5.核燃料サイクルの推進等

我が国においては、「原子力の研究、開発及び利用に関する長期計画」(原子力長期計画、2000年11月原子力委員会決定)や「エネルギー基本計画」(2003年10月閣議決定)に基づき、供給安定性や環境適合性に優れている原子力発電を基幹電源として位置付け、核燃料サイクルについても、供給安定性等に優れている原子力発電の特性を一層改善するものであることから、核燃料サイクル政策を推進することを国の基本的な考え方としています。

現行の原子力長期計画は2000年11月に策定されたものであり、2005年11月には5年を迎え、策定当時とは電気事業の自由化の進展や新たに制定されたエネルギー政策基本法に基づくエネルギー基本計画の策定等新たな状況も生じてきていることを踏まえ、2004年6月に、新たな計画案を策定する新計画策定会議が原子力委員会に設置されました。その中で、核燃料サイクル政策について、全て公開の下、集中的に審議し、全量再処理、全量直接処分等の4つの基本シナリオを経済性、エネルギーセキュリティ等の10項目の視点から総合的に評価を行い、同年11月に「使用済燃料を再処理し回収されるプルトニウム、ウラン等を有効利用することを基本方針とする」中間取りまとめを行いました。

この核燃料サイクル政策の根幹をなす再処理等の事業については、極めて長い期間を要すること等から、その事業に要する費用を確実に確保していくことが必要です。そのため、再処理事業等を適正に実施していく観点から、「原子力発電における使用済燃料の再処理等のための積立金の積立て及び管理に関する法律案」を閣議決定し、国会に提出するとともに、2005年度の税制改正で、外部積立方式の「使用済燃料再処理準備金制度」への改組が行われました。

2004年11月には、日本原子力研究所と核燃料サイクル開発機構を廃止した上で統合し、原子力に関する基礎的研究、応用の研究、核燃料サイクルを確立するための高速増殖炉、高レベル放射性廃棄物の処分等に関する技術の開発などを業務とする「独立行政法人日本原子力研究開発機構」を設立するための法律が成立し、2005年10月に同法人は設立される予定です。

また、2004年12月、日本原燃(株)は六ヶ所再処理工場においてウラン試験を開始しました。同社が公表している計画(2005年3月現在)では、2007年5月に同工場の操業を開始する予定となっています。

さらに、2005年2月には、高速増殖原型炉「もんじゅ」の改造工事着手についての地元の了解が得られたことから、核燃料サイクル開発機構は、早期の運転再開を目指し、安全確保を大前提に改造工事を行うこととしています。

なお、「もんじゅ」については、原子炉設置許可無効確認請求訴訟の最高裁判決が2005年5月30日に予定されています。

核燃料サイクルのイメージ

核燃料サイクルのイメージ