCO2削減につながっています。

木質燃料リサイクル工場

木質燃料リサイクル工場

木質燃料リサイクル工場とチップヤード

木質燃料リサイクル工場とチップヤード

■「100%CO2フリー電気」づくりにこだわる。

低炭素社会に向けたエネルギーづくりを志す川崎バイオマス発電株式会社。CO2フリー電気への取り組みが、カーボンニュートラルの概念も含め、細部にまで息づいています。発電所を都市部に建設されているのは、まさにその軸。廃棄物としての廃材が大量に発生する環境の中、運搬などでのエネルギー消費を少なくおさえ、つくりだしたCO2フリーの電力を提供する、という循環が有効的に実現できるのは、まさに都市型の発電所の強みであり意義のあるところ。
川崎市は過去の経験から、特に環境基準が厳しく設定されています。その中での建設とあって、発電所の施設は「*あらゆる大気汚染をカットできる施設」になっているのだそうです。発電所の煙突からは煙に見えるものが出ていましたが、これも蒸気。なるほど勢いよく出た白い湯気は、白煙とちがって、すぐに空ににじんで消えていました。

*たとえば……
「バグフィルター」 排気ガス中のダスト(ばいじん)を取り除き、排出量を7.4mg/Nm3までおさえる設備です。
「排煙脱硝装置」 燃焼時に発生する窒素酸化物(NOx)を無害化し、排出量を30ppm以下まで削減する設備です。
「排煙脱硫装置」 燃焼時に発生する硫黄酸化物(SOx)を無害化し、排出量を3ppmまで削減する設備です。

■川崎の海部にひろがる、新エネルギー地帯。

川崎バイオマス発電所の上にあがると、見渡す限りの工場街。向こう側に見える扇島には、風力発電の風車、太陽光パネルが広がるメガソーラー、そしてガスコンバインドサイクル発電所の、新しいエネルギーの眺めがありました。まさに、各業種がそれぞれのノウハウと実績を活かした発想のもと、循環型システムでつくり出している新しいエネルギー地帯。
都市型バイオマス発電として、まだスタートまもない川崎バイオマス発電株式会社。すでに次のバイオマス発電計画もすすんでいるそうで、期待が高まります。

川崎の海部にひろがる、新エネルギー地帯
川崎バイオマス発電所
概 要
所在地所 神奈川県川崎市川崎区扇町12番6号
発電規模 33,000 kW
主たる燃料
 木質バイオマス(計画使用量18万トン/年)
 CO2削減効果 年間12万t 2万2千世帯分に相当

 

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