3.京都議定書の発効

(1)京都議定書をめぐる動き

1997年12月に国連気候変動枠組条約第3回締結国会議(COP3)において採択された「京都議定書」では、2008年から2012年までの附属書I国(先進国及び市場経済移行国)の温室効果ガス排出量削減約束が規定されています。

京都議定書の発効には、〔1〕55ヶ国以上の条約締約国、及び〔2〕条約附属書Iに掲げる締約国の1990年における二酸化炭素の総排出量の55%以上を占める国が締結することが条件となっています。2004年11月のロシアの批准によって発効条件が満たされたため、2005年2月16日に京都議定書は発効しました。これにより、我が国は、2008年から2012年までの第一約束期間に、基準年レベルから6%の温室効果ガスを削減する国際的な義務が生じることとなりました。

一方で、京都議定書では、次期約束については、議定書3条9項において2005年末までに国際的な検討を開始することとしています。2004年12月にアルゼンチン・ブエノスアイレスにおいて開催されたCOP10では、2013年以降の将来枠組みの議論の足がかりとなり得る「政府専門家セミナー」の開催が合意されました。世界最大の排出国である米国が京都議定書からの離脱を表明し、今後排出量が大きく伸びると予想されている中国、インドなどの主要排出国は数値化された排出量削減義務が課せられていません。将来の枠組みにおいては、これら全ての主要排出国が排出抑制・削減に取り組むことを促すような実効ある枠組みの構築が不可欠です。

(2)我が国のエネルギー起源の二酸化炭素排出量について

国は、京都議定書の目標達成のための取組として、2002年3月に「地球温暖化対策推進大綱」を策定し、これまで、同大綱に基づき、省エネルギー・新エネルギー対策や革新的技術開発などの温室効果ガスの排出削減を目指した施策を推進してきました。

2004年度は同大綱の評価・見直しの年であり、温室効果ガスの6%削減という我が国の京都議定書の約束達成へ向けて、内閣官房を中心に各省連携して作業を進めてきました。京都議定書が発効したことを受けて、大綱の評価・見直し作業は、「地球温暖化対策の推進に関する法律」に基づく「京都議定書目標達成計画」の策定作業に移行しました。

その後、2005年4月、

・環境と経済の両立

・技術革新の促進

・すべての主体の参加・連携の促進とそのための

透明性の確保・情報の共有

・多様な政策手段の活用

・評価・見直しプロセス(PDCA)の重視

・地球温暖化対策の国際的連携の確保

を基本的考え方とする「京都議定書目標達成計画」を閣議決定しました。

なお、2002年度には、我が国のエネルギー起源の二酸化炭素排出量は、基準年温室効果ガス総排出量比で10.2%増となっています。これは、産業部門・運輸部門(貨物自動車及び公共交通機関等)での排出量がほぼ横ばいに止まっているものの、運輸(自家用乗用車)・業務その他・家庭部門からの排出量が大きく伸びているためです。こうした状況も踏まえ、今後は、「京都議定書目標達成計画」にしたがって産業、運輸、民生にわたる省エネルギー対策の抜本強化などに取り組んでいきます。

京都議定書目標達成計画における温室効果ガスの排出抑制・吸収の量の目標

京都議定書目標達成計画における温室効果ガスの排出抑制・吸収の量の目標

京都議定書目標達成計画における温室効果ガスの排出抑制・吸収の量の目標 (xls/xlsx形式:23KB)