6.東シナ海資源開発問題

2003年8月、中国企業2社(中国海洋石油公司(CNOOC)及び中国石油化工集団公司(Sinopec))及び外資2社(ロイヤルダッチシェル(英蘭)及びユノカル(米))が探鉱開発契約を締結し、東シナ海の日中中間線付近において春暁油ガス田等の探鉱開発が開始されました。

東シナ海は日中間の大陸棚及び排他的経済水域にかかる境界が未確定ですが、我が国は中間線により境界を画定すべきとの立場です。中国による春暁油ガス田等の探鉱開発に対して、我が国としては、契約鉱区及び構造の一部が日中中間線の日本側水域にはみ出しているとの懸念を有しており、中国側に対し、これまで累次情報提供を求めてきています。2004年10月には、日中政府間の実務者協議を開催しましたが、協議の場においても、中国からの情報提供は不十分であり、我が国からは中国側に対し開発作業の中止を求めました。2004年9月には、外資2社は契約を継続しない旨発表しましたが、我が国からの開発作業の中止の強い要請にもかかわらず、引き続き中国企業による海上プラットフォームの建設やパイプライン敷設などの開発作業は継続されています。

一方、我が国としては、日中中間線の日本側の石油・天然ガスに関するデータを収集するため、2004年7月から3次元物理探査を開始しました。台風等の影響により、データ収集作業が遅れましたが、2005年2月に続き、4月には、2度目の解釈結果の中間報告を行い、中国が開発を実施している〔1〕春暁油ガス田、断橋ガス田については、構造が中間線日本側まで連続していること、〔2〕天外天ガス田については、中間線の日本側から中国側に向けて地質構造が高まっていることが確認されたことを公表しました。この結果を踏まえ、中国側に対し、改めて情報提供および開発作業の中止を要求しました。さらに、2005年4月には、東シナ海における我が国の主導的権利を確保すべき緊急性の高い海域について、試掘権設定の出願の処理手続きを開始しました。

さらに、春暁鉱区等以外にも、中国が日本の排他的経済水域内に複数の鉱区を設定しているとの情報があるため、我が国から中国側に、事実確認と、仮に事実であれば当該鉱区を削除すべき旨を申し入れています。

我が国としては、国連海洋法条約に基づく我が国の主権的権利その他の権利が侵害されないよう適切に対応していきます。

春暁油ガス田構築物

春暁油ガス田構築物