第1節 エネルギー需給の概要等

1.エネルギー需給の概要

世界のエネルギー消費量(一次エネルギー)は経済成長とともに増加を続けており、1965年の38億toe(原油換算トン、tonne of oil equivalent)から年平均2.6%で増加し続け、2010年には120億toe に達しました。

その伸び方には、地域的な差異が存在し、先進国(OECD諸国)では伸び率が低く、開発途上国(非OECD諸国)では高くなりました。これは先進国では経済成長率、人口増加率とも開発途上国と比較して低くとどまっていること、産業構造が変化したこと、エネルギー消費機器の効率改善等による省エネルギーが進んだことによるものでした。一方、開発途上国ではエネルギー消費が堅調に増加してきました。特に、経済成長の著しいアジア大洋州地域は、世界のエネルギー消費量の大きな増加要因となりました。かつて世界のエネルギー消費に大きな割合を占めていたロシア及びその他旧ソ連邦諸国は、1991年のソ連邦崩壊以降、経済・社会の混乱とともにエネルギー消費量が減少していましたが、1999年以降、エネルギー消費量は増加に転じました。

こうした状況から世界のエネルギー消費に占めるOECD 諸国のエネルギー消費の割合は、1965年の70.1%から2010年には46.4%へと約24ポイント低下しました(第221-1-1)。

【第221-1-1】世界のエネルギー消費量の推移(地域別、一次エネルギー)

【第221-1-1】世界のエネルギー消費量の推移(地域別、一次エネルギー)

【第221-1-1】世界のエネルギー消費量の推移(地域別、一次エネルギー) (xls/xlsx形式:72KB)

(注)
1984年までのロシアには、その他旧ソ連邦諸国を含む
(出所)
BP, Statistical review of world energy 2011をもとに作成

次に、世界のエネルギー消費量(一次エネルギー)の動向をエネルギー源別にみてみます。石油は今日までエネルギー消費(一次エネルギー)の中心となってきました。発電用等では他のエネルギー源への転換も進みましたが、堅調な輸送用燃料消費に支えられ1971年から2009年にかけて年平均1.3%で増加し、依然としてエネルギー消費全体で最も大きなシェア(2009年時点で32.8%)を占めました。この同じ期間に、石油以上に消費量が伸びたのが石炭と天然ガスです。石炭は発電用の消費が堅調に増加し、特に近年は、経済成長著しい中国等、安価な発電用燃料を求めるアジア地域において、消費量拡大の勢いが増しました。また天然ガスは、特に気候変動への対応が強く求められる先進国を中心に、発電用はもちろん、都市ガス用の消費が伸びました。一方、同じ期間で伸び率が最も大きかったのは原子力(年平均8.8%)と新エネルギー(同8.7%)でした。これは、エネルギー供給の多様化や、低炭素化への要請に応えるため、導入が進んだものです。しかしながら、2009年時点のシェアはそれぞれ5.8%及び0.8%と、エネルギー消費全体に占める比率は大きくありませんでした(第221-1-2)。

【第221-1-2】世界のエネルギー消費量の推移(エネルギー源別、一次エネルギー)

【第221-1-2】世界のエネルギー消費量の推移(エネルギー源別、一次エネルギー)

【第221-1-2】世界のエネルギー消費量の推移(エネルギー源別、一次エネルギー) (xls/xlsx形式:72KB)

(注)
toeはtonne of oil equivalentの略であり原油換算トンを示す。
(出所)
IEA, Energy Balance 2011をもとに作成